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【ネタバレ】【読書感想文】三体(第一部から第三部と、netflixのドラマ)

三体、最高に面白かった。 netflixの三体がスーパー面白そうで、ドラマを楽しむためには原作読んでおかないと、と思って、長らく、中国人登場人物の発音が覚えられなくて積読になっていたものを引っ張りだしてきて一気に読んだ。 そして、読み終わって、netflixのドラマも観た。 どっちも最高だった 以下、ネタバレしかないのでご注意ください。 僕が三体から読み取ったテーマは「科学」一年半前に、銀英伝を一気読みして以来の、長編SF小説。 中国文学の三体にまで、ヤンウェンリーのセリ

    • 美味しい食パンを焼きたい(焼けた)

      ホームベーカリーを使い始めて4年になるのですが、なぜか最近、うまく焼けない。 もう少し正確にいうと、ホームベーカリーを買った当初(2年くらい)は、美味しい食パンを焼けていたのだけど、その後飽きちゃって、久しぶりに一念発起して、家にある材料で焼こうと思ったのだけど、うまく焼けない。 いつか誰かの役に立つと思い、試行錯誤の記録を残します。 まず、レシピ通りに作成すると、こういう感じになってしまった。 パンが膨らんでおらず、イースト菌のニオイ(のような、何かのニオイ)がすごく

      • 【読者感想文】「水中の哲学者たち」と、「体はゆく」

        哲学対話を実践している永井さんの「水中の哲学者たち」。ずっと気になっていたが、この度audible版がでていたので、そちらで聴いた。 小4息子の習い事の送り迎えの車中で流していたら、どうやら彼の興味を引いたようで。結局audible版に加えて、単行本を買ってあげたら、ちょっと読み進めている。 哲学の本なのに、小4で読めるのか…ととても驚いた。(冒頭の「弊社」が読めなくて苦労していたけど) たしかに、小学生との哲学対話の話が出てくるから、親しみやすさを感じたのかもしれないし

        • 応援しているスポーツチームがある、ということ

          Bリーグにハマっている2年前に、帰省したときに観戦したのをきっかけに、Bリーグにハマっています。 特に、地元のチームであるスサノオマジックを応援しており、去年の帰省時にもホームゲームを観に行ったし、先日は横浜戦を友人と観に行きもした。 (なお、僕が観に行った試合は全部勝ってる) 観戦している日以外も、試合のある日はバスケットLIVEから目が離せず、試合の動向を追いかけてしまっています。 これまで生きてきて、特定のチームを応援する、というのは初めての経験です。バスケは小学校

        【ネタバレ】【読書感想文】三体(第一部から第三部と、netflixのドラマ)

          子どものお小遣い制度についての整理

          子どもたちも小学校に入ってしばらく経ちまして、お小遣い制度について、ちゃんと、向き合う必要が高まってきました。 【場面には3つある】お金にまつわるシーンには大きく3つあります。 ①お金を増やす ②お金を使う ③お金を貯める 「お小遣い」をこれらの練習の機会と捉えるならば、それぞれ、こうやってみるといいかも?というのがでてきます。 ①お金を増やす 「お手伝いをしてくれたら〇〇円あげる」はこれ。 「稼ぐ」とは何か、を知る機会として実施する感じ。 目的感としては、どうやった

          子どものお小遣い制度についての整理

          Bリーグがすごく良かった

          年末に実家に帰省したときに、高校時代のバスケ部の友人がスサノオマジックのチケットを取ってくれて、観戦してきました。 観客の熱狂があったぼくがBリーグの試合を最後にみたのは、10年前くらい。今調べたら、まだ、Bjリーグ時代だったみたい。 僕に近い年代の選手が若手として活躍しているころだった。 当時の試合も、楽しく見たんだけど、なんというか、上手な人達のバスケの試合をみたな、という感じだった。 もともと、バスケをするのは好きだけど、NBAであっても熱心に見るタイプではない僕は、

          Bリーグがすごく良かった

          【読書感想文】すべては1人から始まる_研究職キャリアとそこから離れたことを振り返る

          読みました。 これは面白かった。 この本を読み終わったタイミングで、4年前まで在籍していた会社の先輩と2人でゆっくり話す機会があって、めちゃくちゃ色々整理された。 「問題を作る」と「問題を解く」これまで、明言することを(おそらく無意識的に)避けてきていたけど、ある意味で、僕は研究者としての自分のキャリアに限界を感じていたんだと思う。こう書くと、挫折の話のようだけど、挫折の話ではないつもりで書いているし、内心はめちゃくちゃ清々しい。 僕にとって、理想の研究者像というのは、

          【読書感想文】すべては1人から始まる_研究職キャリアとそこから離れたことを振り返る

          ぼくとラグジュアリーとの距離感

          安西さん、中野さんの「新ラグジュアリー」を読んだのは発売されてすぐの頃でした。 ラグジュアリーについて、明解な説明と、豊富な事例、意志のある展望が書かれた本ですが、これを自分のものに咀嚼するのに時間がかかっていました。 僕自身が、ラグジュアリーと呼ばれるものは何も持っていなくて、仮にラグジュアリーを狭義に歪んで解釈して「高価な物」と考えたところで、HHKBのキーボードくらいしか持ってない、という僕にとって、実感を持って「ラグジュアリー論」を捉えるというのは雲を掴むような感覚

          ぼくとラグジュアリーとの距離感

          世界をどう分解するか(振り返りを振り返る)

          きっかけは、年末年始に友人たちがfacebookに投稿していた1年の振り返りや、新年の抱負を読んだこと。(もう6月なのに年末年始の話をいまだに引きずっている)そして、ちょうど発売された「視点という教養」という本だったり、会社のマネジメント合宿でも、メタ認知の話が出たので考えてみる。みんな、振り返りや抱負では、仕事のことand/or プライベートのことを書いていました。 ここ数年は、仕事のことが、「本業と副業(あるいはそもそも複業)」に分かれている人もいたりするけれど。ふと、

          世界をどう分解するか(振り返りを振り返る)

          【読書感想文】怒りたくて怒ってるわけちゃうのになあ

          この本が刺さりすぎてどうしよう、というくらい、いい本でした。子育てするみんなに配りたいくらい。 僕のささやかな三つの教育方針子どもが生まれてすぐのころに、保育園の経営をされている方から、teachとeduceの違いについてのお話を聞きました。 teachは、知らないことを教えること。educeは、元々持っているものを引き出すこと。 その、両方のバランスが必要だ、というお話でした。 お箸の持ち方は、teachしないと身につかないし、天才たちのやりたいことは、educeしないと

          【読書感想文】怒りたくて怒ってるわけちゃうのになあ

          ルールとは、自分の自由を差し出して、相手の自由を受け取る行為である

          (「学問としての教育学」の読書感想文として) うちの子の大変素晴らしい資質として、「自分で決めたことを守ることができる」ということがあります。親として、心から誇らしいと感じる資質です。 お友達の家に遊びに行くとき、「夕方の音楽が鳴ったら帰ってくる」と言ってでかけた際には、たとえお友達の家で遊びの途中だったとしてもきっちり切り上げて帰ってきます。 親である僕自身は自分で決めたことを全然守ることができなくって、なんで彼にそれができるんだろうと不思議でなりませんが、自分で決めた

          ルールとは、自分の自由を差し出して、相手の自由を受け取る行為である

          【読書感想文】エネルギーをめぐる旅

          この本、めちゃくちゃ面白かったです。まだ3月の頭なのでこれから変わるかもしれないですが、今年読んだ本の中で一番おもしろい本になる予感がします。 何がこんなに僕の心を動かしたのか考えてみると、それは3つありそうです。 ①エネルギー革命を軸とした人類の歴史の捉え方が秀逸で、ストーリーにわくわくさせられる ②物理(特に熱力学)に対する知識のまとめ方としてとても平易でわかりやすい(さらに、そのことで、ちょっと学生時代に想いをはせてノスタルジックな気持ちにさせてくれる) ③人類の叡智

          【読書感想文】エネルギーをめぐる旅

          「成長に大事なのは遠くの目標よりも現状の適切な認識かもしれない」という仮説(「脳の大統一理論」の読書感想文として)

          元は、コテン深井さんのポッドキャスト「a scope」に著者の乾教授が出ていたことをきっかけに興味をもった。 最近、「成長に大事なのは遠くの目標よりも現状の適切な認識かもしれない」という仮説を持って色々みているのだけど、予測と観測の誤差の最小化を脳が行なっている、というこの理論から、もしかして、この仮説を説明できるんじゃないかな、という気がしたので本を読んでみた。 自由エネルギー原理は、元は物理学の理論なので、なんでそれが「脳」と関係あるんだろう?と(この手のものにはたま

          「成長に大事なのは遠くの目標よりも現状の適切な認識かもしれない」という仮説(「脳の大統一理論」の読書感想文として)

          それでもこの世界に希望を持つことができるのか

          コロナ禍で多くの人が大変な状況に身を置くことになりました。 だからこそ、「それでもこの世界に希望を持つことができるのか」という問いへの答えを見つけられるだろうか、を考えてみることにしました。 まず、この世界の認識の仕方として以前noteで考えたような、「真善美」の枠組みで考えてみます。 「真善美とは?」というのを、僕は以下のように考えていて、「世界」をみるメガネは、「真」「善」「美」の三種類があると考えています。 ○真は自然が決めること。  natureを観察し、何が真

          それでもこの世界に希望を持つことができるのか

          モモとLISTENと、困難に立ち向かうこと

          モモは、中学校の国語の授業で映画をみた記憶はあるけど(どんな授業だったんだろう…まあ、3学期の国語の授業は全部百人一首に振り替わるような学校だったから、そんなものなのかもしれない)、ちゃんと読んだことがなくて、オーディオブックにあったので、散歩のお供に聞いてみた。 人の話を聞くことが上手なモモという女の子が主人公で、あ、そういえば、と思って、話を聴くことの大切さと難しさを書いた「LISTEN」を次に読んだ。 「モモ」と「LISTEN」の共通点どっちも読んでみて、子供たちの

          モモとLISTENと、困難に立ち向かうこと

          【読書感想文】Research Driven Innovation・両利きの組織をつくる

          Yuki Anzai先生の新著、 「Research Driven Innovation」と この本の中にも引用文献として取り上げられていた 「両利きの組織をつくる」を読みました。 まず、「Research Driven Innovation」について。 始動でIDEOのワークショップを受けてから、 世の中には「イノベーションのための発想法」的なものが あふれることを知りました。 よくよく話を聞くと、実際はどれもどれかを貶めるとか、 対立構造にあるわけではなくて、 引いて

          【読書感想文】Research Driven Innovation・両利きの組織をつくる