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Chat GPTとEMS Frameworkを使って、手軽にゲームの企画を考えてみた

三月も半ばを過ぎて、就活も本格化してきました。
ゲーム会社への就職を考えている人たちも、会社説明会や面接など、春休み期間中も忙しく活動しているのでは無いでしょうか。
中には、就職活動を始めたいけど、作品ができていないので活動できていない人もいるかもしれません。
特に、企画職希望の人は、複数の企画書を用意したいところですが、アイデアがなかなか出ずに企画書が作れない人もいるかと思います。
そこで、Chat GPTとEMS Frameworkを使ってゲーム企画のアイデア出しを考えてみたいと思います。


EMS Frameworkでアイデア出しをする

EMS Frameworkは(手段目的構造フレームワーク)は元ナムコ社の中村隆之氏が考案したゲームのアイデアを生み出すフレームワークです。

「〇〇を□□して(手段)、××を△△する(目的)のゲーム」

の伏せ字部分に適当な言葉を入れていくと、ゲームのアイデアになるというもので、ゲーム企画のセミナーや専門学校などでも多く紹介されているかと思います。
 ※EMS Frameworkの詳細はこちらをご参考ください。

まずは、伏せ字部分に当てはまる言葉の候補を Chat GPT に考えてもらいましょう。
Chat GPTに下記の様に質問して、下記の様に10個候補を出してもらいました。

下記の伏字部分に適当な言葉を入れた文章を10個提案して 〇〇を□□して、××を△△するゲーム

1. 敵を倒して、レベルを上げるゲーム
2. パズルを解いて、スコアを稼ぐゲーム
3. バトルで勝利して、ランキングを上げるゲーム
4. クエストを達成して、アイテムを手に入れるゲーム
5. ミニゲームをこなして、コインを集めるゲーム
6. レースで優勝して、車をカスタマイズするゲーム
7. 武器を強化して、ダンジョンを攻略するゲーム
8. タイムアタックでハイスコアを目指すゲーム
9. ストーリーを進めて、キャラクターを育成するゲーム
10. シミュレーションで町を発展させて、市民の幸福度を上げるゲーム

……なんか、真面目な内容ですね。
EMS Framework が構造的に強いためか、どれもゲームのアイデアにはなっていそうですが、このままでは面白みの無い内容になりそうです。
追加で下記の質問をして、もうちょっと変わった内容を提案してもらいました。

もっと変な文章はできますか?

もちろんです!以下は5つの変わった文章です。
1. 突然現れたカブトムシを捕まえて、ポイントを稼ぐゲーム。
2. おばあちゃんの家から逃げ出して、追いかけてくる犬をかわすゲーム。
3. マッチ棒を使って巨大なキャンドルを作って、謎を解くゲーム。
4. ロボットアームを使って、ピザを作って配達するゲーム。
5. 時空を超えて、歴史上の人物たちを集めてチームを作り、戦うゲーム。


先ほどとは変わって、なかなか面白そうなアイデアが出てきました。
5番目などは、某有名タイトルの様なアイデアですね。
このように質問を繰り返して、面白そうなアイデアがでてきたら、それを元にゲームの企画をつめていきましょう。

Chat GPTに架空のゲームのレビュー記事を書いてもらう

面白そうなアイデアが出たら、それをゲームの企画にまとめていきます。
今回は先ほどChat GPTが提案してくれた中から「ロボットアームを使って、ピザを作って配達するゲーム。」を元に考えてみたいと思います。
Chat GPTに直接企画書を書いてもらうこともできますが、あまり面白くない内容になることが多いので、一ひねりして下記の様にレビュー記事として書いてもらいました。

ロボットアームを使って、ピザを作って配達するゲームのレビューを書いて

以下は、「ロボットアームを使って、ピザを作って配達するゲーム」のレビューです。

このゲームは、ユニークなアイデアを持った楽しいゲームです。プレイヤーは、ロボットアームを操作してピザを作り、それを配達する役割を担います。ロボットアームの操作は直感的で、簡単にマスターできます。

ゲームの目的は、注文されたピザを正確に作り、配達先に届けることです。プレイヤーは、ピザ生地を取り、トッピングを追加し、オーブンで焼いてから、箱に詰めて配達します。注文によっては、配達先までの道のりが複雑で、難易度が高くなることもあります。

グラフィックスは、カートゥーン風で明るく、鮮やかです。音楽も楽しく、プレイヤーをゲームに没頭させます。

一方で、ゲームの中での新しいレシピの提供など、もう少し深いゲームプレイ要素があると良かったと思いました。

総合的に見て、このゲームは楽しく、ユニークなアイデアでプレイヤーを魅了します。ロボットアームを使ってピザを作るというコンセプトは、斬新で面白く、時間を忘れてプレイすることができました。

Chat GPT は存在していないゲームのレビューも書く事ができます。
レビュー記事と書くことで客観的な内容になるので、多面的に企画検討を行う際の参考になります。
今回書いてもらったレビューによると、このゲームは顧客の注文にしたがってピザを作り、それをロボットアームが配達するゲームとのことです……色々と疑問点がありますね。
この疑問点を解消したり、より面白い要素を足したりして、企画書にまとめていきます。

レビュー記事を元にアイデアをまとめていく

この作業は、Chat GPT 任せにせずに人間が行う必要があり、制作者の個性が発揮される所です。
まず、ゲーム全体として「ピザを作って配達するゲーム」の部分は配達ゲームとしてまとめれば良さそうです。
レビュー記事内に「配達先までの道のりが複雑」とあるので、3Dのマップなのでしょうか?
3Dで作られたオープンワールドの中を移動して、ピザを届けることにしてみます。

問題は「ロボットアームを操作してピザを作り、それを配達する役割を担います。」とある部分です。
配達はロボットアームがするのでしょうか?
ロボットアームだけが移動してピザを届けるとなると、ちょっとシュールですね。
ドローンやカートのような車体にロボットアームがついている事にした方が良さそうです。
「グラフィックスは、カートゥーン風で明るく」とあるので、映画「ウォーリー」に出てくるロボットの様なデザインがあいそうです。

「ウォーリー」といえば、舞台は人類滅亡後の世界なので、その世界観を参考にしても面白そうです。

上記の様な事を色々と考え、レビュー記事に書かれている内容の疑問点を解消しながら、ゲーム内容をまとめていきましょう。

企画をまとめる

今回は下記の様にまとめてみました。

  • タイトル

    • ですと💀PIzzA

  • 概要

    • ピザ配達ロボットが、文明崩壊後の世界を冒険して、仲間を見つけていくオープンワールドゲーム

  • ストーリー

    • 時に299X年 文明は崩壊した。海は枯れ、地は裂けあらゆる生命体は絶滅したかに見えた。 だが、人類は死滅していなかった。減少した人類を救うべく、各地に点在する人々に、食糧支援としてPIZZAを配達する宅配ロボットがいた。

  • プラットフォーム

    • PC/PS4/Switch

  • 対象

    • 10代男子

  • ゲーム内容

    • 3DCGで作られたオープンワールド内を、ロボットを操作して移動する。

    • 視点は三人称視点で、一般的なTPSと同様の操作方法。

    • 活動拠点でピザを受け取り、指定された場所へ時間内に配達する。

    • ロボットは、外観や移動方法・移動速度・防御力などをカスタマイズすることができる。

      • ※人道支援のロボットのため、攻撃力は持たない。

    • 拠点を成長させると、PIZZAのメニューが増える。

  • 世界観・ビュジュアルイメージなど

    • 荒廃した世界で、ビルなどが倒壊している

    • グラフィックスは、カートゥーン風で明るく、鮮やか。

企画書の最低限の要素として、上記のぐらいの項目をまとめ、絵素材などを入れてまとめていれて企画書をまとめていきましょう。

就活生に向けて

ゲーム業界への就活時には、企画書をなるべく多く用意する事がお勧めです。
多くの企画書をもっていくことで、ゲーム作りに対してのやる気をアピールできます。
そして、何より企画書は作れば作るほどクオリティが上がります。
3個以上、できたら10個の企画書を持って行けるように、まずはEMS Framework や Chat GPT を駆使して、企画のアイデアを出して、企画書をまとめてみてください。

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