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我こそはつまるところ己なり。映画『zappa』を見て。
5年以上かけて制作されたというフランク・ザッパのドキュメンタリー、『zappa』を見た。あまりに素晴らしいので続けて2回見た。ザッパバンド当時は半裸のピチギャルだったのに今はすっかり魔女のお婆さんみたいになってしまったルース・アンダーウッドが死期が迫るザッパに感謝の手紙を渡したエピソードを語るシーンで涙腺が…。もう何回でも見たい。
「そうそうザッパの奥さん、若い時めっちゃかわいいよね、当時
君は「NHKヤングミュージックフェスティバル」を知っているか?
一応知ってた。ローザ・ルクセンブルグが金賞取ったNHKのアマチュアバンドコンテストでしょ? ローザの出演パートだけyou tubeで見たことありますよ。
先日、ツイッターでローザの出演時、84年の本選会のフル動画を「ローザ以外はなかなか微妙なバンドぞろいで今、見ると笑っちゃう場面もあるんですけど歴史的な記録として…」と紹介してる人がいて、何の気なしに見てみたら、これが本当に面白くてツイッタ
『TOKYO ROCK BEGINNINGS』「慶應風林火山」と「立教SCAP」をめぐる群雄割拠の時代…
何かが動いている時代、何かが変わってゆく時代、そんな時代に生き、その瞬間に立ち会えた者は幸せだ。
この本は60年代半ばから末期にかけ、日本のロック黎明期に大きな役割を果たした二つの大学サークル、慶應の「慶應風林火山」と立教の「SCAP」の当時の動向をそれぞれのキーパーソンへのインタビューから解き明かそうとしたものである。ものすごくざっくり言うと、この二つの学生サークルから、はっぴいえんどが
石ノ森章太郎コレクション『初期少女マンガ傑作選』を読んで
「あたしゃね今の少女漫画に不満もってんのよ だからなんか新鮮なもの描きたかったの」
(『マイフレンド』より、少女フレンド、67年)
このセリフは、このコレクションのカバー絵に起用されている『マイフレンド』の狂言回しである美少女キャラ、「コムカタポコ」の発言。これはそのまま、このコレクションの大テーマである。少しうがった見方をすれば、ここで「少女」という言葉は取り去ってもいい。
石ノ森章太郎
「調子悪くてあたりまえ」近田春夫自伝感想文
「近田春夫、お前こそ真のロックンローラーだ」/内田裕也
さっき子①に「近田さんはなあ、高校生の頃、画才を認められてお前が通ってる美術学校に通ってたんだぞ」と言ったが「誰それ?」とだけ返って来た。ごもっともです。今の若者は知らないに決まっている。むしろ「ああ、近田さんね、前はゴアトランスとかやってなかった?」と言われたら怖い。
俺と近田春夫ってところから始めよう。近田春夫自伝には時系列に
『ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった』を見て思ったこと。
ネットのどこかで拾ったはちみつぱいのポートレートを見ると、まだ二十歳そこそこだろうに鈴木慶一さんの老け具合が凄い。当時(60年代末~70年代初期)のミュージシャンは、こぞって髭を生やしたり、渋い恰好をしたり、老成感を出したがったものだが、これば九割方ザ・バンドのせいだと思う。
みんなザ・バンドになりたかった時代、ザ・バンドになりたかったバンドたち、勿論はちみつぱいもそうだし、初期の葡萄畑、ブリ
「担当の夜」を読んだ
ツイッターでたまたま元ヤンマガの編集さんが書いた小説があることを知った。自分が担当した作家との思い出を綴ったものだという。それが安達哲と聞いたら、買うしかない。これが中古で簡単に見つかり、カードの使用期限をあてずっぽうで入れたら(それはダメだろ)、面倒なことになってしまい、最初に注文してから半月かかったが、なんとか届いた。
2012年に『オール讀物』に掲載された二編の小説、「担当の夜」と「担当
30年くらい前の取材ノートまとめ(88~91年?)
88年
6月・筋肉少女帯(オーケン、エディ)
6月?・グランドファーザーズ
6月・筋肉少女帯(オーケン、エディ)
7月・オリジナル・ラヴ(インディー期)
7月・カーネーション
?月・フェアチャイルド
9月・ライダーズ(強面革ジャン系バンド)
9月・ニューブーツ&パンティーズ(新人)
同日・アーバンダンス(成田忍)
9月・手塚真(『ファンシイダンス』のサントラ)
9月・GYM(どんなバンドか記憶に
春のウィンドウに映してみたけど(湘南新宿ラインの)
吾妻ひでおの「お別れの会」からおよそ半月ぶりに袖を通した一張羅のスーツからそんなタイトルを思いついたのは亡父の眠る北関東の町に向かう車中。大体春じゃない。
3年ぶりになる一家総出のイベントをネタに敬愛する安田謙一氏に倣って、ロック漫筆的なものを書いてみようかと思い立ったわけだが、丸1時間かけて小山に到着し、乗り換えの水戸線に向かう頃にはそんな思いは消えていた。
イベントの概要はツイッターでは
『全裸監督』を見た。
ネトフリで『全裸監督』を見た。その昔に出た村西監督の著書、『ナイスですね』は持っていたし、ダイヤモンド~クリスタル映像の作品も何本か見ている。村西監督は、紆余曲折を経つつも、ツイッターを見る限り、今も健在らしいので何よりだ。村西監督は永遠のトリックスターだと思う。
この作品で村西役の山田孝之が、かなり忠実にコピーしている「おまたせしました!お待たせしすぎたかもしれません!」といった丁寧で気持ち悪
随想2019年7月25日
ワンテーマのエッセイアンソロ本(「〆切本2」)に触発されて、何か書いてみるかと思ったものの、これが進まない。まず行間の詰め方を忘れる。忘れるというより、そもそもこのワードもどきでどうやるのかがわからない(なぜ、しょっぱなは一行開けてくるのか?)。書体もQ数もなかなかしっくり来ず気に入らない。18Qはいいとして、ゴシックMという書体が垢抜けない。おまけに連日、連投しまくるツイッターの140文字に慣
もっとみる2017年サイゾー掲載、CKB横山剣オリジナルヴァージョン
「世界は優しくない(ここ重要)が、優しさを内包している人間がいて、ポロリとそれを見せてくれることがある」。これは『柔侠伝』等で著名な劇画家、バロン吉元の画集、『画侠伝』を監修した漫画家の山田参助が画集に寄せた一文だが、クレイジーケンバンド(以下CKB)の横山剣の初主演映画、『イイネ!イイネ!イイネ!』を見終わった俺の頭にその一文が閃いた。
―映画のそもそものきかっけは何だったんですか?
「「漢江
『気分は、もう、まだ歌謡曲』
『踊る昭和歌謡-リズムからみる大衆音楽―』、
『歌謡曲―時代を彩った歌たち』
歌謡曲考察本、新書二冊を読んで。
ツイッターのフォロワーであるショック太郎さんが「おもしろい」と書いていた歌謡曲考察本、新書2冊をさっそく読んだ。尻馬にすぐ乗ってしまう私。どちらも近所の図書館にあり、すぐ手元に届いた。
『踊る昭和歌謡…』は阪大の准教授である輪島裕介の著になるもので、このタイトルからわかるように「大衆
『橋本治の訃報で考えたこと』暫定版
少年ジャンプ600万部時の編集長だった後藤広喜氏の思い出本、『少年ジャンプのキセキ』をウルトラ速読法で読み終え、何気なく奥付を見ると見覚えのある名前が発行人にあり、本の内容よりもそっちが頭に残った。それは昔、俺が橋本治の取り巻きをやっていた頃、その初期、中心にいた女性の名前だったからだ。当時、彼女は慶應の4年でシーエー社が内定もらっていた(漫画が上手く、軽妙なタッチのパロディ漫画を描いていた)。
もっとみる『どぶさらい人生/山田晶造』
去年の秋にyou tubeで聴いた「ひさんなクリスマス」をきっかけに俺の中で北園みなみフィーバーが一挙に高まった。
「なにこの才能!」
過去に某誌でレビューしたこともあり、北園みなみの存在は知っていたが、ここまでとは思わなかった(ちなみにその時は、キリンジやハイラマズを引き合いに安易なレビューを書き散らした記憶がある。「架空のサントラ」みたいなありがちなことを)。
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