北野赤いトマト

エッセイと小説を書いています。 note創作大賞2022入賞。

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    日常に感じる小数点以下の感情(0.999…)を綴るシリーズ。

記事一覧

θは鋭角とする。

アルデンテみたいなサクッとした芯があるひだまりの中で、ふうが笑った。「にゃふううん。」と…

57

カレーに揺さぶられて頬っぺたを叩かれた日。

空咳を夕陽の合間に落として車を降りた。そして車に鍵をかけると同時に、あ、と思った。私はマ…

61

あたたかいづうづうしさ。

大きな災害や事故が立て続けに起こった正月。私はテレビの前で茫然とした。このことを語ろうと…

65

2023年のごあいさつ。

淡い大地へ朝陽が差します。朝陽は「差す」よりも「刺す」が正しい気さえするほどに頑丈で、余…

70

南京玉すだれにヌーヴェルヴァーグを感じて最終的にはゲシュタルト崩壊してマティスの…

師走に入っても「冬はやって来るの?」って感じの気候でしたが、いよいよ本格的に寒くなりまし…

59

爪とチキンライス。

爪を切った。学生時代から爪が伸びてくるとイライラする性分なので、常に爪を短く切り揃えてい…

67

Independent Women.

乾風が吹く夜空は、星たちが瞬きながら小さな光を放っていた。部屋を暗くして窓から見るそれは…

56

ねこの時節を待つ。𓃠

𓃠𓃠𓃠 「風(ふう)、こっち向いて!違う!違う!こっち!そうそうっ!」 母は愛猫の風の写…

68

鼻とか国士無双とか餃子とか。

ほげ〜っとした小春日和の日曜日の昼。母と私は、住んでいるところから離れた大きな商店街にあ…

66

泡が消えるそのまえに。

すこし目を細めて淡い紫煙をくゆらせた顔。 家族や友人と冗談を言い合うおどけた顔。 もくも…

91

さっくりした熱々はとろりと口腔内を征服する。

恋を何年も休んでいる。恋に恋焦がれ恋に泣く(by GLAY)なんて滅相もございません、と畏まっ…

248

幸せのデルタ。

欠けた何かを捜すように、寒い、寒い、と言いながら窓の外を見た。落葉樹は、言葉通りにうつく…

76

全国模試5位、元気にしてる?

「知的な財産はたくさんストックしたらいいよ。いつかきみの役に立つから。」 当時の私には、…

58

長い長いトンネルの先。

県境の長いトンネルを抜けると豪雨であった。 川端康成氏の『雪国』の冒頭をもじった文章が頭…

52

寂しい味のサンドイッチ。

隣町にある喫茶店は、世界でいちばん美味しいサンドイッチを出してくれる。薄いふわふわの食パ…

54

微睡。

微睡みが好きだ。夢と現のあわいで脳みそふかふかな気分はご褒美のような至福の時間。日中はい…

45

θは鋭角とする。

アルデンテみたいなサクッとした芯があるひだまりの中で、ふうが笑った。「にゃふううん。」と…

57

カレーに揺さぶられて頬っぺたを叩かれた日。

空咳を夕陽の合間に落として車を降りた。そして車に鍵をかけると同時に、あ、と思った。私はマ…

61

あたたかいづうづうしさ。

大きな災害や事故が立て続けに起こった正月。私はテレビの前で茫然とした。このことを語ろうと…

65

2023年のごあいさつ。

淡い大地へ朝陽が差します。朝陽は「差す」よりも「刺す」が正しい気さえするほどに頑丈で、余…

70

南京玉すだれにヌーヴェルヴァーグを感じて最終的にはゲシュタルト崩壊してマティスの…

師走に入っても「冬はやって来るの?」って感じの気候でしたが、いよいよ本格的に寒くなりまし…

59

爪とチキンライス。

爪を切った。学生時代から爪が伸びてくるとイライラする性分なので、常に爪を短く切り揃えてい…

67

Independent Women.

乾風が吹く夜空は、星たちが瞬きながら小さな光を放っていた。部屋を暗くして窓から見るそれは…

56

ねこの時節を待つ。𓃠

𓃠𓃠𓃠 「風(ふう)、こっち向いて!違う!違う!こっち!そうそうっ!」 母は愛猫の風の写…

68

鼻とか国士無双とか餃子とか。

ほげ〜っとした小春日和の日曜日の昼。母と私は、住んでいるところから離れた大きな商店街にあ…

66

泡が消えるそのまえに。

すこし目を細めて淡い紫煙をくゆらせた顔。 家族や友人と冗談を言い合うおどけた顔。 もくも…

91

さっくりした熱々はとろりと口腔内を征服する。

恋を何年も休んでいる。恋に恋焦がれ恋に泣く(by GLAY)なんて滅相もございません、と畏まっ…

248

幸せのデルタ。

欠けた何かを捜すように、寒い、寒い、と言いながら窓の外を見た。落葉樹は、言葉通りにうつく…

76

全国模試5位、元気にしてる?

「知的な財産はたくさんストックしたらいいよ。いつかきみの役に立つから。」 当時の私には、…

58

長い長いトンネルの先。

県境の長いトンネルを抜けると豪雨であった。 川端康成氏の『雪国』の冒頭をもじった文章が頭…

52

寂しい味のサンドイッチ。

隣町にある喫茶店は、世界でいちばん美味しいサンドイッチを出してくれる。薄いふわふわの食パ…

54

微睡。

微睡みが好きだ。夢と現のあわいで脳みそふかふかな気分はご褒美のような至福の時間。日中はい…

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