月屋

独自に蒐集した古今東西の奇談(怖い話・不思議な話)を投稿していきます。 2022年8…

月屋

独自に蒐集した古今東西の奇談(怖い話・不思議な話)を投稿していきます。 2022年8月YouTubeチャンネル(【幽霊の出ない怖い話が好きCH】)を開設しました。 動画が気に入っていただけましたらチャンネル登録をお願いします。

最近の記事

再生

♯06 喪服

今回の動画は、喪服にまつわる怪談です。 (既にnoteに公開している話ですがYouTube用に編集しております)

    • 再生

      ♯05 鬼

      今回の動画は、ある不動産会社の社長が若い頃に体験した奇譚(胸糞系)です。

      • 再生

        【初めて聞く怖い話】♯04おみくじ【朗読】

        今回の動画はおみくじにまつわる話です。

        • 再生

          【初めて聞く怖い話】♯03童謡【朗読】

          今回の動画は昭和50年代に起きた子供の失踪事件にまつわる奇譚です。 原稿・朗読=投稿者(月屋) 今後も初耳の怖い話や不思議な話を投稿していきますので、動画が気に入っていただけましたらチャンネル登録をお願いします。

        ♯06 喪服

        再生
          再生

          【初めて聞く怖い話】♯02隣のイマイさん【朗読】

          【幽霊の出ない怖い話が好きCH】の動画をアップしました。 今回の動画はアパートの隣人にまつわる話です。 原稿・朗読=投稿者(月屋) これからも初耳の怖い話をアップしていきますので、動画が気に入っていただけたらチャンネル登録おねがいします。

          【初めて聞く怖い話】♯02隣のイマイさん【朗読】

          再生
          再生

          【初めて聞く怖い話】♯01人形になりたかった私【朗読】

          【幽霊の出ない怖い話が好きCH】の初回の動画をアップしました。 第一回目はローカル局のディレクターの吉田氏が体験した人形にまつわる話です。 原稿・朗読=投稿者(月屋) これからも初耳の怖い話をアップしていきますので、動画が気に入っていただけたらチャンネル登録おねがいします。

          【初めて聞く怖い話】♯01人形になりたかった私【朗読】

          再生

          しあわせの青い鳥 2/2

          ✳︎ ゆくりなくもその日はやってきました。 春休みが終わり、四年生に進級した初日のことです。始業式が終わると、私は新鮮な雰囲気の教室をひとりぬけだして一目散に家路につきました。「淫売の子」というレッテルがはられてからというもの、私は学校中の除け者でしたし、ルリをお迎えしてからは私自身も学校の友人を必要としていなかったのです。 M広小学校の正門から出て体育館の裏手に回り、そのまま幅員四Mほどの道をたどっていくと「稲むらの火」で有名な広八幡神社につづいています。「稲むらの火」

          しあわせの青い鳥 2/2

          しあわせの青い鳥 1/2

          春の霞がたなびく夕映えの坂道を自転車でゆっくりとくだってゆく母の背後(うしろ)姿。・・・・・ ——母について憶えていることはほとんどありませんが、夕日の中に消えていく母の背中は、淡い色彩を暈した背景をともなって今も私の眼裏(まなうら)によみがえります。 母の背中がおぼろに霞んで見えるのは、うっすらとした春霞が夕景色を包んでいたばかりではなく、しだいに遠ざかり行く母を、薄い涙の膜を透かして見送っていたためかもしれません。 私自身は記憶にないのですが、夕暮れ時になると母は近所の親

          しあわせの青い鳥 1/2

          喪服 2/2

                   二 あくる朝、会社に出勤すると森岡さんは出社していなかった。始業開始1時間前には必ず出社して、諸々の準備に余念がない森岡さんが、僕が出勤する時間にも会社にいないことは通常では考えられなかった。あまつさえ、始業開始の午前10時になっても森岡さんは出社しなかった。僕はこの時点でいいようのない不吉な予感に打たれた。森岡さんが並の先輩社員なら、昨夜の喪服談義で盛り上がって飲みすぎたんだなぐらいしか思わない。しかし僕の経験上、完全にルーティンを構築している人物が、そ

          喪服 2/2

          喪服 1/2

                   一 「つまり、男の夢は喪服に集約されるわけだよ」 あの日、会社の先輩の森岡さんは、ワイングラスにわずかに残った日本酒をしたたかに飲み干してからそう言った。僕らはニヤニヤしながら、森岡さんの話を聞いていた。 「でも喪服とかマイナージャンルじゃないですか。しかも昭和っぽいですし。古臭い官能小説って感じ。風俗で喪服のコスプレを扱ってる店なんて聞いたことないですよ」 と内山が茶化すように異を唱えた。森岡さんは軽く微笑んで、まるでわかってないというように大仰に首を横

          喪服 1/2

          ハラキリ奇譚 4/4

          ※グロ注意 「なりません」 蒼ずんだ剃刀の刃のような鋭利で凛然とした声がその場を領しました。先生は金縛りにあったように腰を浮かせたままの姿勢で静止しました。その姿は鳥獣戯画に描かれている滑稽な蛙を彷彿とさせました。シノさんは先生の方を見向きもせずに、 「お座りください」 と、落ち着いた調子(トーン)で続けました。先生は一瞬顔を歪めましたが、すぐにシノさんに鋭い視線を送り、声を張り上げました。 「こんな連中の前で腹が切れるか!」 シノさんは何も言わずに、瞑目したまま微動だにし

          ハラキリ奇譚 4/4

          ハラキリ奇譚 3/4

          私が案内されたのは何もない十畳ほどの座敷でした。 「おや、こんにちは」 そこには私の連れと庭園で会った中高年の一団の中にいた瞼の腫れ上がった男性が胡座をかいていました。私は遅れたことをお詫びしました。 「なに、すぐ始まりやしないんだから」 と、瞼の腫れ上がった男性は扇子を扇ぎながら笑いました。 その男性は中曽根と名乗りました。中曽根氏によると、庭園の一団はこの屋敷内で出会っただけであって、元々の知り合いではないとのことでした。彼らは別の切腹を見学しに行ったとのことでした。

          ハラキリ奇譚 3/4

          ハラキリ奇譚 2/4

          私たちは和室応接室に通されました。 応接室には既に十人ほど待機していました。 やはりみんな中年でどことなく陰湿な感じのする人たちでした。何人か女性も混じっていたと記憶しています。 その応接室は数奇屋風の作りで、仔細に見ると書院の欄間には近江八景を透かし彫りで現していました。 部屋の隅で控えている私たちを案内した江戸小紋の着物の女性に、御手洗いの所在を尋ねると、「ご案内いたします」と、スッと立ち上がりました。 この女性も素っ気ないですが、先程の青年とは違い、どこか気品のような

          ハラキリ奇譚 2/4

          ハラキリ奇譚 1/4

          ※この作品の後半にはグロテスクな表現があります。 耐性のない方はご注意ください 切腹のお話をしようと思います。 世の中には切腹愛好家と呼ばれる人たちがいるようです。実際切腹をテーマにしたサイトや雑誌、そればかりか切腹の映像作品や切腹のパフォーマンスをするアーティストまで存在すると聞いています。私も以前切腹マニアが立ち上げたと思しきサイトを見たことがあります。現在は閉鎖されているそのサイトには筋骨隆々とした男性のお腹の裂かれた死体の画像がいくつも公開されており、併せて切腹の

          ハラキリ奇譚 1/4

          梅の花がほころぶ頃

          君ならで誰にか見せむ梅の花色をも香をも知る人ぞ知る  友則 私は梅の花が嫌いです。 毎年、立春が過ぎて、儚げな甘い梅の香りがあたりに漂いはじめると、なんともいいようない暗澹とした気持ちになります。 あの春の到来を告げる微かな甘い梅の香が、忌まわしい記憶を呼び起こすからです。 これからお話するのは今から二十年前、私が小学四年生の頃の体験談です。最初にお断りしておきますと、誰もが納得するようなオチのある話ではありません。そんなつかみどころのない話にもかかわらず、あの体験の記憶

          梅の花がほころぶ頃

          Introduce

          古今東西の怖い話、不思議な話を蒐集している月屋と申します。 noteでは私が蒐集した様々な奇譚を紹介していきます。 2022年8月 YouTubeチャンネル(【幽霊の出ない怖い話が好きCH】)を開設しました。 これまで通り、ネットに落ちている怪談や世に知られている話は取り上げません。 動画が気に入っていただけましたら是非チャンネル登録お願い申し上げます。

          Introduce