小説「Webtoon Strokes」7話
スマートフォンで縦にスクロールさせつつ読んでいくウェブトゥーンには、読者の指を引き止める力が求められる。楓はその秘密を知りたく、ネームの研究を始めた。彼女が感動を受けた作品の作画やコマ割り、それらの背後に隠れた意味を追い求めながら、模写を始めた。これは過去に読んだ漫画指南書に記されていたネーム学習法だった。純粋に観察するだけでは作品の奥深さに触れることはできない。そこで、楓は「模倣」が真の「学び」への第一歩であると悟った。西洋画の素描同様、自らの手で描き出すことで、コマの構成