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それぞれの「パンとスープ」その2

朗読感想第2弾!
作品がラジオで朗読されたりリクエスト投げたら読んでくださったりしたので、例によって実況中継風に感想を述べさせていただきます。

実聴じっちょう!隣のパンとスープ(Season2)

5軒目

ボーイッシュスタイルの女性が今、眉間にしわを寄せながらスープを吟味しております。トースターを時計代わりに、さぁ何を飲もうかどれも美味そうだ……おっと!?取り出したのはエビのビスクだ!お湯を注いで湯気を精一杯鼻腔の中に入れ込んで、混ぜてはまた吸い込んでいきます。
さて、パンが焼き上がりました。硬い表情が一気に柔らかくなっていきます。どんどん食べ進めると……何事でしょうか、物思いに耽るように再度眉が内側に寄っていますね。心残りがあったのか、はたまた心の古傷が疼いたのか否か……これは女性にしか分からないでしょう。
決意したようにマグを強めに置きました。ヒビは割れておりません!!

6軒目

日曜の一般家庭でしょうか、洗いたてのお皿が何枚も重ねられています。
ここでこの家のご主人がキッチンにやってきました。お仕事休みなのか、若干肌艶が良いですね。
冷蔵庫には期限切れのパンが二つ、そのうち一個は……若干厚めのパンです!透明のビニールに包まれていますが……よく見ると厚さが均一ではありません。あぁっ!!これは、これは……生食パンであります!!少しだけ贅沢しようと思って仕事帰りに買ってきた生食パンが、消費期限が切れているー!!!!
しかし、期限切れでも工夫次第で美味しく食べられるのがパンの凄みであります。スープを選んでセッティング準備に入ります。
実食に移ると、家長の威厳が崩壊寸前まで綻んでいますが……!?ここで、少しだけ威厳を持ち直しました!!憂う先は自らの人生か、それとも家族の今後か……茨の道だらけとは言うものの、持ち前の包容力を武器に優しく丸く収めてくれると思えてなりません!!

まともな感想

自分がいざ読まれる側になると新たな発見があります。

5軒目の方(久賀みなとさん

トースターのジリジリがチン!に変わるまでの間に準備工程を持ってきているんですよね。あのリアルライブ感はSEがないとできません。
読みはボーイッシュの中にある可愛らしさがよく出ていたと思います。特に前半と後半のハリの違いが素晴らしかったです。わくわく感をどんどん強くしていって、食べるシーンで力を抜いていくあたりが「あっ、この子も女の子なんだな」と思わせてくれました。
実は放送前、久賀さんのボイスサンプルを拝聴して「クールな朗読になるんだろうなぁ」と勝手に思っていました。しかし蓋を開けてみると、流れてきたのはかっこいい系女子のオフった瞬間でした。
アーカイブ配信がないのでお聴きいただけないのが残念です……再放送できるといいなぁ。

6軒目の方(いぬいゆうたさん

いぬいさんは、生活が読みに表れていたのが印象的でした。
実況では「生食パン」と呼称しましたが、あれは庶民的な雰囲気での贅沢な時間を感じ取ったからなんです。せっかく買ってきたのになかなか食べることもできないで人知れず冷蔵庫に閉まっていたものを、クノールと一緒に食べるみたいな。(どうでもいいですが、作中に出てくるスープ類は味の素ギフトに付いてきたクノールのそれです)
ありきたりな生活の中での贅沢ってめちゃくちゃ幸せに感じますし、無意識に声色が上がるんですよね。実食シーンのルンルン加減と思考シーンの密かな威厳が大黒柱であることを思わせてくれました。
もしかすると、この家のお父さんは会社では偉い立場なのかもしれませんね。

久賀さん、いぬいさん、改めて朗読いただきありがとうございました!!

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