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小説

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一次創作・二次創作の小説をまとめました
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記事一覧

エモすぎる謎ねぶた

「このねぶた、なんとかなんねぇべか?」 かっちゃが蝋書きされた孔明を見て言った。 「なん…

触れると危険

ガラスの手で物に触れてはいけない、と教わった。 ガシャガシャと響く鼓動が、僕を一層おかし…

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ひみつのともだち

5年生に上がり、3度目のクラス替えがあった。 まりかとひなこは家が近所同士だったこともあり…

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モヤモヤ買取サービス・Pridece(プライディース)

 金が入り用、とはよく言うが、絶対にキャッシングは手を出さない。とはいえ、少しでも金銭に…

誰かに宛てる手紙

透明な手紙の香り。その手紙は、磯の香りがした。 いいか、磯はおめの敵ではね。 私達と同じ…

執念第一の手紙-from:ミジンコかたまり

【受け取った手紙】 ミジンコです。お手紙ありがとうございます。そして、ご無沙汰しておりま…

執念第一の手紙-from:三角おむすび

前略 あの出来事が起こってから、数年が経ちました。時間の経過というのはすごいものですね。 支えてくれる方々がいなければ、私はここまで立ち直ることが叶いませんでした。 今回お手紙させていただいたのは、ある「宣言」をしようと、思い立ったからです。 私は、あなたを「許す」つもりは毛頭ありません。 何故ならば。 あなたは「犯してはならないこと」をしたにも関わらず、この世界でのうのうと生きているからです。 あなたは、背後から何の気なしに私を突き落としました。それも私と同じ「武器

ティッシュ配り

「こんにちはー、ティッシュをどうぞー」 黄色の法被を着た女性スタッフからそれを一つもらっ…

「お菓子をください」

 今日の渋谷はいつも以上に人ならざる者たちでごった返していた。  ほんの十数年前は普通の…

あそこのあのこ

本棚を買った。現品限りで4500円。組み立て済みの代物だった。 店員に「これください」と頼み…

ブラック♥ラブレター

 下駄箱の中に一通の手紙が入っていた。  『新谷くんへ』と書かれた封筒は黒い色をしている…

鏡の中のわたし

生活はとにかく荒んでいた。 仕事で精神は疲れ果て、一人で暮らす間借りは酒缶で足の踏み場さ…

結婚式ゾンビ

「新郎正彦、あなたは美弥を妻とし、健やかなる時も、病める時も、愛をもって支え合うことを誓…

コンビニ徒歩5分の公園にて

桐山もみじは考えていた。 「あたしは何のために退治屋をやっているんだろう…」 鳥井家での出来事は心底胸糞悪く感じた。 当たり前を過ごしたかった願いが歪み、果ては化物に変わってしまった。 いや、化物に蹂躙されたのか―オブラートは、人間の形をした化物を間違いなく映し出していた。 どうして丸メガネはマキビを地下室に閉じ込めたのだろうか?―もみじの疑問は大きくなるばかりだった。 それもそのはず、もみじは西日指すリビングで重大なミスを犯していた。 マキビとの関係性を聞かなかったこ