見出し画像

Home・・・お部屋探しは自分探し?!

住まうこと。誰もが家を持っている。借りたり買ったり受け継いだり、いろんな形態はあるにせよ、みんなどこかに夜眠る場所を持っている。それが路上であるというケースも含めて。

そして、住まいにはそこに住まう人のいろんなものが持ち込まれる。嬉しいことも悲しいことも。

ときどきというか、たまにというか、仕事とは別でお家探しや物件探しを手伝う。いつからこんなことをやっているのかは、もう思い出せないけど、そういう役回りというか、ある種の勘みたいなものの使い道というか。また、その勘らしきものが、まんざら当たってなくもないというか的を得ているらしく、何やかやと相談に乗ったりしている。ひとり暮らしのお部屋探しからテナント物件までいろいろ。

物件を内覧する度にやっぱり不動産は生き物だな~と思う。ちゃんと息をしてそこに建っているし存在している。誰かが大事に暮らした家や土地はちゃんと次にやって来る人のことも大事にしてくれる。当たり前と言えば当たり前にことだ。その逆もあって、あまり言霊が悪いことは書きたくないけれど大事にされなかった思いはそれも含めてその場所に留まり続ける。

お家や土地も人と同じ生き物だから、初めましての第一印象がとっても大事で、そこで感じたワクワク感も違和感も含めて、それがすべてを決めていると言ってもいい。

今日は言葉に出来ないこの勘みたいなものをどうにかして言葉に置き換えられないかと思いながら書き進めている。今のところはまだその中心には辿り着けてないけれど。

この勘は自分の中で割と良い感じの精度で働いていて、そんなに外したことはない。外したときは自分の中の欲みたいなものが割り込んで邪魔をしてきたときだけだ。でも、外しても立て直すことは出来るんだけど。できれば、バシッと一回で決めることができるといい。

だいたい決まるときは、決めるとか決めようという意志が働くまでに、もう決まっている。ホント、そういう感じなのだ。

どういう感じかというと、決めるというプロセスを感じさせないくらいに自然と何かが収まっていくのだ。これまで見た他のお部屋や物件のことなんかがもう頭からスッと消えてなくなって、ただ目の前のその場所に居るという感じ。

この感覚は何も土地や建物だけに限らない。自分が本当に望んでいたものや欲しかったものは自分が最初に想像していた形とはちょっと違ったりもするんだけど、目の前にやって来たら、ちゃんと「これだ」と分かるという感じ。

自分の欲や期待をいったん手放したところにひょっこり姿を現してくるみたいなもの。

なるべく曇りの無い、まっさらな気持ちでいると、その勘というかインスピレーションはちゃんと最適なタイミングでやって来る。

それを拾い損ねないようにしておくだけでいいというか、それ以外することはない。

切羽詰まっていたり、いろいろ事情があったりすると、誰にでもあるその勘が鈍ったり上手く機能しなかったりすることがある、そんなときにちょっとだけお手伝いすると何となく上手くいったりするんだな。こういう日常の中で毎日必要とはしないけど、あったらあったで便利だなと思う力みたいなものが実は生きる上で地味に自分を助けている気がするし、この感覚をゆるめすぎるでもなく、研ぎ澄ませすぎるでもなく、ほどよい塩梅で機能させていけたらいいなと思う。

そして、なにより物件探しは楽しい。疲れることもあるけど面白い。なかにはどうして、こんな風なっちゃったんかしらね?と素人ながら首をかしげたくなったりするものもあるけど、よくよく考えると何となくそこに至る道みたいなものが見えてきたりもする。

何軒か見て回るとグッタリしちゃうときなんかがあって、そういうときは、それ自体がひとつの答えになっているし、ちゃんとそこでキッパリ断るとか、うやむやにしなければ、解決していくことがほとんどだ。

こりゃダメだとかピンと来ないとか、そういう物件を見ることももちろん大事で、悪いものを知ると良いものがよくわかるようになる。そして、ゴールに一歩近づく。なので、いっぱい見て回ることも大事なんだな。これを端折ったりするとやっぱり思い描く物件に出会えなかったりするのが不思議だ。

もうっ、最初からこれ見せてよ~って毎回思うんだけど、なんだろうな、あの遠回りする感じ。だけど、遠回りしたからこそ巡り会えたんだねっみたいな感じ。このプロセスをもっと簡潔に出来たらいいのにと思うんだけど、きっとそれをしたら、何か大事なものを見逃しちゃうんだろうなっていうこともわかる。この辺りは、どうも恋愛と似ていたりもするので、いつも、これをもっと上手く言語化できたらいいのにな~と思う。大して役に立たないことかもしれないけど、人が大事なものに出会う道のりってどれも似たようなものなのかもしれないな。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

昨日、蟹座に太陽が入って夏至を迎えた。蟹座の扱うものに家・家庭・家族がある。ちょうど夏至の頃の記録を辿っていったら、3年前の今頃に書いた文章を見つけた。文章筋トレで書いた作品のひとつだ。読みながら過去の自分と再会したみたいな気持ちになって面白くなって、ちょっとリライトしてみた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?