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作者お気に入り作品集

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500~1500文字程度の掌編小説がほとんどですが、すでに150以上投稿しているので、とくに「読んでいただきたいな~」と思っているオススメ作品だけを集めました。随時増やしていきま…
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#創作大賞2023

掌編小説【特別な時間】

お題「自然の理」 【特別な時間】(2120文字) 梅雨の晴れ間に眼科へ行った。 左目が急に見え…

ikue.m
1年前
76

掌編小説【キュウリとお日様】

お題「河童の子」 【キュウリとお日様】 人間社会に流行り病がまん延している間、河童たちの…

ikue.m
1年前
119

掌編小説【雛祭り】

お題「桜餅」 【雛祭り】 「この桜餅、関東風やん」 「たまにはええかなー、って。デパート…

ikue.m
1年前
104

掌編小説【イチゴジャム】

お題「クリスマスの朝」 【イチゴジャム】 クリスマスの朝、枕元を見てびっくりした。 僕は…

ikue.m
1年前
86

掌編小説【王様のバナナ】

お題「バナナ」 「王様のバナナ」 ちいさな男の子が黄色い三輪車に乗っている。男の子の名前…

ikue.m
1年前
77

掌編小説【コロッケ】

クリエイターフェス10/30と10/31のお題「#思い出の曲 #この街がすき 」 「コロッケ」 肉屋の…

ikue.m
1年前
58

掌編小説【休日】

♯クリエイターフェス10/10のお題「♯休日のすごし方」 「休日」 「おとうさん、お腹すいた」 子どもが、少しうつむき加減で遠慮がちに言う。 「なにが食べたい?好きなものでいいよ」 「あたし…、オムライス!」 「そんなのでいいのかい?」 「うん!」 子どもが僕を見上げる。顔って本当に輝くのだなぁと思う。子どもの表情はわかりやすい。 そしてその顔がまた見たくて喜ばせたくなる。 子どもはスカートの裾をひるがえして僕の周りをぐるぐると回る。 日曜日の公園は親子連れでいっぱいだ

掌編小説【ワカメ】

♯クリエイターフェス10/19のお題「♯つくってみた」 「ワカメ」 『つくってみた 初めての…

ikue.m
1年前
28

掌編小説【ネコジャラシ】

お題「空き缶」 「ネコジャラシ」 私はお酒が飲めない。 でも今日はコンビニで缶ビールを買…

ikue.m
1年前
17

掌編小説【横断歩道】

お題「横断歩道」 「横断歩道」 けんちゃんが遊んでいる。 けんちゃんの前を大好きな車がた…

ikue.m
1年前
4

掌編小説【くじ引き】

お題「くじ引き」 「くじ引き」 「いいか、あと一枚補助券を見つけるんだ」 弟のマサルはぼ…

ikue.m
1年前
15

掌編小説【そば腹】

お題「そば」 「そば腹」 「夕飯なにが食べたいー?」 だるそうな声で母が言った。日曜の夕方…

ikue.m
1年前
6

掌編小説【釣り】

お題「磁石」 「釣り」 傍らで子どもが釣りをしている。と言っても畳の上だ。 理科の時間に…

ikue.m
1年前
4

掌編小説【残照】

お題「手ざわり」 「残照」 「まぁ、ご親切に。ありがとうございます」 駅の階段でシルバーカーを重そうに引きずりあげていた白髪の老婦人に、軽い気持ちで「手伝いましょうか」と言って持ってあげただけである。ぼくにとってはたいした重さではなかった。だが老婦人は階段の上まで来ると、喜びにあふれたくしゃくしゃの笑顔でぼくに礼を言ってくれた。それだけでもぼくはなんだかとてもいいことをした気分になれたのだが、老婦人はさらに手提げ鞄をゴソゴソと探り、ちいさなポチ袋をぼくに手渡そうとした。