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Gxxgle MAPに自分の歩む道を委ねてはいけない

こんばんは、割と綺麗な社会のゴミです。好きな男性のタイプは装飾が少ない人。アクセサリーも大きなロゴも、必要ありません。


また随分と更新が久しぶりとなりましたが、本日はいつもと趣向の違うお話を。

この記事を書いている前日、10月5日に下北沢にある本屋B&Bで開かれたイベント「静かな秋の夕べに、下北沢からインフルエンサー2人と語る夜」を観覧してきました。

お話しされるのは岸田奈美さん実家が全焼したサノさん

本来ならばイベントの詳細を事細かに文字起こしし、この静かな感動を皆さまに共有したいところ。ですが。

このイベント、B&Bでの観覧はなんと10人(!)。さらにはオンラインで有料配信を行っていた為、あまりイベントの内容を大声で話すのは憚られる。

そのため、完全に私目線の、私が岸田さん(の文章)に出会った経緯と、私が体験した下北沢の秋の夜をお送りしたい。

おふたりファンの方には申し訳ないですが、4分の3以上が社会のゴミの自分語りと文字への偏愛なので、それでもいいよ!という方だけ読み進めていただけますと幸いです。


Twitterが与えてくれた出会いに感謝。



今回のイベント参加、Twitterで普段仲良くしてる皆様は驚いたかもしれない。

なんせ日頃の私のツイート内容といえば、結婚したい、恋がしたい、美味しいごはんが食べたい。
アプリで知り合った方とアポ(=婚活で出会った方との交際前のお約束のこと)行ってきます!アポ終わりました!アポ駄目でした!彼氏欲しいい!結婚したいよおお!などと言った、結婚したい底辺アラサー女の婚活中の嘆きと日常を文字多めで提供している雑多なアカウントである。

最近ハマっていることはハンバーガーを綺麗に食べることぐらいで、特にフォローしても何の役にも立たない。

ついでに言うと、私は緊急事態宣言中に暇を持て余し、30年間生きてきて初めて3000字以上の文章を世の中に公開した物書き初心者である。しかもその内容は過去にこなした飲み会のレポート。

テーマからして下品極まりない。

そして仕事が再開するにつれ更新が滞るという、きっと一生かかってもプロのライターなんぞにはなれないであろう素人っぷりである。



さて、そんな私がなぜ今回イベントに参加するに至ったか。


まず、単純に本が好きで、常に本を読んで生活をしている。文章を理解し現在に至るまでの20年弱、本を読むのは完全な習慣となっている。可愛かった小学生時代も、尖りまくっていた10代も、失業失恋etcの色々てんこ盛りの20代も、常に本だけは読んでいる。

狭い家は本で溢れており(あと洋服と化粧品)、定期的に古本屋へ売りに出しているものの、クローゼットの本専用チェストに入り切らなかった本たちは、シングルベッドの壁側に規則正しく平積みされている。

本と添い寝する女。

しかし、本を読むことは大好きなものの、長い文章を書くという「アウトプット作業」はほとんどした事がなかった。あるとすれば、会社員時代に作った引き継ぎマニュアルぐらいである。ほぼ箇条書き。


Twitterも長いこと眺めるだけのツールとして使用しており、最初につぶやいたのは2019年の5月。29歳で初発信。文字が好きすぎる故に自分が文字で発信することは抵抗があるという、自意識過剰な矛盾を抱えた残念な性格である。

本と文字が趣味、本好きが高じて20代の中頃からは休日にブックカフェに入り浸ったり、バチバチにお洒落な服装をキメ込んで蔦屋書店に出陣したり、Peatixで見つけた本に関するイベントにちょこちょこ参加するようになった。

これが本屋B&Bとの出会いである。そう、B&Bに行ったのは今回のイベントが初めてではない。


なんせこの書店はコロナ禍前までは毎日のように本に関するトークイベントが開催されていて、たった2000円で著者にあえる!お酒も飲める!さらに名前入りでサインまでもらえる!という本を愛する人間にはたまらない場所。B&Bのおかげで、私の家にはサイン本がいくつか。嬉しい。楽しい。大好き。

最近は仕事を独立し多忙になった為、すっかり足が遠のいていましたが、昨年は峰なゆかさんのトークイベントで生ビールを飲みながらファッション談義を聴くという贅沢な時間を過ごさせていただきました。Love B&B。


そんな感じで、TwitterのTLに流れてきた岸田さんの「新刊発売記念イベントやります!場所は下北沢の本屋B&B〜」という内容の告知を見た5分後にはチケットの決済が完了。

知ってる場所で知ってる人(一方的に)がイベントやるなんて、行くしかないじゃん?

…著者に会いに行くことに一切抵抗がない図々しい奴です。すみません。



「本屋B&Bと私」についてはこんな感じですが、岸田奈美さんとの出会いについて。

まず、岸田さんの記事で初めて読んだのは確かスズメバチとルンバの話。出会いは最近。なんとも浅いファン歴。もちろんTwitterのTLに流れてきた。

そこから記事を読みまくり、特に好きになったのは自由が丘でたくさんの人に声をかけられる『歩いてたら30分で6人から「ケーキ屋知りませんか?」ってたずねられた』という記事。

自由が丘、よく行くんです。通ってる歯医者も自由が丘にある。こんなご近所でこんな面白いことが起こってたなんて!私も!ケーキ屋さん聞かれたいいい!と思い、この記事を読んでから自由が丘に行くたびに声をかけられないかソワソワしてます。


本好きの人は大体そうだと思うんですが、ひとりの作家さんにハマるとその作家さんの別の作品を追いかけて読む。私も当たり前に岸田さんの別の記事を追いかけてnoteを遡って読みました。

これが衝撃的だった。

こんなに日常を面白く楽しく書く事ができる人は、きっと平和に生きてきて根っからの陽の人生を送ってきたんだと勝手に想像していたから。お写真も屈託のない笑顔でいらっしゃるし。

だから、もう本当に言葉を失った。岸田さんの過ごされた今までについて、私なんぞが説明するのはおこがましいのでここには書きませんが、もう、何というか、ヘビーである。


私も他人に自分の10代の頃を説明すると、可哀想とか色々な意見をされるような人生を送ってきたと思っているし、実際に振り返ってみても可哀想で大変だった。なので人に人生を説明する時は常にざっくり嘘をつき続けている。

それは別にやましい事があるからじゃなくて、説明するのがめんどくさいし、本当のことを何も知らない人に意見されることや同情されることに耐えられないからだ。

それがだ。

このネット上で、どんな意見や感想が飛んでくるかもわからない場所で、経歴や家族のことをすべてオープンにして、さらにその辛い経験の話だけではなく、まったく別の日常をとても素敵な言葉で紡いでいる。強い。

匿名で顔出しもせず、自分の事については年齢性別と居住地ぐらいしか明かしてないような私からすると、とにかく眩しすぎる。



そんなこんなで岸田さんに会いに行くと決めた社会のゴミ。

ここからしばらく、イベントも岸田さんもサノさんも一切関係ない話を少々させてください。 


本屋B&Bは何度か行ったことあるし、20:00に始まるイベントだから、19:30過ぎに下北沢に到着すれば席も選べてゆっくりできるかな〜と余裕綽々で渋谷発の京王井の頭線に乗り込みました。

まず、ここから間違っていた。

渋谷から急行電車に乗れば3分で下北沢に着く。はずなのに、私が乗った電車はまず神泉に停車した。各駅停車に乗ってしまった。日頃まったく井の頭線を使っていないのがよくわかる、京王素人。

もともと時間には少し余裕を持っていたので、こんなことでイベントには遅れることはまずない。でもB&Bに行くのも久しぶりだし、一応地図出しておこう、と電車の中でB&Bの公式サイトからGoogleマップに飛んでみた。

…?

なんか、まったく知らない場所が示されている。

2回ぐらいアプリを閉じてやり直したが、やっぱり場所は変わらず。あれ?そういえば前の住所は地下だったはずなのに、2階になっている。あれ?

急いでググったら、なんとこの4月に移転していたのである。

これをイベント30分前に確認するなんて、なんとズボラで愚かなんでしょう。本当に社会のゴミである。慣れとか思い込みってよろしくない。


まあ私の手元には買い替えたばかりのiPhoneがあるし、どちらかというと地図が読める女なので大した問題ではない。と思っている間に下北沢。

ここでまた新たな困難が。

最後に下北沢に行ったのは2019年1月、B&Bへ峰なゆかさんに会いに行った時。今は2020年10月。

下北沢の駅の工事が終わり、知らない駅になっている。

Googleマップの経路が示す道に中々出られない。何故か私は新しい商業施設の中にいた。そして商業施設中をぐるぐるしてみるのだが、マップ上の現在地の青い丸が動かない。Wi-Fiに繋がらない為に、正確さに欠けたGPS。どうしたものか。

この時点でイベント開始まで20分を切った。会場は駅から徒歩4分だからまだ余裕。がんばれ私。



なんとか商業施設を出て、おそらく会場に続いているであろう道に出ることができた社会のゴミ。19:46。基本的にヒールの高い靴を好んでいる為、徒歩4分の距離でも安心できない。

この日は秋だし☆という浅はかな理由でスエード素材のパンプス、9cmヒール。愚かである。加えて知らない道だし、住宅街でかなり暗い。

しかし、ちゃんとGoogleマップの経路が示す通りに確実に歩みを進めている。

だが、歩みを進めた結果。

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この地図の黒い丸と、マップのピンが示す・・・に私は騙された。

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この黄色で囲った部分。完全に行き止まりであった。住宅に挟まれた、柵付きの行き止まり。絶望感ハンパない。B&Bの入っている建物は目の前にみえる、柵越しに。
なぜあの絶望の景色を写真に収めなかったのか、大変悔やまれる。

・・・の所に行く為には、かなり高い柵を乗り越えなくてはならない。ロングスカートにピンヒール、30歳。諦めて遠回りし、地図に示されてない道に出ることを決意。19:55。

そう、すべてはGoogleマップを過信しすぎた私がいけないのだ。

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結果、このルートでなんとかB&Bにたどり着いた。19:57。ギリギリである。映画ですら5分前には席で待機しているような性格なのに、トークイベントの開始まで3分を切っていた。汗をかきながら席に着く。もう他の参加者の方々は大方到着済み。

到着できて本当によかった。しばらくGoogleマップ不審になりそうだけど、なんとか開始に間に合った自分を褒めたい。

完全に関係ない話ばかりして申し訳ないですが、下北沢駅はとっても綺麗になっているので是非とも皆さん散策してみてください。


私はただ迷っただけで、お店のひとつも覗いてません。



さて、イベントについて。

あまり多くは触れられませんが、おふたりの著書についてのお話はもちろん、今後の展望や苦手なものについてなど、途中休憩を挟んでの2時間が短すぎるぐらいに楽しめました。

面白い話がポンポン出てくる人ってすごい。

サノさんの人生も本当にヘビーでいらして、以前にインタビュー記事でご自身の経歴について語っていたのを読んだのですが、こちらも安易に解説すべきではない。ので割愛させていただく。

サノさんの文章は優しく、トゲがなく、穏やかで淡々としている。

このおふたり、同年代なのにものすごく成熟した考え、そして会話のレスポンスの速さ。

ああ、うらやましい。


B&Bではイベント後にサインを書いていただく時間があり、毎回毎回その時の私は思ったことを伝えられず訳の分からない話をしてしまう。

今回もまさにそれ。伝えたい事とはまったく関係ない話をしてしまい、無念。


おふたりの文章に出会ったのがTwitterなのでTwitterのホーム画面を見せて「ハンドルネームでお願いしてもいいですか?」と言うと快諾してくださり、こんな画数の多い名前を丁寧に、かわいいイラスト付きでサインをいただきました。

めちゃくちゃ嬉しかったです、ありがとうございました!


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5月、岸田さんをはじめとするnoteを書かれているたくさんの方々に影響を受けて、読む専門だったnoteを書いてみる事にしました。長い文章を書くのは初めてだし、人より経験値が多いのなんてお酒ぐらいだから、こんな内容のどこに需要があるかわからない。でも書いてみたら、想像していたより遥かに多くの反応がもらえてすごく嬉しかったです。

更に投稿したものの中から比較的評判がいいものに(ここに私の性格が現れている)こっそりと#キナリ杯のタグをつけてみました。なんとも小さい人間です。

恥ずかしながら、コロナの影響で貯金の大半が飛んでしまい、キナリ杯の当日とても僅かな金額しかサポートを出来なかったのですが、お礼メッセージが本当にステキでした。あの大変な忙しさの後に書かれたなんて、一体頭の中にはどんな言葉が詰まっているのでしょうか。うらやましい事この上ないです。

今回出版された著書、前半はだらだら泣きながら読みました。あとの半分はニヤニヤしながら読みました。電車の中ではなく、家で読んで正解でした。本当はサインをもらう時にこれを言いたかったのですが、サポートの話やらブラデリスの話をしてしまいました。スミマセン。


私はこれからもTwitterでは結婚したいだのアポがなんだの恋がしたいだのをつぶやき続けるし、noteでは過去の合コンの話ばっかりする予定なので、岸田さんのご迷惑にならない距離からこっそりと応援させてください。

これからのご活躍を楽しみに、またどこかでお会い出来る機会を期待しております。


10月6日 割と綺麗な社会のゴミ

いただいたサポートで更にnoteをがんばります、応援ありがとうございます!