〈諸国に比べて日本の感染者数が少ないのは単純にPCR検査数が少ないのが原因? 検査実施率を合わせてみるとヨーロッパ諸国よりも日本の感染者数のほうが多い事になる〉 これでもPCR検査は必要無いと言えますか?? 「世界12カ国のPCR検査事情を日本と比較してみた」
2021/01/31
TONOZUKAです。
日本のPCR検査数は世界と比べて圧倒的に少ないです。。
殆ど後進国と同じレベル。
結局、他国と比率を合わせると、日本の感染者数はヨーロッパ諸国よりも多い事になってしまいます。。
世界12カ国のPCR検査事情を日本と比較してみた
以外引用
新型コロナウイルス感染者の特定に有効と言われるPCR検査。日本では検査費用の自己負担がなく無料(1000~2000円程度の初診料・診察料などは除く)で受けられるのは、原則として「医師が必要と判断した場合」に限られる。
希望者は症状がなくても費用を払えば民間の検査機関などで受けられるが、インターネット上の情報では検査料金1万~5万円という所が多いようだ。スポーツ選手や海外渡航者など、どうしても必要な人でない限り、手軽に受けようと思える金額ではないだろう。
日本感染症学会によると、新型コロナウイルス感染症は、感染者の最大6割が無症状の可能性があるという。症状がないのに1万~5万円も自腹を切ってPCR検査を受ける人がどれだけいるのか分からないが、海外にいると「日本では感染者の半分以上が野放しになっている」と思えてしまう。日本の感染者が少ないように「見える」のも、「欧米などと比べてPCR検査率が低いからで、隠れ感染者が大勢いるはず」という指摘もあながち否定できない。
では諸外国のPCR検査の実施率は実際どのくらいなのか? そしてその料金は?
私が主宰する海外在住日本人ライターたちの集まり「海外書き人クラブ」のメンバーに依頼して、12カ国の感染状況や対策の現状などとともに調べてみた(かなり長い記事なので、お時間がない方はまず最終ページの「延べPCR検査実施率」一覧とまとめ部分からを読んでいただくのも手かもしれない)。
最初に日本の状況をまとめておく。
【感染拡大状況】
・1日当たりの新規感染者数は3000~7000人台(2021年1月1~12日)(総人口は約1億2571万人)
・1月12日までの累計死亡者数は4145人
・人口1万人当たりの累計死亡者数は0.33人
【PCR検査に関して】
・無料でPCR検査が受けられるのは、原則として「医師が必要と判断した場合」
・1日当たりの検査数は21年1月1~12日で最大約7万6000件、12日間の平均で約4万7000件
・PCR検査の総実施件数は553万1305件で、延べ実施率はわずか4.4%(21年1月12日)
※新型コロナウイルスの新規感染者数、累計死亡者数、PCR検査数は厚生労働省の公表データ。総人口は総務省が公表した20年12月の推計値
以下、海外の状況を見ていこう。記述については、「1日当たりの新規感染者数」は、特に断りがなければ、国外からの帰国者・入国者を除いた「市中感染者数」を示す。また、「1日当たり」はいずれも21年1月上旬の数字だ。
このブロクでも半年以上前から、PCR検査について何度も書いてきました。
現在は自宅で検査ができるキットも販売されています。
政府が実施したくれない以上「自分の身は自分で守る」という事からも、ぜひPCR検査を受けてみてはと思っています。
以下に、諸外国の感染拡大状況やPCR検査についてをピックアップして引用します。
オーストラリア
まずは市中感染がほぼゼロの日々が続き、感染制御の大成功国の一つであるオーストラリアから。
【感染拡大状況】
・1日当たりの新規感染者数は、1桁の日が続く(総人口は約2574万人)
・1月9日までの累計死亡者数は909人
・人口1万人当たりの累計死亡者数は0.35人
【PCR検査に関して】
・本人が少しでも気になる症状があったら、「無料」で受けられる(海外渡航のために必要といった場合は有料)。かつては「医師の紹介状」が必要な検査場も多く、そのために2000~3000円程度の出費がある場合もあったが、現在では不要な所が多い
・1日当たりの検査数は6万件
・PCR検査の延べ実施率は45%
PCR検査実施率が45%で感染者数がこの数値ならば、かなりコロナを押さえ込めている気がします。
イタリア
無症状でも検査可能(イタリア)
【感染拡大状況】
・1日当たりの新規感染者数は約1万8000人前後(総人口は約6046万人)
・1月7日までの累計死亡者数は7万7291人
・人口1万人あたりの累計死亡者数は12.7人
【PCR検査に関して】
・自覚症状がなくても受けられる。ホームドクターの処方箋があれば公立の施設では無料。私立の施設では有料になるが、3000円程度の料金。ある地域から感染者が出た場合、濃厚接触者は自覚症状がなくても検査を受けなければならないが、その地域の住民全員が受ける必要はない
・1日当たりの検査数は12万~22万件と波があるが、これは平日か週末かによって、また当該地域でクラスターが発生したかに関係する
・PCR検査の延べ実施率は約45%
ヨーロッパ諸国のPCR検査実施率はおおよそ45%前後のようです。
国民の約半数が検査をしているので、感染者数の推移に関してもかなり信憑性があるのではと思います。
フランス
PCRと抗原検査を並行して進める(フランス)
【感染拡大状況】
・1月9日の1日当たりの新規感染者数は約2万200人(総人口約6700万人)
・累計感染者数は約276万7000人
・人口1万人当たりの累計死亡者数は約10人
【PCR検査に関して】
・PCR検査は自覚症状がなくても受けられるが、自覚症状がある人、処方箋がある人に限定したり、そうした人を優先したりする検査機関が多い。自覚症状がない人には、薬局で簡単に受けられる抗原検査が勧められる。どの検査も強制ではない
・検査数は日によって大きく違うため、1日の平均は出ていない。1月9日の検査数はPCR検査と抗原検査を合わせて32万635件。国はPCRに限った検査数は発表していない
・PCR検査および抗原検査の延べ実施率は公式発表がない
以前、こちらのブログでも「PCR検査と抗原検査を併用する事でもっと正確に感染者数が把握できるのでは?」という事を書きました。
フランスでは同じ事を実際に行なっているようです。
自分の考えもあながち間違いでは無かったようでちょっと嬉しいw
実はこのブロクを始めてから、コロナに関することをたくさん書いてきましたが、実は殆どの予想が当っています。
自分でもかなり驚いています。
自分の人生もこれくらい予想ができていれば、もっと良い人生送れただろうに、と思ってしまいますw
スイス
PCRと抗原検査で可能な限り多くの感染検出を(スイス)
【感染拡大状況】
・1日当たりの新規感染者数は約5000人(総人口は約860万人)
・1月6日までの新型コロナウイルスによる累計死亡者数は7434人
・人口1万人当たりの累計死亡者数は約8.6人
【PCR検査に関して】
・新型コロナと思われる自覚症状が一つでも出たら、PCR検査を無料で受けることができる。それと同時に、全国にある多くの薬局で、15~30分で検査結果が分かる抗原検査を受けることも可能で、これは誰でも有料で検査してもらえる(無料になるケースもあり)
・1日当たりの検査数(PCR検査と抗原検査の合計)は約3万件
・PCR検査および抗原検査の延べ実施率は約44%
オーストリア
全国民対象の無料抗原検査(オーストリア)
【感染拡大状況】
・1日当たりの新規感染者数は約2000人(総人口は約890万人)
・1月5日までの新型コロナウイルスによる累計死亡者は6457人
・人口1万人当たりの累計死亡者数は約7.2人
【PCR検査に関して】
・自覚症状がある場合、および無症状者向けの無料の抗原検査で陽性が出た場合は、PCR検査を無料で受けられる
・1日当たりの検査数は約2万件
・PCR検査および抗原検査の延べ実施率は約44%
アメリカカリフォルニア州オレンジ郡
実施率はおよそ67%(米加州オレンジ郡)
【感染拡大状況】
・米加州オレンジ郡の1日当たりの新規感染者数は1000~3000人程度(総人口は約300万人)
・同郡での1月5日までの累計死亡者数は1926人
・同郡での人口1万人当たりの累計死亡者数は約6.4人
【PCR検査に関して】
・PCR検査は自覚症状がなくても、希望すれば指定の医療機関で受けることができる。無料のものと有料のものがあるが、有料の場合の検査料はおよそ5000~1万円程度。すべての検査は任意が建前であり、感染者が出た地域でも検査が「法的には」強制されることはない
・オレンジ郡の1日当たりの検査数は1万~3万件
・PCR検査および抗原検査の延べ実施率は約67%
ブラジル
無料の検査には医師の診断が必要(ブラジル)
【感染拡大状況】
・1月7日現在での1日当たりの新規感染者数は5万6404人(総人口は約2億1014万人)
・同日までの累計死者数は20万0163人
・人口1万人当たりの累計死亡者数は約9.5人
【PCR検査に関して】
・自覚症状のある民間保険加入者の場合は、医師の診断書を提示することで、保険会社と提携のある医療施設で無料もしくは一部負担で検査を受けられる(保険の契約内容による)。また全国民が無料でサービスを受けられる統一医療システム(SUS)でも、医師の診断書の提示によって無料で検査を受けることができる。自覚症状がない場合には、医療機関へ行って自己負担で受ける(料金は7000円程度)。また、自宅で行う唾液PCR検査キットも薬局の店舗およびウェブサイトから購入することができる(料金は3300円程度)
・ブラジルにおけるPCR検査は、パンデミックの始まった当初からその検査数の少なさが批判されており、全国でも州レベルでも1日当たりの検査数の公式発表はない。サンパウロ州(総人口約4404万人)の公的医療機関での通算検査数は20年12月末で138万6751件
・上記の理由により、PCR検査の延べ実施率は不明
マレーシア
症状がなくても検査可能 クラスターを中心にスクリーニングを実施(マレーシア)
【感染拡大状況】
・1日当たりの新規感染者数は約3000人(総人口3269万人)
・1月6日現在の累計死亡者数は513人
・人口1万人当たりの累計死亡者数は0.16人
【PCR検査に関して】
・感染を疑われる症状があったり、感染者と接触したりした場合は無料。そうでない場合は有料で、検査費用は実施機関(国公立か私立か)と検査の種類(PCR検査か、より簡易な抗体検査や抗原検査か)によってかなり幅があり、およそ180リンギ(約4600円)~650リンギ(約1万6800円)。症状がない個人は予約により自宅での検体採取も可能
・1日当たりの検査数は約5万件
・PCR検査の延べ実施率は約11%
マレーシアでもPCR検査実施率は11%
(日本のPCR検査実施率は4.4%)
日本の数値がいかに低いのかが分かります。
フィリピン
日本人の金銭感覚に直すと7万~11万円の自己負担(フィリピン)
【感染拡大状況】
・1日当たりの新規感染者数は約1000人(総人口は約1億670万人)
・1月4日までの累計死亡者は9263人
・人口1万人当たりの累計死亡者数は0. 87人
【PCR検査に関して】
・症状の有無にかかわらず、基本的には有料(4000~7000ペソ)
・1日当たりの検査数は約2万件
・PCR検査の延べ実施率は約6.5%
フィリピンでも日本より実施率が高いようです。
香港
手軽に受けられるPCR検査で、延べ実施率74%(香港)
【感染拡大状況】
・1日当たりの新規感染者数は40~60人前後(総人口は約752万人)
・1月9日までの新型コロナウイルスによる累計死亡者数は157人
・人口1万人当たりの累計死亡者数は0.02人
【PCR検査に関して】
・自覚症状がある場合、病院に行き、医師が必要と判断した場合は無料でPCR検査を受けられる(別途、診察料は有料)。自覚症状がなくても香港内に19カ所設置されているPCR検査会場にて240香港ドル(約3200円)で受けられる
・1日当たりの検査数は約4万1000件(20年12月のデータ)
・PCR検査の延べ実施率は約74%と非常に高い
グアテマラ
検査は無料だが、急ぐなら実費検査がお勧め(グアテマラ)
【感染拡大状況】
・1日当たりの新規感染者数は400人弱(総人口は1686万人)
・1月5日までの新型コロナウイルスによる累計死亡者数は4899人
・人口1万人当たりの累計死亡者数は2.9人
【PCR検査に関して】
・症状の有無にかかわらず無料で検査可能だが、すぐに検査を受けられるとは限らない。私立病院、クリニックでは有料ではあるが即時に検査可能(以前は3万円くらいだが、最近は1万円程度で可能なようだ)
・1日当たりの検査数は約4000~5000件
・PCR検査の延べ実施率は約3.6%
グアム
検査実施率は延べ62.8%(グアム)
【感染拡大状況】
・1日当たりの新規感染者数は十数人程度(総人口約16万6千人)
・1月7日までの累計死亡者数は124人
・人口1万人当たりの累計死亡者数は7.5人
【PCR検査に関して】
・グアム公共衛生保健局が定期的に無料のPCR検査を実施。自覚症状はなくても希望者は検査を受けることができる。ただし検査できる数に限りがあるため先着順となっている。クリニックでは自費(200ドル=約2万1000円前後)で「自主検査」が受けられる
・1日当たりの検査数は約445件
・PCR検査の延べ実施率は約63%に上る
国々の「延べPCR検査実施率」
香港 約74%
米国(加州オレンジ郡の場合) 約67%
グアム 約63%
豪州 約45%
イタリア 約45%
スイス 約44%
オーストリア 約44%
マレーシア 約11%
フィリピン 約6.5%
日本 約4.4%
グアテマラ 約3.6%
ブラジル 非公表
フランス 非公表
以下に世界の感染者数のデータのリンクを貼っておきます。
https://graphics.reuters.com/CHINA-HEALTH-MAP-LJA/0100B5FZ3S1/index.html
日本の感染者数が少ないと言われていますが、これは今日のブログからも分かるように、単純にPCR検査数(正確には検査実施率)が圧倒的に少ないからとも言えると思います。
日本はヨーロッパ諸国の1/10以下です。
では単純にPCR検査数をヨーロッパ諸国と合わせてみると、日本のほうが圧倒的に感染者数が多い事になってしまいます。
フランス 315万人
スペイン 274万人
イタリア 253万人
日本 385万人
ここ数日、日本でも感染者数が減ってきているように見えますが、これは単純にPCR検査数が減っている事が要因だと思われます。
結局、重症者数も死者数もまだ増加傾向にあるので、まだ収束に向かっているとは言えないのではと思っています。
CR検査をしただけですべてが解決するわけではない。ただの「出発点」である。
だが「PCR検査をすれば実態を把握しやすくなる」のは確かだ。そして「実態を把握しなければ有効な対策は立てにくい」のもまた事実だろう。
もう一度上記のランキングを見てみると、データ非公表のブラジルとフランスを除き、日本は11カ国中で下から2番目。国際通貨基金が発表する1人当たりのGDP(国民総所得)が193カ国中113位のグアテマラと僅差で最下位争いを演じている。他の先進国が軒並み40%以上の実施率で、実態の把握に努めているのに、である。
第2次世界大戦の敗因として、彼我の戦力の差や補給線の確保といった実態の検証もせず、ただ精神論だけでやみくもに戦局を拡大しまったことが挙げられる。今の日本政府が当時の軍部と重なって見えてしまうのは、私だけだろうか。
日本のお偉いさんの不祥事や現在のコロナ対策などを見ても、政府は本気でコロナ終息を考えていないように思えてしまいます。。
結局のところ「自分の身は自分で守る」しか無いようですね。。
(この事も昨年の春頃にこのブロクで書きました)
まだまだコロナ終息には時間が掛かりそうです。
「感染させない、感染しない」
を徹底した予防対策を続けていこうと思っています。
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