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「医師7624人に聞いた「新型コロナワクチン、医師・看護師以外が接種をどう思う?」薬剤師にも予防接種実務の拡大、賛成が6割弱」

2021/06/19



TONOZUKAです。


医師7624人に聞いた「新型コロナワクチン、医師・看護師以外が接種をどう思う?」
薬剤師にも予防接種実務の拡大、賛成が6割弱


以下引用

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンの大規模な集団接種を行う上で、ワクチン接種を担う医師と看護師の不足が問題となり、政府は特例を設けて歯科医師の接種を認めた(関連記事:歯科医師もワクチン接種可能に、事務連絡で)。

 一方、欧米では、以前から薬剤師などがワクチン接種を行っており、日本においても、薬剤師などが接種できるようにすべきとの意見がある(関連記事:今のペースではコロナワクチン接種完了は7年後!?)。

 そこで、日経メディカル Onllineでは、医師会員を対象に、大学教育や臨床実習で教育訓練を受けることを前提に、薬剤師もワクチン接種を担うことに対する意見を求めた。その結果、54.7%(4174人)の医師が薬剤師がワクチン接種を担うことに賛成と回答し、反対との回答は23.3%(1775人)のみであることが明らかになった(図1)。


 ただし、開業医に限定すると、賛成は39.9%(824人中329人)に減り、反対が34.8%(824人中287人)に増えた(図2上)。一方、勤務医(診療所・病院)では、反対は21.9%(6616人中1451人)のみで、賛成は56.8%(6616人中3757人)となった(図2下)


 海外で薬剤師がワクチン接種を行っていることを知っている医師に限定して解析すると、賛成は65.4%(2081人)だった(図3)。国際的な動向を踏まえれば、医師・看護師以外でもワクチン接種はできると考える医師が多いと考えられた。ただし、知っているものの反対を表明した医師が638人(20.1%)存在した。 

 ちなみに、米国、カナダ、英国などの諸外国で薬剤師が以前からワクチン接種を行っていることを知っていた医師は約4割(41.7%、3180人)だった(図4)。



 医師の年代別に解析すると、20歳代では71.1%(726人中516人)が薬剤師によるワクチン接種に賛成、30歳代では63.1%(1714人中1082人)、40歳代52.4%(1633人中855人)と40歳代までは過半数が賛成を表明したものの、50歳代48.1%(1981人中952人)、60歳代49.3%(1318人中650人)、70歳代48.4%(219人中106人)、80歳以上39.4%(33人中13人)と、年齢が上がるにつれて賛成が減る傾向が見られた(図5)。


救急救命士にもワクチン接種を

 医師・看護師以外で、ワクチン接種を可能とすべき職種を聞いたところ、歯科医師を挙げる医師が最も多く4788人だった。次いで、薬剤師(3688人)、救急救命士(3037人)が挙げられた(図6)。

 救命救急士は緊急時対応に慣れていることから、急変やアナフィラキシーへの対応にも力を貸してくれるだろうとの声がある中で(関連記事:「歯科医師ですが、ワクチン接種してもいいですか?」と言わせるつもり?)、アンケートでも同様の意見を有する医師が多いことが分かった。


 医師・看護師以外のいずれの医療職も認められるべきではないとの回答は915人にとどまり、日本でもCOVID-19ワクチン接種を効率的に進めるため、医師、看護師以外の職種(学生)も接種可能とすべきと考える医師が多いことが示された。

 一方、医師・看護師以外は認められるべきではないと回答した医師にその理由を聞いたところ、副反応に対する責任の所在があいまいな状況への危惧が多かった。それ以外では、「医師の仕事である」「海外とは教育が違う」「国民の同意が得られない」などがあった。

◆医師・看護師以外にも拡大すべき理由

・ワクチン接種が今回重要な位置づけであることは誰が見て明らかであり、世界の先進国はそこに注力して実際に結果を出している。それができていなく、失策を続けているのは日本だけ。既に世界と比べれば周回遅れだが、そろそろ日本にもワクチン接種にまともに向き合い、その体制を整えてほしい(30歳代病院勤務医、消化器内科)

・ワープスピードで接種を完了するためには医療職に限らず打てるようにしたらよいと思います(40歳代病院勤務医、糖尿病科)

・できるだけ多くの国民が早く接種を受ける機会をつくる上で各種の医療関係者が接種に参加できる環境を整えることは意義があると思う(60歳代開業医、脳神経内科)

・アナフィラキシーショックに対応できるように医師と器材がそばにあることを条件とした上で認めてよいと思う(60歳代病院勤務医、産科・婦人科)

・緊急時の対応の確保を前提とするならば、誰がやっても大して困難な手技ではないと思う(60歳代病院勤務医、一般内科)

◆拡大すべきでない理由

・トラブル対応ができないから。やるだけやって、トラブル発生時だけ医師に尻を拭いてもらおうなど虫が良すぎる。むしろ、ペーパー医師、休眠状態の医師の活用を(40歳代開業医、皮膚科)

・医師以外の職種は取り急ぎの情報収集で知識を入れることはできても、責任を負ったり有事の対応を適切に行えるかは不透明だから。海外と日本の環境は異なる(30歳代診療所勤務医、一般内科)

・副作用対策ができないから(30歳代病院勤務医、救急科)

・責任問題、メディアがうるさいため(20歳代病院勤務医、救急科)

・足りないのは注射を「打つ」医師ではなく、注射できるか「判断」したり「急変時に対応」する医師なので(40歳代診療所勤務医、一般内科)

・外国とは医療制度、医学教育制度が根本的に異なっているので、「外国でやっているから日本でも」というのは危険であろう。救急救命士は注射の訓練を受けてはいるが、本来の救急業務があるので、それを接種作業に駆り出してよいものかどうか?(50歳代開業医、眼科)

・専権事項(50歳代開業医、総合診療科)

・医師がやる仕事である(70歳代開業医、眼科)

・日本では、一般の人の理解が得られない(50歳代開業医、一般内科)











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