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Fintech革命 ブロックチェーンテクノロジー DeFi(ディファイ)の事例 Vol.2

皆さんはブロックチェーンという仕組みをご存知でしょうか。
仮想通貨に代表される、分散型でネットワーク、データベースを共有するテクノロジーです。従来の中央集約型と異なり、この革命的なテクノロジーが生み出す市場は、年間66%で急成長しており、経済産業省の発表では将来的に国内だけで67兆円の市場規模が予想されています。今回はこのブロックチェーンが金融業界にどの様に活用されているかを紹介したいと思います。

ブロックチェーンの仕組みは以前の記事に書いています。宜しければご確認ください。
前回の記事はこちら。


はじめに~DeFi活用事例 Stablecoin(ステーブルコイン)

Stable =「安定した」という事で、Stable Coin「安定した仮想通貨」という意味。2019年6月facebookがLibraを発表しStablecoinが話題となったが、このStablecoinという仮想通貨は何らかの資産で担保されて価値が安定させる事で法定通貨と同様に流通させる事が視野にある。

StableCoinのメリット

仮想通貨は価格変動の激しさのあまり通貨として実用に耐えない。
現に、Bitcoinは2020年2月中旬には1BTC=¥1,000,000-円前後でしたが、3月末現在では1BTC=¥670,000-前後と激しく変動し、法廷通貨と大幅に異なる状況。これでは通貨として利用は出来ない事は容易に想像できる。
一方でStableCoinは仮想通貨の分散型管理のメリットを継承しつつ、デメリットである価格変動を別の資産で担保する事で損失リスクを最小限に抑える考慮がされる。

Stablecoinの価値が担保される仕組み

Stablecoinは価格変動を制限するには基本的には法定通貨などで担保を取る仕組みとなっており主に3つの形式がある。

法定通貨担保型
法定通貨との交換比率を固定化することで価格の安定化を行います。ドル/円の様にドル/仮想通貨で交換比率を定めまする事で、保有者は固定化された条件の下で法定通貨とStablecoinの交換を行う事が出来る。対象となる法定通貨の価格変動は影響はするもののStablecoinの中でも最も信頼性の高いとなる。担保となる法廷通貨にはドル、円、等の通貨以外にも金、原油と連動させているものも有る。これら担保となる対象は、発行するStablecoin以上の量を保有する事が出来れば信用を保証する事が可能となる。

仮想通貨担保型
他の仮想通貨を担保にStablecoinの価格の安定化を行う。Stablecoinの発行にはスマートコントラクトを活用することで完全に日中央集権的な仮想通貨の特性を生かす事が出来る。ただし価格の安定には担保とする仮想通貨は発行するStablecoinより十分に多い状態を維持する必要が有る事が条件となる。イーサリアムなど比較的信頼度も高く有名な仮想通貨を担保とする傾向がある。

無担保型
担保を持たずに、Stblecoinの価格変動に応じて供給量を調整する事で価格の安定化を図る方式。まるで中央銀行の様に需要に対してStablecoinが多い(需要が少ない)場合は供給制限を行い、逆に需要が高い場合は供給をを増やす仕組みを持つ。法定通貨や他の仮想通貨に影響される事なく独自で運営する事が出来る事から最も将来性のある方式と考える。

話題のLibraの説明

2019年6月facebookがLibraの発行計画を発表した事から、筆者はfacebookが発行するものと誤った理解を持っていたが、発行元は独立したNPO法人Libra Association(リブラ協会)その中にfacebookが参画している形となる。
厳密にはfacebookの子会社のcalibra(カリブラ)といいう会社で運営されfacebookとは切り離されたているとの事。
libraは複数の法定通貨(ドル、ユーロ、ポンド、円、など)や短期国債などを担保としており、この様な形式をバスケット型、リブラリザーブと呼称され安全性が担保されている。

このLibra、既知の方が多いと思うが、facebookの発表に対しアメリカをはじめ各国が異常なまでの警戒感を抱く事と成った。これは当然の事でfacebookのサービス利用者は驚く事だが世界の27億人に達しており、これは世界人口の3分の1でfacebook上でLibraが流通する事に成れば巨大な通貨圏が発生する。しかも中央集権でないため政府が関与できない事となり、政府にとっては最悪の状態で、アメリカでは「安全保障上の問題」とまで言われ過剰なまでの反響を及ぼすこととなっている。ちなみにfcebookはLibraを2020年提供開始と言っている。

最後に、

StablecoinはDeFiの中でも社会影響が大きく非常に面白い内容で有り、今後のLibraを中心に今後も同行を注視したい。特に今回調査できなかったが日本の金融庁の動きなども興味が有る。

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