「ゴールデンカムイ」聖地巡礼:北鎮記念館編 2022/6/26
HIS北海道「アイヌ文化と北海道開拓の歴史を巡る旅」バスツアー最終日は、北鎮記念館からスタート!
⚠️【ネタバレあり】この投稿では「ゴールデンカムイ」本編の最終回まで内容に触れています。予めご了承ください。
⚠️【本編ページ数】この投稿の本編ページ数は、電子書籍のコミックスに準じています。1p単位で読んでいるので紙書籍とはズレが生じることもあると思いますが、予めご理解ください。
北鎮記念館
陸軍少将軍服
正面玄関からいきなり見えてきたディスプレイ・・・鶴見中尉!?
持ち主の方、寄贈された方も鶴見さんとおっしゃるんですね・・・!
背景も203高地に旗を立てる絵。この演出で一気にボルテージがアガりました。
第七師団関係記録
ここから現役自衛官の方にガイドしていただきました。1時間みっちり案内してくださったのですが、この方がまぁ~さわやかなニシパで、プレゼンの上手いこと上手いこと!膨大な資料を簡潔に、よどみなく説明してくれるだけでなく、私たちが金カムファンの団体だと理解してか、展示物と本編との関係、豆知識もはさんで笑いをとるハイクオリティ・・・。ペンライトで展示物を照らす手が銃を構えるようなポーズで無駄にかっこいい。ウキーッ!私は自分の仕事の中で、プレゼンがもっとも苦手なので心から尊敬し、羨ましくなったのでした。
そんなさわやかニシパが最初に案内してくれたのが、第七師団の記録。
最高軍事機密文書の償却を命じられた黒川幸雄さんは、後世に正しい歴史を伝えるため保存を決意。油紙に包んで畑に埋め、命がけで守り抜いたそうです。
このブルーのパネルを見ると「ゴールデンカムイ展」を思い出しました。
「第七」の読み方は、旧陸軍だと「だいしち」。一説には明治天皇が京都出身だったから「だいしち」と読んだと言われているとのことでした。現在の陸上自衛隊では「だいなな」と読むそうです。
余談ですが、この時館内のBGMが映画『トップガン』のサントラで、「Take My Breath Away」だったので、マスクの下でニヤニヤが止まりませんでした。邦題が「愛は吐息のように (トップガン・愛のテーマ)」で、石井明美が「死んでもいい」ってタイトルでカバーして大爆笑したなァ…あの頃ってとこまで気が散って、いかんいかんと2Fへ移動しました。
屯田兵の冬服・夏服
最初に目が留まったパネル。左の冬服を見て、「ゴールデンカムイ」1巻 p134 第4話「のっぺら坊」尾形初登場を思い出しました。
鶴見さんの陸軍少将軍服ディスプレイの裏には歩兵27聯隊の肩章を付けた軍服や、尾形を連想させる冬服などが展示されています。尾形の女はここで100枚くらい写真を撮ったのではないでしょうか。
エゾリス
エゾリスの剥製を見て可愛いよりも「チタタㇷ゚」を連想する日が来るとは・・・。🐿「ゴールデンカムイ」1巻 p146 第5話「北鎮部隊」で、アシㇼパさんが初めて杉元にふるまったのが、エゾリスのチタタㇷ゚でした。脳みそを食べたのも初めて、ヒンナヒンナ(食事に感謝するアイヌ語)が出たのも初めての回でしたね~。
31巻 p253 最終回「大団円」でも「リスたくさん獲れてよかったねえアシㇼパさん」「うんフチが喜ぶな杉元」アハハ ウフフ…と、少し背が大きくなったアシㇼパさんと杉元さんの幸せな日常が描かれた3年後にもリスが出てきました。
リスに始まりリスに終わるアシㇼパとスギモト…なんつって🐿
村田銃とウィンチェスター銃
「勃起!」でおなじみ二瓶鉄造、谷垣が使用した村田銃。土方歳三が使っていたウィンチェスター銃。さわやかシニパによると、本編のモデルとは違うそうです。
続いてさわやかニシパは、土方歳三が「ゴールデンカムイ」3巻 p69 第21話「亡霊」で、グルン ガチャッ ドンッ とやっていたアクションを「スピンコック」というのだと教えてくれました。
「ウィンチェスター銃は約4kgの重さがあってかなり重いです。必ずしもあのアクションでリロードする必要はないのですが、カッコいいですよね」とのこと。
あのちんぽ先生が「これが新撰組副長 鬼の顔か・・・!!」とビビったぐらいですからね。
ウィンチェスター銃ではないですが、映画『ターミネーター2』でシュワちゃんがショットガンをスピンコックしてるシーンがあったので、参考に見てみてください。
北辰旗
赤い五稜星★印はサッポロビール博物館や札幌時計台にもあしらわれているので、なじみ深いですね。北海道庁旧本庁舎にもあるそうです。
歴代の第七師団長
歴代の第七師団長の中には、偶然にも金カムファンの心をときめかせるお名前の方たちがいました。
ここからインスピレーションを得て名付けられたのかどうか定かではありませんが、なんとなく嬉しくなりました。
「この一番最後に鯉登音之進が飾られるのかァ・・・」と妄想も進みます。
旭川偕行社
旭川偕行社は、旭川市彫刻美術館として今もこの姿を見ることができます。
私は本物が見たくて、朝早起きして集合時間までに見てこようと思ってたんですが、最終日の朝は胃痛で断念したのが悔やまれます・・・。いつかリベンジしたい!
このジオラマはよく見ると「ハイライト」とか「SHINSEI」とかの煙草の箱で作られているそうで、寄贈されたものだそうです。北鎮記念館にはその方が造られた他のジオラマもあるそうで、やはり煙草の箱でできているそう。煙草箱アーティストですね。
大礼服
「ゴールデンカムイ」とはあまり縁がない華やかな礼服。
シワにならないようにトランクに入れられて運ばれます。帽子も専用のケースに入れられていて、「とってがとっても珍しい」と、さわやかニシパは2度繰り返し、笑いをとっていました🥶
映画やドラマの出征シーンでよく見る旗ですね。「バンザーイ🙌」と送りだされるシーンに胸がひりひり・・・
その隣にあった絵葉書の漫画がとても気になりました。兵士の一日を描いたようですが、めちゃくちゃ上手い・・・!これは出征したプロの方が描いたのでしょうか?来歴がわからないのですが・・・
つまり、上からの発注があったということでしょうか?
ものすごく上手いし、ものすごくPOPなのが、逆につらかったりしました。
軍隊手帳
いろんな持ち物の中に、おなじみの名前が書かれた軍隊手帳。
さわやかシニパの説明を聞き逃した私は、ツアー参加者さんに教えてもらいました。
大正時代の第七師団
さわやかシニパは歩兵第27聯隊の兵舎はここですと教えてくれました。
露国式(樺太式)スキー
203高地の占領
1Fの鶴見さんの軍服ディスプレイの背景にあった絵。戦争の苛烈な史実は、今まで心の中でキャッキャしていた自分を黙らせるものがあります。
白襷決死隊
白襷隊の資料の近くに、「203高地攻略戦に参加した古老のはなし」というエピソードが展示されていました。このエピソードは「ゴールデンカムイ」8巻 p118 第75話「阿仁根っ子」で谷垣が語る、妹の夫、賢吉を彷彿とさせるとさわやかシニパが教えてくれました。
全身に爆弾をくくりつけたロシア兵を止めるために、塹壕から飛び出して止めたのが賢吉でしたね…
ますます心が無口になる私。
30年式銃剣
想像よりも小さいな・・・という印象でしたが、銃剣だけ外してあるからそう思うだけで、銃に装着されていればバランスよく見えたのかもしれません。
麦と兵隊
表紙の挿絵にブロマンスを感じて写真を撮っていた小説。後でどんな話なのか検索したら、またもや黙り込んでしまった私。ホント浅はかな。
将校マント
この将校用マントは体型が隠れるよう作られているとのこと。切り裂かれた穴や傷がリアルです・・・。
マントは尾形を彷彿とさせるが、フード付きの右の形が近いとのこと。実際は将校用のものなので尾形は着れないとのことでした。
野田サトル先生の色紙
お待ちかね!野田サトル先生の色紙、そして月島基軍曹の中の人、竹本英史さんのサインが!
北鎮記念館らしく、鶴見中尉がセンターをキメてる第七師団オールスターズ。
色紙のそばには瞬殺の白い恋人鶴見缶が!
これはファンの方が寄贈したそうです。
竹本英史さんのサインの隣には最終回が掲載された週刊ヤングジャンプが!
竹本さんは北鎮記念館を朝イチで訪れた際、「月島役の竹本です!」と名乗ったそうなのですが、残念ながら当時は誰も「ゴールデンカムイ」をご存じなかったとのこと・・・。今回私たちを案内してくれたさわやかニシパが竹本さんを案内したそうです。
色紙の下には左から谷垣一等卒、月島軍曹、鶴見中尉、鯉登少尉、尾形上等兵、杉元一等卒のポートレートがきれいに並んでいます。
キャラクターとコラボしたサッポロクラシックやアクリルスタンドもディスプレイされていますね。これもファンの方の寄贈なのでしょうか。
私はこの日、ゴールデンカムイ展で買ったTシャツを着ていました。
私たちをガイドしてくれたさわやかニシパがこのTシャツを見て
「それ、ゴールデンカムイ展のTシャツですか?」
「はい!」
「いいなぁ・・・」
「絶対北海道でも開催されると思いますよ!」
「そうだったらいいのに・・・」
ガイドのネタのためでなく、本当に「ゴールデンカムイ」のファンになったんだなと思った瞬間のさわやかニシパ。
なんとこの日の午後、公式から「北海道開催決定!」が発表されたのが運命的でした!よかったねッ!さわやかニシパ!
北海道護国神社
北鎮記念館のすぐお向かいにあるのが北海道護国神社。
ここに、「ゴールデンカムイ」16巻に出てきた旧日露国境の石碑のレプリカがあります。しかし、この時点で残り時間が少なかった私たち。地元北海道の金カムファンの方が北鎮記念館にいらしてて、その方が親切に広い境内の中のこの場所に連れてきてくださいました。この方がいなければ、あっちかな~こっちかな~とウロウロしてタイムアウトになっていたはず・・・。本当にありがとうございました!
石碑レプリカを見れたことに興奮して安心しきっていた私に、ツアー参加者さんが「裏も撮った?」と声をかけてくれました。あっぶねぇ・・・見逃すところだった!教えてくれて大感謝です!ありがとうございました。
ごめんね頭巾ちゃん。
そばにある池には、北方領土を表している石が並んでいました。
さいごに
北鎮記念館、そして北海道護国神社は「ゴールデンカムイ」ファンは必ず満足できる聖地です。もし訪れるならできるだけ自衛官の方のガイドをお願いすると、グッと物語の解像度があがると思います。売店も充実していて楽しい!
と、同時に前半はキャッキャと心の中ではしゃいでいたのが、どんどん無口になるほど戦争のリアルな爪痕に、頭を垂れるばかりになったのも事実です。
ここらへんは、北海道のそこかしこに残るアイヌ語やアイヌモチーフなどの文化を見ていろいろ思うことも多く、さらに旧陸軍の歩みの一端を見て、これまた己の理解の浅さを痛感し、いろいろと考えをめぐらせるきっかけになりました。
こうしたことも「ゴールデンカムイ」を読んだからこその通過点なので、物語が持つ大きな役割の一つは、とてもとても偉大な功績だと思いました。
次回はツアー最終の地、神居古潭編です!
「ゴールデンカムイ」聖地巡礼シリーズ
「ゴールデンカムイ」
🐻コミックス
「ゴールデンカムイ」は本日、ついに31巻が発売となりましたッ!
読みたてほやほやで、うまく言語化できませんが・・・感謝しかでてきませんねホント・・・野田先生、関係者の皆さん、本当にありがとうございました!
🐻アニメ
アニメ第四期は2022年10月に放送予定!
🐻ゴールデンカムイ展
「ゴールデンカムイ展」は現在京都開催中!
今後は福岡、そして北海道へ凱旋と、順次開催予定ッ!
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