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死ねない理由

⚠️この記事は階段下のゴッホの7話までのネタバレを含みます⚠️


今日も5時半まで寝ていて何も出来なかったので、今再放送している好きなドラマ「階段下のゴッホ」の一番好きな話の7話を延々と見ていた。

私は階段下のゴッホで、ダビデ(慎太郎)の兄、光也が一番好きだ。テーマソング「赤と青」のPVで出てきた時にはあまりの嬉しさににっこりしてしまった。私がなぜ彼が好きなのかというのは、7話を見てもらえば分かると思う。
7話では、光也は予備校でトップクラスに絵が上手かったのにも関わらず藝大に落ち続け、弟のダビデと仲がよかったのに次第にお互いがお互いを避けるようになり、最後にはダビデの藝大受験の日に入水自殺をしてしまう。光也が自殺を図った理由ははっきりと描かれておらず、見る人の想像に委ねられている。藝大に落ち続けたのが原因だったのかもしれないし、自分の後を追ってどんどん絵が上手くなる弟に気後れして追い詰められてしまったのかもしれない。


私は、個人的に、光也が死を選んだのは、「自分」が分からなくなったからだと思っている。光也は予備校のトップランカーでいてダビデの兄でもある。でも、藝大に落ち続けて弟に技術的に距離を縮められた時、自分の立ち位置が分からなくなったのだと思う。自分を慕う弟は天才で、自分の助けなんてなくても藝大に受かる。実際、ダビデは一度藝大に受かっている。そんな弟への愛情と嫉妬との葛藤から彼は弟と距離を置き、最後は彼を残して死んでしまったのだと思う。

私は、光也が弟を残して死んでしまった展開を見たとき、姉である自分が最愛の弟を残して死んだ時の弟の反応を想像してしまってハッとした。常に希死念慮に襲われて、昨日なんて夜中に自傷した上に首にカッターを突きつけて刺そうとしていた私。そんな私が死んだら、きっとまだ14歳の弟は悲しむ。悲しむどころか一生の傷になるだろう。だから、私はまだ死ねないのだ。まだ私は生きて弟を可愛がらないといけないのだ。

そんな単純なことに何で今まで気づかなかったのだろう。でも、このことに気づけたのは大きな進歩だと思う。ここに一つ、死ねない理由が出来たのだから。

私はきっと、今日や昨日がそうだったように明日もうつ病による希死念慮に囚われて自傷やodをするだろう。それでも、私はなんとか死の淵へは行かないように努力しようと思う。最愛の弟のために。


これを読むあなたが生きる理由を見つけられますように。それではまた明日。


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