洗いすぎると悪玉菌が増える!?~善玉菌と悪玉菌のバランス問題
細菌というと、カビや病気に関わるというイメージがあって、何となく悪いイメージ、「汚い」という思いがありました。
しかし、考えてみたら、私たちの体にはたくさんの菌がいます。
特に腸内細菌が健康に大きくかかわるとして注目もされています。
そして、善玉菌をいかに増やすかに意識が言っていますが、実は「悪玉菌」と呼ばれる菌も、別の菌の手助けをしていたりして、「悪玉」「善玉」と明確に分けきれないことも分かってきています。
ようは、バランスの問題で、悪玉菌も増えすぎないようにしないといけませんが、全くいなくなればいいかと言うと、そうでもありません。
また、
腸と同じぐらい、皮膚にも膨大な数の細菌がいます。
だから、私たちは「無菌状態」でいるわけではなく、常に細菌と共に生きています。そして、皮膚にたくさんの細菌がいる状態が「通常」「普通」であるともいえます。
例えば、手に通常いる菌がアルコール消毒などでいなくなった場合、必ずそこに別の菌がくっつくようになっています。
そのくっつく菌が人間にとって「悪い」菌だった場合、何かの病気や悪い症状を引き起こすことにつながります。
逆に言うと、
本来そこにいる菌、いつもいる菌がいなくなるということは、いつも自分を守っていた菌がいなくなる~バリアを失う~とも言い換えられます。
この辺りのバランスがとても難しいです。
しっかり手洗いをするから防げる病気もあります。
しかし、潔癖症などで1日に何度も手洗いをしたり、アルコール消毒などを必要以上に行ったりすると、病気にはなりにくくても、アレルギー症状や乾燥肌など、別の病気で苦労する場合も多いです。
それは、手洗いや消毒が行き過ぎて、普段いる、人間に必要な菌まで洗い流してしまい、そして、いなくなってしまうため、その空いた部分に別の菌、特に人間にとって不都合な菌が付くから、別の病気や症状を引き連れてきてしまうのではないかと思われます。
そういえば、野生のカバは、水浴びをして体をきれいにしても、すぐに泥をかぶる(泥浴び)をします。
人間からすると、汚い!という目で見てしまいますが、カバにとっては必要な事。泥のお陰で肌の乾燥を防げますし、自分のいつもいる菌をそのまま保てます。見かけは、お世辞にも綺麗とは言えませんが、健康面でいえば、合理的、ちゃんとした理由があっての事みたいです。
うまくできている、生きているなあと思います。
コロナ禍で手洗いうがいが奨励され、手指消毒も習慣になったようですが、子供のころから消毒ばかりしていると、ある意味、菌のバランスが崩れ、必要な免疫機能が育たない懸念もあります。
衛生面、清潔さが行き過ぎて、逆に健康を害していないか?
ちょっとバランスを考える必要もありそうです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです