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掃除の会に参加して学んだこと43 ~ 排泄の大切さを教える土台作りとしてのトイレ掃除  

 月1,2回、学校や公共施設のトイレを掃除しています。
 掃除の会のメンバーが開催している所に参加することもあれば、自分が主催して、行う時もあります。
 自分が主催する場合は「世話人」となります。
 世話人は、「掃除」だけではなく、掃除にまつわる諸々の「仕事」もあります。
 例えば次の通りです。
 
・掃除する場所(施設)の許可をもらう。
・掃除する場所の下見を行う。特にどこが汚れているかを見て、また、参加人数などを確認して、場所を決める。
・当日は、開始時間の30分前には到着して、鍵を開けたり、掃除場所に掃除道具を運んだりしておく。
・掃除中は、特に時間を確認して、終了時間に間に合うように、「あと30分で便器掃除は終わりにして、壁磨きにいきましょう~」などと声をかける。
・初めて参加する方がいたら、道具の使い方や掃除の仕方などを教える、伝える。
・掃除終了後、後片付けの確認をする。
 特に施設に設置してある掃除道具やせっけんなどの備品などを確実に元に戻す。
・窓をしてたり、施錠の確認をしたりする。
・参加者にお礼を兼ねたおやつや飲み物を配付する。
・帰宅後、使った掃除道具を洗ったり、天日干ししたりする。
 特に、しっかり乾ききる前に掃除道具をしまうと、カビが生えたり、すぐに痛んでしまったりする原因となる。
等です。
 
 また、ここからは主催される方の「趣味」の問題かもしれませんが、私は、参加した人に「活動報告(当日の掃除の様子写真、掃除後の感想などの文字起こし)」をA4のプリントにまとめ、参加していただいた方に郵送しています。また、読書会や一人新聞などで関わりがある方にも送っています。情報発信と共に、継続することで、ご縁が広がり、別の機会の掃除に参加してくださる方もいます。
 
 さて、特に小学校のトイレを掃除すると、たまに、便器に便がこびりついていたり、便器の外にはみ出してそのままだったりすることがあります。
 掃除をする方としては、「げっ」と思いますが(笑)、ある意味、学校で排便できた証でもあり、それはそれで「幸せなこと」だったりします。
 というのは、学校で大便をできずに、便秘になったり、それがきっかけで(環境になれなくて)、不登校になったりするという話も聞いたことがあるからです。
 今回は、そんな、子供とトイレ(うんち)にまつわるお話です。
 よかったら、お付きあいください。


1 調査結果から見えてくること

 トイレ研究や啓発に関連するNPO法人「日本トイレ研究所」が2020からに実施した調査によると、

「児童の4人に1人は便秘傾向にある」事が分かったそうです。

 調査の概要は次の通りです。
・112校の協力を得て、児童約1万2000人にアンケート。
・内容は、1週間の便の回数や硬さの記録。
・「排便頻度が週2日以下」か「硬い便が周2回以上」のどちらか、あるいは両方に該当すれば「便秘傾向」とする。
 
 特に保育園や幼稚園と環境やトイレに行ける時間などに違いが大きい小学校入学段階の児童に便秘傾向があるそうです。

 また、便秘状態の子は「友達に知られたくない」などを主な理由に、「トイレをよく我慢していた」そうです。
 
 結果や理由を見ると、たしかになあと思えます。
 
 自分も子どものころ、学校でうんちをすることに、かなり抵抗があった記憶があります。
 やはり、友達に知られるのが恥ずかしく、嫌だったり、和式、洋式をはじめとして、家のトイレとの違いが大きく、抵抗があったりしたからです。
 
 しかし、「たかが便秘。されど便秘」です。
 
 排泄がうまくいかないと、体にも大きな負担がかかります。
 もちろん、すっきりしませんし、集中力や意欲などの低下も招き、メンタル的にもよくありません。
 
 心身の成長に伴い、食事や運動量が増えることで、便秘が改善することが多いとも言われていますが、慢性化を防ぎ、少しでも不快な気持ちをなくせるようにするに越したことはありません。

2 トイレに行きやすくするために

 特に次の3つが重要になりそうです。

・ トイレに行きたいときに行ける時間
・ 清潔なトイレ空間
・ 排便は恥ずかしくないと仲間と共有する

 大人でも、朝の忙しさ、遅刻しそうということで、トイレ(排便)を我慢してしまうことがあります。
 すると、便意がおさまったりはしますが、それが習慣化すると、便秘になります。
 便意は、ちゃんとした体からのサインなので、「無視」し続ければ、だんだんと、サインが聞こえなくなります。
 あるいは発されなくなります。そうならないためにも、トイレに行けるゆとり、時間の確保が必要です。
 
 また、綺麗なトイレ空間も重要です。
 
 やはり、汚いトイレで用を足すのは、かなり勇気が要ります。できるだけ、避けたいと思うのが人情だと思います。それは、被災地のトイレ事情からも見えてきます。
 特に、大震災の後、ライフラインが復旧するまでは、水も流せない状態になるので、トイレはかなり悲惨な状態になります。
 それを見て、我慢したり、トイレにできるだけ行かなくても済むようにと水分を取るのを控えたりして、逆に別の不調を訴える人も多くなります。
 また、学校のトイレ設備も老朽化が激しかったり、ウォシュレットや保温機能もないような、子供に「負担をかける」ような設備だったりするトイレもまだまだ多いです。
 
 排便と体や心の調子、生活習慣などには様々な事と関連があります。
 排便の様子を知ることで、自分の健康状態を把握できたり、心身の調子を整える意識を高めたりもできます。
 食育と同様に、排泄についての学習も必要なのかもしれません。

3 掃除を通してできること

 掃除の会で、トイレをきれいにしていることは「明るく清潔なトイレ空間づくり」に役立っていると思います。
 特に、今の梅雨の時期は、湿気が多く細菌やカビも発生しやすくなります。
 雨のために窓を閉め切ることで、トイレからいや~なにおいが流れてくることもあります。そんな中で、給食を食べる児童がいれば、たまったもんじゃありません。
 
 ちょっとしたことかもしれませんが、掃除をつづけることで、心身の安定、健康を守ることにつながっていると思っています。
 
 
 ここまで読んでいただき、ありがとうございます
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです

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