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自主学習という宿題⑩~「褒め日記」と「ふりかえり日記」~

これまで自主学習という宿題の課題について話してきました。

今回は、
自分がこれまでに経験してきたことを少しずつふりかえりながら紹介していきたいと思います。

多くの先生方同様、子ども達に自ら主体的に学習できるようになってほしいという願いは基本同じです。

私の学級経営のゴールは
「未来を創造できる自律した子の育成」
です。
つまり、未来の自分にはどんな成長が必要なのか、未来の社会はどうなっていくとよいのか、自分と対話しながら判断し行動できる子に育ってほしいのです。

私の場合、どの学年を担当しても、いわゆる多くの先生が実践している「自主学習」を宿題として課すことはしません。
ただし、一緒に組んでいる同僚がやりたいといった場合には、
やらないわけにもいかないので、自分の考えを主張をした上で、同意を得られない場合は、一応つきあいます…
ただし内容はアレンジしますが。
まあこれまでの経験上、年齢に関わらず、ほとんど同意は得られませんよ。
なぜかというと、自分の考えが唯一の正義だと思う先生が多いからです。
ベテランの人はこれまでの自分の経験のみが正義となり、
自身の学級経営を過信してマウントとってくる人は、自分の成功体験のみが正義となります。


ということで、
ベテランの先生(40半ば~60代)や
自分の学級経営を過信している先生(30代半ば~40代前半に多い)は、自分のやりたいことを無理やり押し付けてくるので、
控えめな先生や、若い先生や、その押しつけに苦しみます。
それが原因で心を病む方もいます。
自分が原因になったことに気づくこともなく、
休んだ人を同情までする始末。
たちが悪いにもほどがありますね。
このような先生は多数派優位の学級経営を好む先生であり、かつ自分のやり方が唯一の正義と信じて、自分を過信してしまっているかわいそうな先生です。まさに、「はだかの王様」状態といえるでしょう。
不登校やいじめがなくならないのは、多数派優位の学級経営が原因です。

また、自分を信奉する人だけ集めて、独自のコミュニティを作りたがるのも特徴の1つです。
協調性ない人が多いのも教員独特の文化と言えます。
自分だけ上がったら(出たら)、他の人たちは下がるという基本的なことが理解できていないのです。
上がること(出ること)が悪いことではありませんのであしからず。
むしろ上がること(出ること)は教育において必要ではあります
これを理解し、フォロー体制を整えることができるならいろいろ改革していけばよいのです。

ただ、保護者目線で学級を見た場合、同じ学年で好き勝手なルールをつくるのは、子どもや保護者を混乱させ、信頼を失う可能性もあるので、やはり学年の取り組みとして足並みをそろえることは必要です。

足並みをそろえることを嫌がる人もいますが、結局嫌がるのはなぜかと考えると、
自分のやりたいことができないからです。
教員は相手の土俵で相撲をとるのが苦手なのでしょう。

私の場合、足並みをそろえつつ、自己主張をしていきます(笑)
これが20年間で培った法則です。
生きる知恵です。

話を戻します。
自主学習を宿題でやらせたい先生は、4月からいきなりやらせたがります。
実態もわからず、自主学習をやらせるのは危険極まりないです。
特に、勉強が苦手な子や特性がある子にとっては苦痛です。
挙句の果てには、なんでもいいからと先生に言われて、
適当な絵を描いたり、漢字を1個だけ書いて終わるなんていうこともあります。
これでは自主学習の目的を達成することはありません。
絵を描くことがわるいわけではありませんので…あしからず。

そうならないために、
低学年なら
①褒め日記

中学年以降なら
②ふりかえり日記

に取り組ませていきます。
実態によっては、中学年でも、ほめ日記からやることもあります。

まずは、授業中全員に、褒め日記、ふりかえり日記を体験させます。
とくに振り返りについては、授業のおわりに必ず取り組ませていくことで定着をはかります。

以前もお話ししましたが、自主学習だからといって、
「やりたいと思った人だけやっておいで」
などといったら、
クラスでやってくる子はほとんどいません。

では、具体的にはどんなことを日記に書かせるのか?

①ほめ日記
名前の通り、自分をほめる日記です。
1日の学習や生活をふりかえり、努力したことを思い出し自分の行動を褒めます。1年生からでも取り組めます。自分をほめることは、メタ認知能力を向上させるには必要不可欠な技能です。
自分を客観視できるようになっていきます。

②ふりかえり日記
ほめ日記で、自分を客観視できるようになったら、1日の生活や学習のどこか1つに焦点をあてて振り返っていきます。
メタ認知能力が向上すればするほど、詳しく振り返りができるようになりなす。

以上、私の実践方法でした。

次回以降、具体的な実践を紹介していきたいと思います。
それではまた!



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