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②九九暗唱の落とし穴:算数の考える力を育む新しい学習法をご紹介#155

九九暗唱学習が、考える力を奪ってしまっていることは、
算数の文章題が苦手な子が多いことからも明らかです。
計算を自動化することを優先するあまり、考えない脳の仕組みができあがってしまったのです。
その九九暗唱脳の弊害を打破するパズルがあります。

今回は、九九の意味を考えながら自然と理解できるパズルの紹介です。
こちらです↓

九九の暗唱などさせるより、このパズルをさせた方が考える力が育ちます。
数に対する見方が豊かになります。

どんなパズルなのか例題を使いながら説明していきますね。
まずは下の画像をご覧ください。
正方形のマスが6×6=36あります。
マスの中にある数字は、九九の答えになる数字です。
(はじめは、2の段の答えだけしか使わないパズルです)

ルール
①36のマスを余らないように、長方形か正方形に線で囲んで分けます。
②1つの正方形または、長方形の中には必ずマスの中に書かれた数字が入ります。
③その数字はマスの数をあらわします。
④そのマスは1回した使うことができません。

では実際にやっていきます。
はじめにどこから手をつけるか?
一番大きな数字に着目します。
ここでは10です。
すると2通りあることがわかります。
右側は、10マスの長方形に囲めていますが、6マス、8マスに分けられなくなってしまいます。
左側だと、このまま続けてよさそうです。

この10マスが決まると、2も自動的に埋まります(下図)
そうすると、上に12マス、下に12マス残っていることになります。

ここからは上でも下でもどちらかでも簡単にできます。
下図のようになります。

このパズルのよいところは、自然と九九を唱えながらやることにもなるので、暗唱するより楽しいです。

暗唱が苦手な子でも、楽しく取り組めます。

さらに、数を図に表して視覚的に捉えることで量感覚が自然と身に付きます。
4年生になってから学ぶ面積の学習にも役立ちます。

初級編、中級編、上級編とあるので実態に応じて取り組ませることができます。
2年生の九九の学習と平行して取り組ませるのがいいかと思います。

3年生以上の子でも、九九の意味を理解させるためにぜひ取り組ませていきたいところです。

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