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#45 組体操のゴール設定が大切な理由と具体的な例について解説

前回、一人技におススメの曲を紹介しました。

こちらです↓↓

いくらよい曲だとしても、中身がないと始まりません。
今回は、一人技の組み立て方について、お話したいと思います。

といいたいところですが、

その前に、ゴールの設定が必要です。

ゴール?
これは学級経営と同じです。
詳しくは↓をごらんください。

民間企業であれば、企画を立てる際、初めにゴールを設定するはずです。
何のためにやるのかと。

ですが、小学校の活動はゴールを設定する前にスタートしてしまうことが本当に多いです。

なぜか?
何も考えることなく前年度を踏襲することが
「ふつう」
になってしまっているからです。

組体操は何のためにやるのか?
考えたことありますか?
一度でも考えたことがある先生ならば、組体操自体の在り方がおかしいと思うはずです。

運動会があるから。
毎年6年になるとやっているから。
そんなこと考えたことなどない…

という方が多いのではないでしょうか?

では何のために運動会はやるのでしょうか?

行事に追われて一番の本質を見失っています。
教員養成大学ででは、こういった大事な本質は学んできません。

なぜか?

教える人がいないから。
組体操の指導自体を何度も経験した人あるいは、ゴールを設定した指導の経験のある人が教授にいないから。
もちろん探せばいるかもしれませんが、ごくわずかだと思います。

大学では学ぶことありませんが、6年担任になると結構苦労します。
さらに組体操は、子ども達の人間関係上のトラブルにまで発展することもあります。

何のためにやるのか?
を考えると大きな問題が生じます。
それは、
運動会って何のためにやるの?
やらないといけないものなの?
といったように、運動会是非論になってしまいます。
実際に運動会自体がなくなることは、おそらくないでしょう…

ですが、よく考えてください。おそらく8~10時間近くを組体操の指導にあてるのです。
何を身に付けさせるのか?は、
考えないといけません。

その身に付けさせたい力=ゴールなのです。

筑波大付属小学校の運動会では、6年生は全員「帆かけ」という技をやるようです。学校のHPには、以下のようなことが書かれています。

(中略)~特に6年生での2,600メートル級の八ヶ岳登山(清里合宿)、富浦での約2キロの遠泳、運動会での帆かけ(組み立て運動)は、「附属小学校3つの山」と呼ばれ、低学年から「3つの山」を乗り越えることを目指して計画的に指導していきます。

筑波大付属小学校HPより

初めにゴールが設定されており、1年生から段階的に指導していっているようです。
6年生の体育の学習を頂点にした、1年から6年までの指導構想ピラミッドが完成されています。

ゴールをもたずに、組体操で、何の脈絡もなく技を次から次へと、見せることは節操がありません。
身に付く力は「根性」、「気合」といったところでしょうか。
むしろやらされる子どもたちも大変です。
できない子にとっては、苦痛であり、嫌な思い出しか残りません。
達成感を感じるのは多数派の子たちだけです。

みなさんの学校の運動会実施案の冒頭に書かれている
「ねらい」
を読んでみてください。
おそらく、実施案を提案する運動会主任は、

「ねらいは例年通りですので、お読みください」

などと言っていませんか?

「ここが一番大事なところだよっ!」
っていつも思います。

しっかりと何を身に付けさせたいのかを4月当初に決めて、年間指導計画を立てていかないといけません。
組体操という体育の領域は存在しません。
仮に運動会のゴールの1つが、日常の体育の授業の成果だとするなら、どんなことができるのか、考えてみてください。

そう考えると、3段タワーや10人ピラミッドではないのは間違いありません。
そんなこと体育では絶対にやりません。
学習指導要領「体育編」読めばわかることです。
似たような活動も存在しません。

ですが、そういう自分も昔は当たり前のようにやっていました。
ただただ、反省するばかりです。

みなさんの学校ではどんな組体操をやっていますか?
子どもの頃どんな組体操やっていたか覚えていますか?
コメントいただけると嬉しいです。

時間がある夏休み、または、春休み中にじっくりと考え、ゴールを明確にしておくとよいと思います。

参考になる方がいたら幸いです。






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