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自主学習という宿題⑨「楽習」こそ最強の学び!自主学習を楽しく成功させるためのユーモア活用法

学校の先生は、自主学習という宿題をやらせたがります。
それは、おそらく、子ども達に自ら主体的に学習できるようになってほしいという願いがあるからだと思います。

もしそうだとするなら、自主学習という宿題を出しても、それは実現しません。
詳しくはこちらをご覧ください↓

もし自主学習をやらせるのであれば、

①やりたいと思う楽しい課題を出す
②スタートラインを揃える

この2点は必須です。

自学メニューを大量に書き出したメニュー表を作成しても、子供たちはやらいたいと思うわけではなく、むしろテンションが下がります。

また、自主学習のマニュアルを作成し、やり方を説明しただけでは、
スタートラインは揃った状態にはなりません。

必要に応じて個別支援をしてはじめてスタートラインが揃うのです。

これに加え、問いを持たず、受け身学習をしてきた多数派の子たちの中にも、マニュアル作成して説明しただけでは、理解できない子もいるはずです。
だから、何度か学級全員に授業中に自学を取り組ませ、自学に必要な技能があるのか個別に評価して、支援していきます。

そこまでしないとスタートラインは揃いません。
学習におけるスタートラインとは、
徒競走のスタートラインとは意味が違います。
スタートラインが揃ったとしても、
自学メニューの多さや、どんなことしたらいいのか戸惑う子がいます。
根本的な課題を解決するには、やはり、

自主学習に必要と思われる技能を鍛えていくしかありません。

その技能は以下の通りです。
これは、普段の授業で鍛えていきます。

①問いをもつ
②めあてを立てる
③自分の考えを図や文章に表す
④誤答に学ぶ
⑤ユーモア
⑥自分と対話する

この自主学習に必要と思われる技能を授業でどうやって鍛えるのかについてお話ししています。
前回までは、「問いをもつ」「めあてを立てる」「自分の考えを図や文章に表す」「誤答に学ぶ」についてでした。
今回は「ユーモア」についてです。

ここで言う「ユーモア」とは、ギャグを言うといったものではありません。

6年生の算数「場合の数」の問題を例にして考えてみます。

問題

あおいさん、いくとさん、うみひこさん、えりさんの4人でリレーチームを作り、1人1回ずつ走ります。走る順序には、どんなものがあるか調べましょう。

東京書籍「新しい算数6」

教科書なので仕方ありませんが、問題に登場してくる人物を身近に感じることができません。
そこで、この4人を身近な先生に変えちゃうだけで、意外とノッてきます。

ともぞう先生、校長先生、まめぞう先生、ひよこ先生の4人でリレーチームを作り、1人1回ずつ走ります。走る順序には、どんなものがあるか調べましょう。
これだけで、なぜか、笑顔溢れる授業になります。
「ひよこ先生がアンカーはやばいよ」
「あの体で走ったらどうなるんだろ…」
「っていうか、ひよこ先生走れるの?」
「知らないの?ひよこ先生、学生時代陸上部だったんだよ」
「めっちゃ足速いかもしれないよ」
「それはないでしょ~~さすがに(笑)」
「え~~意外!!」
脱線しすぎてはいけませんので、深追いしないように気を付けます。

このように、身近な人物を登場させるのも1つの方法です。

オリジナルキャラクターを登場させるのも有効です。

他にも、文末表現を工夫することもできます。

例えば、「博士書き」です。

これは、「~じゃ」、「~じゃぞ」、「~じゃわい」の3つの表現を使って自分の考えを書かせます。

「まず、1番はじめに走る人を決めるのじゃ。」
「1番目がともぞう先生の場合、2番目は、校長先生かまめぞう先生かひよこ先生のうちどれか1つになるんじゃ」
「このように1つずつ順番に考えていくんじゃぞ」
「そうすれば、落ちがなくすべての組み合わせをみつけることができるんじゃわい」

これは、国語の説明文の音読にも活用できます。

メガホンや〇✖プレートといった小道具なども有効なこともあります。

やりすぎると、問題の本質から逸れてしまうので注意は必要ですが…
子ども達は楽しく学習ができます。
これまでにユーモアの下地がない高学年で、いきなりやっても嫌がられたり、時にはふざけないでくださいと注意されたりすることもあるので気を付けましょう。

このユーモアは、自分が学習する上で楽しくなる工夫と捉えてもらえるといいかなと思います。
そうすると、自分のノートにオリジナルキャラクターが登場するようになったり、4コマ漫画で自分の考えをまとめたりする子もでてきます。

小学校の段階では、学習=楽習
とらえ、できるだけ楽しく取り組めるようにしていくことが大切です。

以上「ユーモア」についてでした。





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