育休11日目　退院する妻と子を迎える

本日、妻と子が退院する。
夫はどう迎えればいいだろうか？

自宅で夫ができることは何か？

盛大に歓迎したい気持ちはあるが、何をしてくれたら一番うれしいんだろうか。
朝食を息子と食べながら考えていた。

花を用意したり、メッセージを用意したり、プレゼントを渡したり、いくらでも妻を感動させる手段はある。
でも、なんかそうじゃない気がしてならない。
特別な日なんだけど、特別な日じゃない。

新たな４人での生活の始まり。
スタートラインはどういう状態が理想だろう。

僕は掃除した

これから４人の生活が始まると、家庭の煩雑さが急増する。
システムもそうだし、なにより物理的な空間が圧迫される。

だから空間を美しく、余白をつくる必要を感じた。
僕は掃除した。

普段はロボット掃除機だけだが、時間の許す限り細部を清掃した。
床を水拭きし、玄関を掃いて、水回りをハイターする。
ベッドのシーツを洗って干し、赤ちゃんの哺乳瓶を洗浄し、食器乾燥機をクエン酸で濯ぐ。

粗大ごみや大型家電を撤去したわけではないから、掃除前後で急激な変化はおそらくない。
けれども、目立ったほこりや水垢やカビを取り除くことはできた。
気持ちの問題かもしれないが、僕はこれで２人を盛大に迎えられる気がした。

気持ちよく新生活を過ごしてくれればいいな

では今から病院へ２人を迎えに行く。
天気は快晴。今日は夏日の予想。
２人は退院時に相応しい素敵な衣装を纏う。
病院のスタッフにも挨拶する。
道中は何を話そうか。
新しいチャイルドシートはまだ独特のゴムっぽい匂いを放っている。

退院する２人が気持ちよく新生活を過ごしてくれればいいな。