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君と酒 9月号

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noteメディア「君と酒」9月号です。 今月のピックアップハッシュタグは「#ビール」「#Bar」
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記事一覧

見るな。(短編小説)

「見るな。」、それが彼女の口ぐせだった。 ぼくと、彼女は高校の同級生。同じ大学を出て、同…

優まさる
5年前
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百年の孤独

生ぬるい風が、吹き込んできた。 その日初めて店のドアが開いたのは、開店時間を五分ほど過ぎ…

逢坂 志紀
6年前
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酒と肴と、僕の「顔」と。

「酒 肴」と書いた灯りが見える。店内はいつもいろんな人で溢れかえっている。 仕事帰りのひ…

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男の部屋

ヤチナツ
5年前
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あの夏、一緒に焼き鳥を食べた大人たちは、きっとすごい人たちだった。#あの夏に乾杯

大人って、いいかも。 初めてそう思ったのはたぶん、あの夏の夜だった。 *** 学生時代、…

Maho Okumura
5年前
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ビールと時空のはざま。

冷蔵庫から冷えた銀色の缶ビールを取り出す。グラスをふたつ準備してはんぶんこに注ぐ。トクト…

Barにいる、優しい獣達

Barと言う場所には不思議な距離感が存在しています。 僕には行きつけのBarが何軒かあって、そこでしか会わない人達がいます。彼らのことを友達と言っていいのかどうかはわかりません。なぜなら、連絡先も本名も、何の仕事をしているのかも何となくしかお互いに知らないから。 でも、会うと仕事や恋愛や夢や女性の話を、友人よりも深く話し込んだりします。時にはは優しい言葉を掛け合い、親身になって相談にのってもらったりなんてこともあるのです。 でも、どんなに盛り上がっても、じゃあ飲みに行き

おっちゃんの場所

おっちゃんへ おっちゃん、おっちゃんの場所ちゃんと取ったるで。ママさんに一番近いスナック…

優まさる
5年前
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『忘れられない一杯』は覚えていない【小説】

「今度のフェスで乾杯しましょう!」 音楽好きの間では、良く使われるセリフだと思う。SNSが…

たけのこ
5年前
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あの夏があるから

男の部屋で借りたでかいTシャツを着てる時がいちばん可愛い。ぶかぶかなTシャツのおかげでとび…

このみ
5年前
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苦い花火

僕のバイト先は、ショッピングモールの2階にあるジーンズショップだ。 と、字面だけだとなん…

ぷらーな
5年前
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消えない泡 #あの夏に乾杯

北の夏は短い。 盆だというのに吹き込む夜風は涼しく、虫の声も秋を感じさせる。リビングの窓…

見えないものを、見たくなる。それが青春、それが夏。#あの夏に乾杯

入稿日金曜日の深夜1時。残業だ。営業マンが入稿データの最終チェックをしている。本当なら、…