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JW96 綏靖天皇の神社

【安寧天皇編】エピソード7 綏靖天皇の神社


前回は、出雲(いずも)の日御碕神社(ひのみさきじんじゃ)を遷座(せんざ)した一件で、いろいろと語り合った。

それから数日後か、数か月後か、数年後のある日の事。

磯城津彦玉手看尊(しきつひこたまてみ・のみこと)こと安寧天皇(あんねいてんのう)(以下、タマテ)のもとに、二人の家臣が駆け込んできた。

磯城太真稚彦(しき・の・ふとまわかひこ)(以下、フトマ)と大倭武速持(やまと・の・たけはやもち)(以下、モチ)である。

フトマ「大王(おおきみ)。残念な、お知らせがございます。」

タマテ「どうしたんですか?」

モチ「作者のうっかりで、ある情報が漏れていたんやに。」

タマテ「ある情報?」

フトマ「先代、綏靖天皇(すいぜいてんのう)を祀(まつ)った神社の紹介が漏れていたのです。」

タマテ「父上の神社? たしか・・・エピソード84.9で、阿蘇神社(あそじんじゃ)を紹介して、エピソード89では、日置金凝神社(へき・かなこりじんじゃ)と芋生金凝神社(いもう・かなこりじんじゃ)、それから、今村神宮(いまむらじんぐう)を紹介してますよね?」

全体図
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阿蘇神社拝殿
日置6
日置金凝神社拝殿
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芋生金凝神社拝殿
今村神宮4
今村神宮拝殿

モチ「じゃが(そうです)。じゃっどん、それだけではなかったんやに。」

フトマ「他にもたくさん、綏靖天皇こと、ヌンちゃんを祀った神社が有ったんですよ。」

タマテ「そ・・・そういうことなら、紹介しないといけませんね。では、解説を御願いします。」

フトマ「では、まず、私から解説致しましょう。最初に紹介するのは、軍ヶ浦十五柱神社(いくさがうら・じゅうごはしらじんじゃ)ですよ。この神社は、熊本県天草市(あまくさし)の天草町(あまくさちょう)大江軍浦(おおえいくさがうら)に鎮座しております。」

十五柱0
十五柱1
十五柱2
十五柱3
十五柱4
十五柱5
十五柱6
十五柱7
十五柱鳥居
十五柱拝殿

タマテ「天草にまで、父上は影響を及ぼしていたんですか・・・。しかし、十五柱という数字が気になりますね。」

モチ「これは、阿蘇神社の十二柱と天照大神(あまてらすおおみかみ)、神武天皇(じんむてんのう)、そして、我らが『ヌンちゃん』こと、綏靖天皇を祀っているので、十五柱なんやに。」

タマテ「えっ? 阿蘇神社の十二柱の中に、父上が含まれていたと思うんですが・・・。」

モチ「ええっと・・・ええっと・・・まあ、そういうことやに。」

タマテ「こ・・・こちらの神社では、別々の神様として、祀られているわけですね。」

モチ「ち・・・ちなみに、天草地方には、十五社宮(じゅうごしゃぐう)と呼ばれる神社が、各地に有るそうやに。『天草独自のもの』だと言われちょるに。」

フトマ「では、次に参りましょう。天草市天草町には、もう一つ神社が有りますよ。それが、福連木神社(ふくれぎじんじゃ)です。同町の福連木(ふくれぎ)という地区に鎮座しております。」

福連木神社0
福連木神社1
福連木神社2
福連木神社3
福連木神社鳥居
福連木神社拝殿

モチ「天草町以外にも神社が有るっちゃ。天草市本町本(ほんまち・ほん)には、本村神社(もとむらじんじゃ)が有るに。」

本村神社0
本村神社1
本村神社2
本村神社3
本村神社4
本村神社拝殿

フトマ「その隣の地区になる、本町下河内(ほんまち・しもがわち)には、下河内神社(しもがわちじんじゃ)が有りますよ。」

下河内神社0
下河内神社1
下河内神社2
下河内神社3
下河内神社鳥居
下河内神社拝殿

モチ「更に、更に、その隣の地区になる、本渡町本泉(ほんどちょう・もといずみ)には、本泉神社(もといずみじんじゃ)が有るに。十五社宮とも呼ばれちょるに。」

本泉神社0
本泉神社1
本泉神社2
本泉神社鳥居
本泉神社拝殿

タマテ「天草市に集中してますね。阿蘇から、天草まで開拓の手を広げたのでしょうか? それとも、天草の人たちが、父上の代で、我々の連合政権に加わったということでしょうか?」

天草

フトマ「その辺は、何とも言えませんね。ロマンということにしておきましょう。」

タマテ「べ・・・便利な言葉ですね。」

モチ「じゃっどん、天草地方だけではないっちゃ。他の地域にも、綏靖天皇を祀った神社が有るんやに。」

タマテ「他の地域にも? それは、どこですか?」

モチ「熊本県益城町(ましきちょう)の寺中(じちゅう)という地区に鎮座する、津森神宮(つもりじんぐう)にも、綏靖天皇が祀られちょるに。」

津森神宮0
津森神宮1
津森神宮2
津森神宮3
津森神宮4
津森神宮5
津森神宮6
津森神宮鳥居
津森神宮拝殿

タマテ「他の地域と言っても、やはり熊本県なんですね。」

フトマ「いえいえ、熊本県だけではありませんよ。」

タマテ「えっ? 熊本県以外にも、父上を祀った神社が有るんですか?」

モチ「では、次に、大分県の神社を紹介するっちゃ。」

フトマ「日田市(ひたし)の天瀬町五馬市(あまがせちょう・いつまいち)に鎮座する、金凝神社(かなこりじんじゃ)ですね。」

五馬市金凝神社0
五馬市金凝神社1
五馬市金凝神社2
五馬市金凝神社3
五馬市金凝神社4
五馬市金凝神社5
五馬市金凝神社6
五馬市金凝神社7
五馬市金凝神社鳥居と拝殿

タマテ「こ・・・こちらにも、金凝神社が有るんですね。」

モチ「更に、更に、大分県の竹田市(たけたし)にも、先代を祀った神社が有るに。久住町大字有氏(くじゅうちょう・おおあざ・ありうじ)に鎮座する、高丘神社(たかおかじんじゃ)やに。」

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高丘神社鳥居
高丘神社拝殿

タマテ「たしか・・・父上の宮の名前が『葛城高丘宮(かずらき・の・たかおか・のみや)』でしたね? そこから来ている名称でしょうか?」

フトマ「そうだと思いますよ。」

モチ「以上が、九州で祀られている神社やに。」

タマテ「九州で・・・ということは、九州以外にも、父上を祀った神社が有るということですか?」

フトマ「その通りですよ! 他の地域の神社については、日を改めて紹介致しましょう!」

タマテ「し・・・紙面の都合・・・というヤツですか?」

フトマ「そうとも言いますよ!」

次回、九州以外の綏靖天皇を祀った神社が紹介される。

想った以上に、いろんなところで祀られている「ヌンちゃん」なのであった。

つづく



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