きくよし

昭和9年(1934年)生まれの九十代に入った高齢者で老人ホームで暮らしている。元小中校…

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昭和9年(1934年)生まれの九十代に入った高齢者で老人ホームで暮らしている。元小中校長。国の瑞寶雙光章受章。趣味特技はエッセイ、作歌、作句、作詞、作曲(シンフォニーから童謡演歌まで全ジャンル)、パソコンによる器楽や歌の演奏。

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きくよし地場産音楽の紹介 パソコかスマホで視聴できます

    • きくよし病床短歌

      令和三年十月二十六日から一ヶ月ぐらいずつ仙台市内の若林病院内科に四回も入院した。 菊池嘉雄87歳から ① 高齢の希望の星になるつもり つもり砕けて病床に伏す 故、日野原重明医師は104歳まで活動し高齢者の希望の星だった。私もその星になるつもりだったが、病に冒され、つもりが砕け散ってしまった。 ② 点滴の落ちるしずくを見つめつつ 過ぎ来し方とこの先思う 「点滴の落ちるしずくを見てるだけ何も出来ないつらい毎日」。少年時代から現在までの人生を振り返り、これから先どうなるのだろ

      • 食育について~子育ての基本~

        きくよしの論文 2005年(平成17年)2月16日 菊池嘉雄71歳 1 食育の大切さ ① 食育とは「食で育てる」「食で育つ」。何が育つ「体が育つ」「心 が育つ」 → 立派な体と立派な心。 ② 犬は食物を与えてくれる人を主人と思いこみ生涯離れずに暮らす。人 間 も食物の確保から親が始まる。 ③ 永平寺の坊さんの修行では食育も重視→立派な体と立派な心→人間として立派になるのが目標。 ④ 国も食育の推進を始めた。理由、若者の貧血や生活習慣病、そして心 の 乱れ。アメリ

        • 脳科学から見た子育て重要事項 ~発達障害に視点を置いて~

          きくよしの論文 2013年1月27日 菊池嘉雄79歳 感情的行動と理性的行動のしくみについて 1 人の感情的な行動は大脳辺縁系。理性的な行動は大脳新皮質。 2 特に恐怖感や嫌悪感、不快感感、不安感、イライラ感などのマイナス感情に関係深いのは大脳辺縁系の中の扁桃体。そのような感情の記憶に関係深いのは海馬。 前頭前野⇄信号⇄前頭眼窩皮質⇄信号⇄扁桃体 前頭前野 ○ 前頭眼窩皮質からとどいた信号について他の脳の部位のデータと照合し どのような行動にするかを判断し前頭眼窩皮質

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          楽譜売りの老人~大人のための新作童話~

          2012年12月24日 クリスマスイヴの夜  菊池嘉雄78歳 昔 、あるところに年老いた作曲家がいました。この老人は作曲した楽譜を、街角に立ったり、家々を訪問したりして、人々に楽譜を買ってもらって、細々(ほそぼそ)と暮らしていました。老人は一人暮らしでした。老人は全然知られていない無名の作曲家でした。無名の作曲家でも世の中が景気の良いときは買ってくれる人もいて、何とかなっていました。買ってくれる人の中には「もしかして、あんたの曲が有名になったら、この楽譜は高く売

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          しつけと発達障害 ~ しつけがうまくいかない子の理解のために ~

          論文 平成二十五年二月一日  菊池嘉雄79歳 はじめに  子どものしつけがうまくいくかいかないかの原因には「親側の問題」と「子ども側の問題」の両方あるわけだが、親側の問題だけが説かれる事が多く、提示されるハウツーを実践すればどの子も等しくしつけが成功するかのような印象のものが多かった。子どもは皆同じではなく、兄弟でさえひとりひとり違うのだから、どの子も一律にしつけが出来るものだと思っていれば、「ハウツーどおりやってみたけどうまくいかない」と悩むことにもなる。なかでも

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          なんと!真田幸村の子孫や家臣たちが宮城県にいた!!

          歴史秘話 2010年12月07日 菊池嘉雄76歳  この記事を読み終わったら「スキ」と「スキをした記事」と「シェア」をお願いします。  真田幸村と言ったら猿飛佐助や霧隠才蔵などの忍者を従え、昔の講談や紙芝居、現代の映画やテレビドラマに出てくる武将で、はるか遠方の謎めいた空想的な人物を思い浮かべるのではないでしょうか。ところが、なんと、幸村の子供たちや真田家の家臣たちが宮城県に落ち延びて生涯を終えているのです。宮城県蔵王町の曲竹地区と矢附地区が関係深いのです。これは面白い話

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          脱欧再和 ~音楽から見た日本の現況~

          きくよしエッセイ 2006年秋 菊池嘉雄72歳 この記事を読み終わったら「スキ」と「スキした記事」と「シェア」をお願いします。  この度、宮城県川崎町青根温泉のじき隣にある「創生の森ギャラリー」に於て「鼓童」と「加茂網村」による極めて日本的な音楽と、「ままのいや」というグループによる極めて欧州的 ( ヨーロッパ的 ) な音楽が演奏されました。三つのグループが合奏したわけではなく、別々の時間帯に、それぞれのコンサートとして演奏されました。  「鼓童」や「加茂網村太鼓

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          ジャズトランペッターの日野皓正でさえが!

          きくよしエッセイ 2004年文化の日、記念号 菊池嘉雄(70歳) この記事を読み終わったら「スキ」と「スキをした記事」と「シェア」をお願いします。  2004年11月3日文化の日、日野皓正ジャズコンサートを聴いた。コンサートのフィナーレの挨拶で日野が語ったことが私の耳をとらえた。それをぜひ文字にしてみたいと思った。  日野皓正を知ったのは今から35年ぐらい前、私が35歳頃であった。芸能関係の仕事をしている友人に連れられて新宿のライブハウスに行った。そこで日野皓正のトラン

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          シルバーソング なでしこの館 ~人生を振り返る歌~

          「なでしこの館」という名の老人ホームで暮らし始め、「ここで生涯を終えるのだな」と思った時、それまでの人生を振り返り、この歌詞となりました。歌では「なでしこ」と「入居者」を重ねています。「まだ咲いている」とは老人たちがこの館内で「まだ生きて」「命を愛しんでいる」ことの比喩です。歌声と楽器音はパソコンによる演奏です。 聴いて良かったら「スキ」と「スキをした記事」と「シェア」をして頂けると有難いです。よろしくお願いします。

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          老人ホームの実況短歌集~入居者の生活の様子を短歌で伝える~

          この記事を読み終わったら「スキ」と「スキをした記事」と「シェア」をお願いします。 はじめに  私は昭和九年(1934年)生まれの90歳になる老人で、老人ホームで暮らしています。ホームの公式分類名は「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住と略称)」といい、ここは2カ所目です。  実際に2カ所の老人ホームで暮らした経験者として、分かったことや感じたことを、文字化して記録し、後続の人たちに伝えたいのです。後続の人たちとは子や孫たちだけでなく、誰でも必ず老いるのだから、誰でも後続の人

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          福沢諭吉の脱亜論を読んで

          きくよしエッセイ 2006年10月26日 菊池嘉雄72歳 この記事を読み終わったら「スキ」と「スキをした記事」と「シェア」をお願いします。  ふとしたことから福沢諭吉の「脱亜論」に興味を持ち読んでみました。私には読めないところがところどころあります。が大意は掴めます。これを読んだとき、中国と韓国の反日感情は小泉総理の靖国参拝だけが原因ではないのではないかと思いました。  原文には「支那と朝鮮は悪友なので謝絶する」とあります。これが書かれた9年後に日清戦争に突入し、その後、

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          七十代の童話鑑賞

          きくよしエッセイ 2005年7月16日 菊池嘉雄 71歳 この記事を読み終わったら「スキ」と「スキをした記事」と「シェア」をお願いします。  七十一歳の誕生日が過ぎた。七十代に入ったらものの見方が変わったように近頃思う。それを二、三書いてみよう。  まず、童話や昔話の読み取り方が変わった。隣に娘の家族が住むようになり毎日孫の相手をするために日本昔話や世界の名作童話を一緒に鑑賞することになる。桃太郎や金太郎、猿蟹合戦やカチカチ山などはよく知っているつもりだったが実は知らなか

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          宗教音楽ってなんだ?

          きくよしエッセイ 2006年11月下旬 菊池嘉雄72歳 この記事を読み終わったら「スキ」と「スキをした記事」と「シェア」をお願いします。  私は地域に根ざす作曲活動を定年退職後の暇つぶしのひとつにしている。作曲と言ったって独学だし、音楽理論書を見ながら泥縄式でやる作曲だからたいしたことはできない。近頃、新聞に作曲家菊池嘉雄と書かれるようになったが、とても作曲家などと言えるものではなく「作曲家もどき」である。音楽を、聴く側ではなく作る側に立って、ここ十年やっているうちに、日

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          ああ気象予報士 ~お天気お姉さんたちを見ながら思うこと~

          きくよしエッセイ 平成十九年(07年)五月 菊池嘉雄73歳 この記事を読み終わったら「スキ」と「スキをした記事」と「シェア」をお願いします。  私が中学生の頃、将来なりたいものに、科学者、気象台職員、放送局職員、学校教員の四つがあって、四番目の希望であつた教員になり定年まで勤めたのだが、退職した頃は大幅な自由時間を使って四つの資格をとろうと考えていた。その四つとは心理カウンセラー、家庭教育カウンセラー、気象予報士、音楽療法士の四つである。が、どれもとるのをやめた。その理由

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          日本のアメリカ化 ~続「天に代わりて」~    

          きくよしエッセイ 2002年の文化の日を記念して 菊池嘉雄 67歳 この記事を読み終わったら「スキ」と「スキをした記事」と「シェア」をお願いします。  昨年、「天に代わりて」で指摘したことが、一年たった今、かなりそのとおりになってきたようである。なかでもアメリカの武力を背景にした「正義の番人振り」や「自由と平等の欺まん性」に対する警戒感と嫌悪感の存在はかなり表だってきたように思う。アラブ諸国での現地取材の報道の中にもそれは垣間見ることができるし、アメリカ批判の本が続々と出

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