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情熱を持って前進‼

個人的に理想とする人物は以下に挙げている通りたくさんいるが、

たぶさん
大学でお世話になった恩師
立川談志
ジーンケリー
倉橋惣三(著書である「幼稚園雑草」の個人的名言をまとめていきたい…)
ハイレ・ゲブレセラシエ選手(陸上・長距離)(あとでまとめたい…)
花男(漫画)
早乙女哲哉

小学校6年生の時に担任だったH先生は、自分の基礎を作ってくれたという意味で格別な存在であることは間違いない。


クラス目標が「情熱を持って前進‼」

6年生の1年間、黒板の上に掲げられた「情熱を持って前進‼」という言葉を見ながら過ごした。H先生は女性の先生でしたが、熱い方でしたね。年齢は当時で30前後くらいでは?

先生のクラスになって、色んなことに挑戦しました。「ハンカチ調べ」というハンカチを持ってきている人数をクラス単位で調べて学年全体で競うという小さな事から、30人31脚に挑戦するという学外の事にまで、全てのことに対して情熱を持って取り組んだと思います。

2学期の作文。
運動会、持久走、音楽界、30人31脚、合唱コンクール、市内音楽会、クラス記念日…
色んな事に情熱を持って取り組んだおかげで、成長できたと思う。

H先生は熱い方だった。その熱さに自分も触発されて、個人的にも色んな行事に情熱を持って取り組んだし、小学校3年生から続けていたサッカーは、6年生から1年間、小学校のチームと市内のクラブチームを掛け持ちする決断もした。

通知表に記入して頂いたH先生からのコメント。
クラスには友達がたくさんいたので、人間関係が良かったことも幸運だった。
仲良しの友達とグループを作れたからこそ、気兼ねなく意見を言い合えたし、
情熱を持って取り組めたと思う。

卒業する前にクラスの文集を作ったが、その時にH先生がご自身の思いを語ってくださっていた。

今年一年間、前面に掲げたことば覚えていますか?
『情熱を持って前進』
みんなにもそうであってほしいし、自分自身にもこうあり続けたい、といましめる思いをこめていました。

大きな行事の時にはもちろんみんなも意識したかと思います。「持ってくるもの 熱い心」と連絡帳にも書いてもらったね。

でも、一番大切な日常、特別なことのない日常も熱い心を持って進みたい、物事に対して冷めてほしくないと思っていたよ。

うまくいってもうまくいかなくても、成功しても失敗しても、みんなが一生懸命本気で練習したり、努力したことなら満足できる。やらなきゃよかった…なんて中途半端な言葉は出ないはず。

一年間、64の教室の中にいろんな情熱がいつも存在していて、あきらめそうになっても、また立ち上がり一歩ふみ出していたね、私もそのやる気に支えられて一年間充実した日々をすごせました。ありがとう。

一人でも、もちろんがんばることはできる。だけど、みんなの力が集まった力ははかりしれないよ。

中学校でも「情熱を持って前進‼」

小学校のクラスの卒業文集より、H先生からのメッセージ

こうして時を経て自分が大人になったことによって、当時のH先生のパワフルさに脱帽しますね。凄いアグレッシブだったし、何か行事に取り組む際は必ずクラス全員で事前にミーティングをして、クラス全体の気持ちをまとめていた記憶があります。

よく仰っていたのは「ネガティブな言葉を言わない!」だったと思います。誰かがマイナスな発言(人のやる気を削いでしまう発言)をした時は、かなり厳しく注意されていた印象があります。

H先生からの花丸が嬉しかった

H先生の花丸ってめちゃくちゃデカいんですよね。笑

作文やテストの採点とかに花丸を書いてくれていました。こういうのって、結構大事にしちゃいますよね。18年前くらいのモノを未だに持っている自分…笑

別の日の作文

花丸で覚えているのは、先生はテストの時に書く名前を綺麗に書いたら、いつも花丸してくれたことですね。なんか”画竜点睛”みたいなことを仰っていたような気がするんだよな。「どんなにテストの点数が良くても、名前の字が汚かったら意味がありません。ちゃんと綺麗に書きましょう!」みたいな。

花丸にも色んなヴァージョンがあって、花丸の下に茎と鉢が書かれていたこともあった。こういう花丸を集めるためにテスト頑張ろうと思わせるのも良い作戦の一つかもしれない…笑

自分宛てに書いて下さったコメントは宝物

6年生の時のクラスには仲の良い友達が3人いて、いつも4人グループで遊んでいた。真面目ちゃんだったので、特にH先生から怒られることもなかった。結果として、直接H先生と会話することはほぼほぼ無かった気がする。それでも自分の中でH先生が強く印象に残っている理由は、H先生が自分にコメントを書いてくれたからである。

クラスの文集でH先生が生徒1人1人にコメントを書いて下さっていたが、自分宛てのコメントがコチラ☟

この分量を他の生徒達39名くらいにも書いていたので、どれだけH先生がみんなのことを見ていたのかに、再び脱帽する。

このコメントを見て思い出したが、「自学ノート」も良いアイデアだったなと思う。それぞれが興味のあることを自分で勉強して、それをノートに書いて先生に提出するのだが、毎日出すような義務的な物ではなくて、任意のモノだったような気がする。

僕は1年間で15冊くらい書いたんです。卒業前のクラス会でH先生が「これまでのみんなの自学ノートを積んでいこう」って提案されて、みんなで輪になって、真ん中に各自がノートを重ねていったんですけど、みんな大体1~5冊くらいだったのでそんなに高くならなかったのですが、自分が15冊くらい一気に置いたことによって、グンと高くなって、周りが「おぉ~」ってなった記憶がある。笑

自学ノートは自分の創造力を鍛えたり、自分の好きなことに熱中する練習になったりして、すごく良かったですね。書いた内容はあんまり覚えてませんが、サッカーやってたので、ワールドカップの歴代優勝国を古い順に書いたり、選手のプロフィールとかを書いたりなど、サッカー関係のことが多かった気がします。

で、話は逸れましたが、先生からのコメントですよ。

独特の感性をもっていて、自分独自のものをつくり出すのがとっても上手でしたね。・・・自分で考えるのが得意なきーくんだから、きっとこれからもいろんな場面で自分のやり方を工夫して、つくり上げていけることと思います。
きーくん、大好き‼

クラス文集より、H先生のコメントを抜粋

こう言って頂けてめちゃくちゃ嬉しいですよ。どんな自己診断テストよりも、僕はH先生からのこのコメントを信じますね。尊敬している先生からの、素敵なコメント。これ以外は何もいらないです。

実は、自分がドイツで1年間実習を終える際に渡した子ども達へのメッセージは、このコメントを真似させてもらいました。これだけの分量を書いてもらうことは嬉しいということを学んだので、一人一人の子ども達に対してH先生並みのコメントを書きあげました。あと、最後の「きーくん、大好き‼」も真似して、「子どもの名前+大好き‼」と書いて締めました。

30枚以上は書いた…
H先生の凄さを自分でやってみて初めて身に染みた…

生まれてから小6までの「自分史」というのも授業で作ったのですが、その中の1ページをあけてて、「H先生、できれば少しでいいのでコメント書いて下さい!お願いします。お願いします…」って書いて提出してたら、後日、H先生が手紙を貼ってくださっていました☟

宝物です。

何事にも前向きな「やってみよう。やってみない?」と言うことに対して、ちょっと不安があったり、遠りょはあっても、人に対して決して嫌なことばをぶつけて、人のやる気をなくさせたり、マイナスな言葉を直球でぶつけて人を傷つけるということはなかったね。
みんな一人一人が少しずつ相手を思いやって、上手に折り合いをつけながら、分岐点でいつもプラスの道を選びながら来たからこそ、今のみんながあるんだと思うよ。

「自分史」からH先生の手紙を抜粋

やっぱり、クラスをまとめる時は、こういう意識を持って臨まないといけないんだなと勉強になります。

H先生から見た自分は、「独自の考え方を持っている」、「それを表現できる芯の強さがある」ということで、とても嬉しいです。自分の考えを言えるようになったのも、H先生が上記で書かれているように、「人に対してマイナスな言葉を言わない」ということをクラスのルールとして設定されていたからだと思います。H先生のおかげで、自由闊達なクラスが出来上がったと思います。

ちょっとしたこぼれ話

H先生のクラスでいろんなことに挑戦させてもらい、大体のことは良い思い出として残っているのだが、合唱に関してはちょっと不満がある。笑

その日は合唱コンクールの本番に近いということもあって、音楽の時間の先生はいつも以上に情熱が溢れていた。あまり休憩時間を取らずに、結構ぶっ通しで歌い続けていた。音楽の授業前が昼休みで、外で友達と遊んでいた自分にとって、疲れがピークに達していた。なので、「次歌う時、疲れてるから口パクで歌おう」と思いつき、次の合唱の時に口パクで歌ったんです。それで合唱が終わって、「よし、1回休んで、元気になったから、次の合唱ではまたいつも通り元気に歌うぞ!」と張り切っていたら、H先生がおもむろに立ち上がって、

「さっきの合唱はこれまでの合唱の中で1番良い出来だったわ!
みんなで力を合わせて最高の合唱ができたわね!」

って言われたんです!

「うっそー!!!俺、口パクだったのに、ベストが出たのー!?!?」

って心の中で葛藤が始まりだして、それ以来なんだか歌うのが億劫というか、それ以前のように元気に歌えなくなっちゃったんですよね。笑

まとめ:H先生のような先生になりたい

相手にする子どもの年齢は違いますが、個人的な先生の理想像はまがいもなくH先生です。H先生が掲げておられた「情熱を持って前進‼」という言葉は自分の座右の銘として、これまでずっと大事にしてきましたし、これからもずっと意識していきます。

残念ながら、中学3年の年賀状にて、「マラソン大会1位を取ることができました。高校受験頑張ります。」と送って、返信の年賀状をもらって以来、H先生との交流はありませんが、自分の心の中には情熱を持って前進されているH先生の姿があります。これからドイツに行ったりして、会える確率がグンと少なくなりそうですが、いつかまたお会いしたいなと思っております。

ただ、先生という職業は、実際に会えなくても、生徒の心の中で出会えるのが素敵な所だなと思います。良い部分も悪い部分も、全部が生徒の中に自分の印象として育ってしまうので、自分がドイツで実習してた時は、一瞬も気を抜かずに、H先生のように素敵な思い出を残せるように全力を尽くしてきましたし(「やさしさで溢れるように(JUJU)」を開園前に毎回聞く変人先生はそうはいまい…)、これからもその思いはH先生に倣って持ち続けたいと思います。

H先生の教育哲学「情熱を持って前進‼」を、自分が森の幼稚園でさらにパワーアップさせて、子ども達に「情熱を持って前進していくことの大切さ」を教えていけれたらと思います。こういうH先生から学んだ”イズム”をどんどん後の世代に残していくのが、自分がH先生に対してできる最大の恩返しかなと思いますので。

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