弁護士 菊池 僚太

雪花法律事務所代表弁護士/北海道札幌市出身/ぎりぎりアラサー https://sekk…

弁護士 菊池 僚太

雪花法律事務所代表弁護士/北海道札幌市出身/ぎりぎりアラサー https://sekka-law.com/

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正しく使えていないとナメられる法律用語10選

法律用語は専門用語です。業界人じゃないなら意味を知らなくても恥ずかしいことではありません。でも、 知らず知らずのうちに使い、しかも使い方を間違っていたら? 法務の仕事などで正しいと思って使ったのに意味が間違っていたら? ちょっと恥ずかしいですよね。 古今東西の色々な記事で取り上げられたトピックではありますが、小難しい定義の解説という形ではなく分かりやすさ重視で説明しますので、今一度おさらいしましょう。 1. 「判例」と「裁判例」 「判例」というと、原則として最高裁判所

    • Youtubeの「プロモーションを含みます」の表示だけでは違法なステマかも

      ステマは違法久しぶりの投稿です。 ステルスマーケティング(ステマ)の多くが、2023年10月から景品表示法の(広い意味での)改正により違法となったことは知っている方も多いかと思います。 私も過去に以下の記事で取り上げました。 なぜステマがダメかというと、消費者は、業者による宣伝と分かれば『誇大広告かも』、『本当にいい商品なの?』と警戒ができるが、第三者がオススメする形の場合は宣伝だと気がつけず警戒できないためと整理できます。 Youtubeの場合Youtubeでも、202

      • マイナポータル利用規約の怪しい言語表現について

        長すぎる等の点で物議を醸しているマイナポータルの利用規約ですが。 私もマイナンバーカードを作った後に、初めてちゃんと利用規約を読みましたところ、日本語表現がアレ過ぎることに気がつきました。 利用規約の作成・レビューには、高額な費用を払って法律事務所に依頼していたり、優秀な官僚も携わっていると考えられます。 それなのに。 驚きのあまり思わず記事にしました。 おかしな日本語1. 「HUNTER×HUNTER」的なやつ これは利用者がマイナンバーカードと銀行口座の紐付けをした

        • 【サウナ法務】弁護士が教えるサウナに関する法律問題まとめ

          サウナブームにより爆発的に増えた需要に対し、サウナ施設の開業ラッシュという形で供給が追いついてきた感がある、2023年の今日この頃。 何度かキーワードを変えてgoogle検索をしましたが、サウナに特有の法律問題はあるのか、あるとしてどのようなものがあるかを解説した記事・書籍は、どうやら世の中にあまりないようです。 そこで、本記事ではタイトルのとおり、サウナに関する法律問題を弁護士が分かりやすくまとめます。 利用者側が気を付けるべき法的論点は特にないかと思いますので、主にサウ

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        正しく使えていないとナメられる法律用語10選

          意外と知らない大麻規制について弁護士が分かりやすく解説【2023年最新】

          近年、医療用大麻、さらには嗜好用大麻の解禁が国際的なムーブメントの一つであり、世界中で議論が進みつつあります。 コロナ禍の中タイでは事実上嗜好用大麻が解禁され、物議を醸しています。 他方、日本では大麻使用罪の創設等の厳罰化が議論される一方で医療用大麻を解禁する動きがあるという混沌とした状況です。 個人的には「大麻は覚醒剤と同じで、議論すらタブー」という風潮を脱し、日本でも議論がされるようになったことは進歩だと思います(私はどちらかといえば解禁派です)。 本記事では、現行の大

          意外と知らない大麻規制について弁護士が分かりやすく解説【2023年最新】

          【事業者向け】シンプルに顧問弁護士は必要だよねという話②

          顧問契約の必要性前半、後半に分けた2つの記事のうち後半です。 今回の記事では、弁護士との顧問契約(法律顧問契約)の必要性・メリットについて書きます。 顧問契約のメリット1. 継続的な関係に基づきアドバイスが可能 会社担当者が初対面の弁護士の元に相談に行った場合、名刺交換、会社紹介から始まり、事業内容を説明した後、ようやく会社の課題・問題の説明を開始するという流れになりますよね。 ビジネスに関して色々と説明しても、弁護士はビジネス感覚に乏しい傾向もあり、なかなか理解してもら

          【事業者向け】シンプルに顧問弁護士は必要だよねという話②

          【事業者向け】シンプルに顧問弁護士は必要だよねという話①

          顧問契約とは長くなりそうなので、2回に分けて記事を書きたいと思います。 今回の記事では、そもそも弁護士との顧問契約(法律顧問契約)とは何かという点について、一般論メインでご説明します。 次回の記事では、顧問契約の必要性について書いていきます! 定義 弁護士と会社等の事業者(以下、文脈に応じて「顧問先」といいます)が締結する、法律相談、契約書レビューその他の法律事務の定期提供に関する契約です。サブスクの一種ですね。 顧問料 通常、月単位の料金設定(例えば、月額5万円)と

          【事業者向け】シンプルに顧問弁護士は必要だよねという話①

          利用規約って読まないとどうなるの?

          利用規約って何?利用者が事業者のサービスを使うにあたり適用される、事業者が作成するルールのことをいいます。ご存じのとおり、各種アプリ、ウェブサイト、スポーツ施設等を利用する際に適用されることが多いです。 利用者が(チェックマークをボックスに入れること等により)利用規約に従うことに同意した場合、利用規約の内容も契約の一部となります。 利用規約の内容が契約の一部となるのは、利用者が利用規約に従うことに同意した場合です。同意をしていない場合は従う必要はありません(法的には)。何ら

          利用規約って読まないとどうなるの?

          【2023年10月施行】景表法のステマ規制について弁護士が分かりやすくまとめてみた

          はじめに2023年3月28日、消費者庁から「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」(指定告示)が発表され、「事業者が自己の供給する商品又は役務の取引について行う表示であって、一般消費者が当該表示であることを判別することが困難であると認められるもの」が、2023年10月1日から景品表示法5条3号により禁止されることになりました。 具体的には、上記の要件に該当するSNSにおけるステマ投稿、Amazon等でのサクラレビュー等が禁止されることになります。

          【2023年10月施行】景表法のステマ規制について弁護士が分かりやすくまとめてみた