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「引き寄せの法則」が起こりえる理由

「引き寄せの法則ってスピリチュアルっぽくて怪しい…。」

心で強く願い、信じ、深層心理を無理やり書き換えることで願望を叶える。
普通の感覚として、ただ願うだけで何でも叶うなんて都合の良いことなんてあるわけない。9割の人間は門前で引き返すだろう。

夢を叶えたい……。
漠然とお金持ちになりたい……。
不幸な環境から抜け出したい……。

藁にもすがる思いでネットを漁って、行きついた先が「引き寄せの法則」なんて人もたくさんいるのではないだろうか。
私もその一人で、20代前半のころは役者を目指し、フリーランスになってからもやりがいやお金に悩まされる日々。なんとか首一つ抜けた生活を送りたくて、今もなおもがき続けている最中だ。

「なんだ、おめぇも結局何も叶えてないんじゃん」

まあ、落ち着いて落ち着いて。
私はここで「引き寄せの法則」を勧めたいわけじゃない。
でも、そういう思考を続けることで人生が変わってくることがあるのも事実だよ、ということだ。

たとえば、あなたがイラストレーターとして売れたいとする。
お金はあまりないのでかけられない。ならば、手元でできることから動き始める。
チラシの裏やコピー用紙にラフ画を描いたり、PCを持っている人はフリーソフトでデジタルイラストを描く。学校のテストがあれば、解答を早々に済ませテスト用紙の裏に漫画を描く。
時には友達に頼まれイラストを描いてあげたり、文化祭で出し物の絵を任される。
ただ描くだけでは足りなくなり、新しい文具を買ったり、ソフトを有料にアップグレードする。できることの幅が広がるとイラストのクオリティもメキメキ上がってくる。
次に人にも観てもらいたくなる。TwitterやInstagramにもアップして、顔も知らない人たちからイイネ!を少しずつ集めるようになる。
しかし、なかなかバズらない。何かが足りない。アップを継続しながら、試行錯誤を続ける。
次第にイラストを描くコミュニティが出来てくる。あなたのイラストが好きなファンも一人二人とじわじわ増えてくる。あなたは絶えず活動を続ける。
リアルの世界でもあなたは「絵を描く人」「絵が上手い人」のイメージが定着する。

そして、ここからはタイミングと運も絡んでくるのだが、一定のステージまで登った時に何かの拍子で「絵を描ける人」を探す人が一番最初にあなたを思い出してアプローチを仕掛けてくることがある。

この工程を辿るのが「引き寄せの法則」の正体だと私は思っている。

大事なのは願望を念頭に置いて行動し、その分野のキャラクターを確立していくことなのだ。
思いもよらないところから夢が叶った!というのは継続を続けたその人自身の努力の賜物なのである。

自分の夢をイメージし続けることで、その夢ありきの生活を送るようになり、その夢への行動をし続けることによって、関心がある人に興味を持ってもらう。
それが「引き寄せの法則」の正しい使い方だと私は考えてる。


私はただ願うだけで願望が叶うというほぼ宗教じみた記事には一切共感しない。「あなたの夢が叶わないのは深層心理まで想いが届いていないから」というのはあまりにふわっとしすぎで無責任だ。
叶えば私のおかげ、叶わなければあなたの想いが足りないという引き寄せ論者は、根拠のない占いと大差ないのである。
そういう方たちからすると、こういった私の思考すら真に引き寄せられていない原因と考えるかもだけど…!

楽に生きてぇわぁ。

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