最近の記事
- 固定された記事
#16【あなたの知ってるダウン症ですか?】21トリソミー(ダウン症候群)/心室中隔欠損症/動脈管開存症
先日4歳になったばかりの健人くん。 来春からお母さんの仕事復帰にむけ 保育園探しをこの1年間、ずっとしています。 ダウン症児に限らず、障がい児全般の親が集団に 入ろうと動いた時に言われるこの言葉。 「うちの園では人手不足で見れません。」 この一言に何人、いえ、数えきれない数の お母さんが肩を落とした事でしょう。 厚生労働省では待機児童を解消し、受け皿の拡大が 一段落するまでの緊急的な対応として 2016年から「保育所における保育士配置の特例」が実施され、 これにより幼稚園教諭や小学校教諭、 子育て支援員の活用が人材不足の改善や 保育士さんの負担軽減が期待できると言われています。 これは単に健常児のお子さんに 限ってだけの問題でしょうか? 発達に少し遅れがあるお子さんや 健人くんのようにダウン症のお子さんは それ以前に入園する事は難しいのでしょうか? お母さんはこう話します。 「障がい児受け入れ可能な園の情報を 提供してくれるともっと助かる」 「大変な状況はわかるが、最初から障がいを理由に あれこれ理由を述べられ、見学すら、させてもらえない」 「ただでさえ苦労しているのに、落ち込んでしまう…」 「健人くんは健常児と比べてゆっくりな成長で 出来ないことが多くて焦ったり、急かしてしまったりすることもある。 でも健人なりのペースで少しずつ成長している。 それはかわいい時期をじっくり見せてくれているのかなと思ったりする」 「障がいや病気あるなしに関わらずどんな親も心配が尽きないのは一緒」 そうお母さんは教えてくれました。 障がい児を子育てすることは大変なことはもちろんあるが、 その中に学びや感動することも多くある。 今回はダウン症の健人くんの家族のお話です。 どうぞ耳を澄ませてお聞きください。
マガジン
記事
#15【病気を選んで生まれてきたわたし】多発奇形症候群/先天性白内障/重症新生児仮死
今回はさなちゃんのお話です。 さなちゃんに最初に出会ったのは2019年、夏。 もう、3年前になります。 「笑顔」でニコニコのさなちゃんかと思えば、 一瞬でへの字口になって「泣き顔」に変化する 言葉の代わりに表情で私たちに気持ちを伝えるのが とっても上手な女の子です。 そんな泣き顔を笑顔に変える特効薬はママ。 さなちゃんはママがいなくなると とっても不安になります。 ある時、ママが「先生、この絵本知ってますか?」 って渡してくれました。 それは「ひだのかなよ」さんの 「うまれるまえのおはなし」 この絵本のストーリーには こんなことが書かれていました。 赤ちゃんは お母さんを選んできたこと、 そしてもう一つ、赤ちゃんは いくつもの色の プレゼントの中から 好きな色をひとつだけ選んで持って 生まれてくると書かれていました。 そしてその中身はあかちゃんは知っていると。 さなちゃんが選んだのは キラキラひかる色。 それは「びょうき」 というプレゼント。 「これ」を選ぶことはとても勇気が必要ということ。 病気を選んで生まれてきたさなちゃんの家族の話。 どうぞ耳を澄ませてお聞きください。
#14【ワタシがどんなにママが好きか知ってる?】ゴーハム病/ヌーナン症候群/口蓋裂
「産まれてしまった…」 シホちゃんが産まれた時の ママの心の声。 お腹の中にいる時から 病気があるのは知っていた。 「病気が重かったらどうしよう…」 不安になるのは当たり前だ。 しほちゃんは ゴーハム病で 両手両足の骨(四肢骨)が 溶ける骨溶解が見られ、 ヌーナン症候群で 血液凝固異常がある。 そのほかにも 頭蓋骨腫瘍摘出で 頭蓋骨の一部はその時に 取り除いている為、 その部分に触れないように 保護帽を被り 注意が必要。 そのほかにも 心房中核欠損の手術 口蓋裂、発達・発育不良… などがあります。 4歳になってようやく 歩行ができるように なりました。 5歳になって、春から 足の親指が血豆で 2倍に膨れ上がり、 爪が剥がれると同時に 小指が骨折していることも判明。 その後も足の中指の骨折、 さらに鼻骨が盛り上がるなど ゴーハム病などの 様々な症状が続き 薬物治療が始まりました。 ですが、薬の副作用で 発熱が続き 現在は入院しています。 来週はしほちゃんの 6歳の誕生日。 しほちゃんはまだ話せません。 でもどんなにママが好きか、 写真の表情を見ればわかる。 この家族を選んで 産まれてきた しほちゃん。 お誕生日 お家で過ごせますように…
#13【夫の存在】ウエスト症候群
今回はこころちゃんのお話です。 生まれてから約1ヶ月位まで、目を閉じたまま、 一瞬にっこりと笑顔になる「新生児微笑」 その後出てくる表情筋を自由に動かせず 笑っているような表情の「生理的微笑」 2ヶ月頃からみられる 人の顔を見てにっこり笑う「社会的微笑」 これらの赤ちゃんの笑顔は親だけではなく、 周りの人もその愛らしさに魅了されますよね。 今日のお話の「こころちゃん」はちょっと違っていました。 生後5ヶ月から、こころちゃんの笑顔の表情は消えていったのです…。 それはウエスト症候群が発症し 今まで出来ていたことが出来なくなる 「退行症状」がそうさせたのでした。 悲しむママを支え続けたパパの言葉。 こころちゃんの家族のお話、耳を澄ませてお聞きください。
#12【赤ちゃんは生きようとして生まれてくる】22q11.2欠失症候群/術後低酸素性虚血性脳症後遺症
いちかちゃんは術後低酸素性虚血性脳症後遺症、大動脈離断症候群、脳性麻痺、22q11.2欠失症候群の疾患をもつ女の子です。最後の疾患は染色体の22対(つい)目の片方の一部が欠失することによって定義づけられる、染色体起因疾患です。 起こり得る合併症は約180あると言われています。 周産期・小児医療の発展による生命予後の改善により、慢性疾患を持ち一般の小児に比べて医療サービスをより多く必要とする「医療的ケア児」が、思春期・成人期を迎えることが可能になってきました。それに伴い、医療的ケア児が思春期・若年成人(AYA世代; adolescent and young adults)に向かうにあたっての、小児期医療から個々の患者にふさわしい成人期医療へのシームレスな移行の重要性が高まっています。 この世界には様々な家族がいます。障がいをまだ知らない人へ届きますように。
音声#7【味覚③】新寄性恐怖/嗜好 特別ゲスト:言語聴覚士都築昌子さん
ゲストをお迎えしてお届けする「味覚」のお話の最終回。 感覚統合だけではなく、 さまざまな視点からお話を進めています。 ママたちから多く寄せられる「離乳食の悩み」 色々調べたり、工夫し時間をかけて作ったのに、 「食べない」「なかなかすすまない」 「好きなものしか食べてくれない」 「形態が進まない」などなどありますが、 果たしてそれは味覚の発達に関係があるのでしょうか? 前回に引き続き、言語聴覚士 都築昌子先生をお迎えし、 今回も興味深いお話をお聞きしております。 ◉都築昌子先生のFB 「はじまりの家」 https://www.facebook.com/ことばと発達の相談室はじまりの家-1589147344672174/community/
音声#6【味覚②】苦味:特別ゲスト言語聴覚士 都築昌子さん
前回お届けした「味覚」について 言語聴覚士 都築昌子先生をお迎えし、さらに詳しくお話をお伺いしています。 “良薬口に苦し”というがあります。 これは 「自分のためを思った忠告は耳がいたいけれど、行いを正すものだ。 それは良い薬は苦くて飲みにくいが優れた効き目がある」 というように中国の歴史書では苦味を例にとって使っています。 味覚の中でも苦手な味の代表の「苦味」 苦味が苦手は人はどれ位その味を感じた時に苦痛であるのか? 苦味は体の防御機能の役割を果たす! 苦味の秘密についてお話しています。 都築昌子先生のHP ブレインジムセンター大阪&こどばと発達の相談室「はじまりの家」 https://hajimarinoie-333.jimdo.com/ 都築昌子先生のFB https://www.facebook.com/ことばと発達の相談室はじまりの家-1589147344672174/community/
音声#4【嗅覚】「うっ!匂い!!頭痛と吐き気が…誰か、気づいて」/書籍「身体のホームポジション」「耳ひっぱり」
五感の中の「嗅覚」と2冊の書籍から「呼吸」のお話しをしています。 嗅覚に偏りがあると、「いい匂い」がとんでもなく”臭い匂い”になったりします。また最近では「香害」ともいわれる香りに関する被害があげられるようになりました。化学物質のわずかな匂いで体調不良になる化学物質過敏症。みきてぃが実際に体験したエピソードや最先端医療に嗅覚の組織が使われているびっくりする嗅覚のお話しを前半に、後半は信頼するSTの都築さんと整体師の八木さんにおすすめされてとってもためになった藤本靖さんの著書2冊をご紹介し、その中で呼吸について実験を交えてお話ししています。 書籍:身体のホームポジション 藤本 靖 / BABジャパン 1日1分であらゆる疲れがとれる耳ひっぱり 藤本 靖 / 飛鳥新社
音声#11【聴覚①】耳を塞ぐのは何故?/APD「聴こえているのにわからない」
脳のすごい「聴き取り」能力の例として『カクテルパーティ効果』があります。 クラブやパーティなどの人混みの多い中で、遠くにいる誰かがあなたの名前を呟いたとしましょう。普段なら気にならないはずなのに、自分に強く関係する情報や自分が興味のある情報は何故か、耳に入ってくる。そんな聴き取りやすい現象を「カクテルパーティ効果」とイギリスの認知心理学社エドワード・コリン・チェリーは研究でそう発表しました。 今回は感覚統合の7つの感覚の最後の一つ「聴覚」についてお話しています。 前半は聴覚実験でひと昔前に流行った 「モスキート音」入れてます。 あなたは40代・50代の周波数が 果たして聞こえるでしょうか?! ぜひお試し下さい。 後半は書籍 「きこえているのにわからない APDの理解と支援」 著者 小渕 千絵さん をご紹介をしています。