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ブラジルのバナナで作るバナナヨーグルトケーキ〜幼馴染のレシピから

 千(里)友さんのmilkさんの写真投稿で、黒くなるほど熟したバナナとホットケーキミックスを使ったパウンドケーキを拝見しました。

https://note.com/milk_chocolate_/n/n7011290a2fba


 熟したバナナの皮は驚くほど黒くなり見た目はちょっと残念なのですが、実の方は甘くとろけるほど美味しいもの。そういえば、我が家にも1週間前に朝市で買ったバナナが残っていたなぁ、とぼんやり考えていました。今日は金曜日。朝市で買い出しをする日。このバナナたちをなんとか消費しなければ。そうだ、こんな時こそバナナのケーキを焼こう。

 いつものように朝市に向かい、必要な野菜、果物を買い求めました。顔馴染みのバナナ屋さんは、朝市の入り口付近にあり、いつも帰りがけに立ち寄るようにしています。私が決まって買うのは2種類のバナナ。Banana Prata(バナナプラッタ)を熟れたもの半ダース(つまり6本)と、まだ青いもの半ダース。それにBanana Nanica(バナナナニッカ、これは日本のバナナに近いです)を半ダース。1週間分として計18本のバナナを買っています。あまりにも同じ注文ばかりするので、お店の前を通りかかると、お店のおじさんにより私用にキープされていたバナナが自動的に出てくるようになりました。


バナナナニッカ。日本のバナナはこれに近いです。熟れるのがとても早くて、1ダース買ったらとてもとても1週間も新鮮さを保つことは出来ません。「日本にあるバナナはこれです。」とおじさんに言ったら「アメリカもそうだってよ」と言っていました。ホントかな?値段の10レアル(1ダース=12本で)は今日(7/7)のレートで293円とのこと。


こちらはバナナプラッタ。こちらはナニッカよりは熟れるのがゆっくりで、甘みも控えめのような気がします。うちの定番。


こちらはバナナマサー。ポルトガル語のmaçã はりんごを意味し、ちょっとりんごのような味のする小型のバナナです。熟して来ると皮に亀裂が入りますが、その頃が食べ頃です。小さなお子さんや、お腹を壊している時でも安心していただけるバナナです。


こちらはバナナオウロ(オウロは「金」という意味。)と呼ばれるミニミニバナナ。アップの写真では分かり難いかも知れませんが、指の大きさほど。モンキーバナナのような感じでしょうか。


こちらはバナナダテッハ(terraは地球とか大地という意味)。このおじさんのお店にはたまたま無かったのですが、「隣のお店にあるから写真を撮りな」と交渉してくれました。生食よりは、パン粉をつけてフライにしたり(ブラジルの名物料理、フェジョアーダの付け合わせにもよく出てきます)加熱向きのバナナです。


こちらは撮影を快く許可してくれたおじさん。もうかれこれ10年くらいのお付き合いになるでしょうか。今日お訊ねして初めてお名前を知りました。Hélio (エーリオ)さん。ブログに顔出しても大丈夫?と訊いたら「もちろん!」とこの笑顔。

 子供たちが幼児だった頃は、買い物の度にこちらのお店でバナナマサーを1本いただいて、その場でむしゃむしゃ食べるのが楽しみだったようです。


 帰ってひと息ついたら早速ケーキ作りに取りかかりました。今回参考にしたのは、20年近く前に友達に教えてもらったこのレシピ。


幼稚園時代からの友達にメールで教えてもらったレシピ。彼女はチリの海岸地方在住ですが、その当時はご主人の転勤でご家族揃ってメキシコシティを生活の拠点としていました。


 お菓子のレシピ本に挟んであったこのメールは、2005年のやり取りで送ってもらったようです。どこかで会いたいですね、とメールは締め括られていますが、実際に彼女と会えたのはその約10年後。ブラジルでもメキシコでもチリでもなく、日本でのことでした。(サンパウロでの結婚式から数えたら実に20年後のこと。)同じ大陸に住んでいるとはいえ、お互いの帰国のサイクルや、子供たちの学校のスケジュールでなかなか願いが叶いませんでした。

 子育てのことでは2人の男の子のお母さんであり、私の数年先を行く先輩。彼女には何度相談を持ちかけたか分かりません。不安になる私を、いつもおおらかな心で包み込んでくれて、何度救われたことでしょう。思い返してみると、彼女には子供の頃からそんなところがありました。


これは5、6歳の頃の写真でしょうか。昭和感が満載!仮面ライダーのポーズをする腕を私に向けている男の子がバースデーボーイで、その子のお宅で撮影されたショットです。彼の反対側にいる色白の女の子がチリの友達。私の父から「ハイジのようだ」と言われていました。手作りサンドイッチ、いちごのショートケーキにファンタオレンジ。昭和の子供たちにはご馳走でした。彼は11月生まれなのでみかんも。

 それでは友達のレシピを紹介いたしますね。


【バナナのヨーグルトケーキ レシピ】

材料(24×13×6 のパイレックス型1台分)

よく熟れたバナナプラッタ(小ぶりのもの)  6本
          4本は生地に混ぜ込み、2本分は上に飾る用。
卵  2個
エクストラバージンオリーブ油  半カップ
小麦粉(ふくらし粉入り)   1カップ半
砂糖 80g
ライムの搾り汁  半個分
シナモン 適宜
低脂肪プレーンヨーグルト  170g            

チリの友達のレシピをアレンジ



熟れたバナナプラッタは6本ありました。対比のために今日買った青いバナナを並べました。1週間前はこんなだったのです。。粉は、粉乳、ふくらし粉、油脂、砂糖、香料がバランスよく混ざったホットケーキミックス又はパンケーキの素が扱い易く味も決まって便利ですが、うちには買い置きがないので粉を調合して作ります。


作り方


オーブンをプレヒートします。卵は黄身、卵白を別立てにせず一緒に解します。そこに植物性の油(今回はオリーブ油)、砂糖、ヨーグルトを入れて泡立て器で混ぜ、ふるった小麦粉(ふくらし粉入り)も入れてよく混ぜます。
今回は少しシナモンも加えました。
バナナプラッタ(4本分)は食べやすい大きさに切ってライムの搾り汁をかけます。残り2本分は輪切りにして上に乗せる飾り用に。
型に流し込んでオーブン(180℃)へ。飾りのバナナは生地が膨らむにつれ沈んでいきました。焼き時間は40〜45分ほど。オーブンのクセによって加減してください。
焼き上がりました。ほんのりとシナモンのスパイシーな香りが漂って来ます。
たまたま家にあったブラックベリージャムを添えて。夫のオススメですが、私はそのままで。cafe puro(ブラックコーヒー)と☕︎


 何度も何度も繰り返し作ったケーキではありますが(お菓子作りに目覚めた娘にもレシピは伝授されました)、私にとって乳幼児の子育てに1人奮闘した時代を彷彿とさせる甘酸っぱい味でもあります。

 当時会社員だった夫は、一番いて欲しい時に海外出張で数週間家を空けることはザラでした。友達も同じ様な境遇だったので、お互いの気持ちをあの時に共有出来て本当によかったです。夫同士も気が合うようなので、つくづくご縁があったのだろうなぁと、今になってしみじみと実感しています。いつでも私の話をうんうんと聞いてくれる大事な友。今回のこの記事にもご理解をいただき、感謝。

 バナナそのものの優しい甘味が、ふわりと口いっぱいに広がるケーキ。ボウルと泡立て器だけで手軽にできます。皆様ももしよろしければぜひ♡


お菓子作りとは関係ないですが、記録のために。。

毎年七夕の頃には、緑の葉っぱがふさふさになるはずのベランダの木。今年は芽吹きが遅れてこんな感じです。ゆっくりとグーからパーへ。ブラジル、サンパウロの冬の寒さはこれからが本番となります。(2023.7.7)


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