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精神疾患持ちの友達と、最悪な別れ方をした話。

貴方の周りに、精神疾患を持っている友人はいるだろうか。
その友人に対して、距離を置きたいな~…と、貴方はやんわりと感じていないだろうか。
そしてそんな友人相手に、ある日何の前触れもなく突然罵詈雑言を浴びせられ、最悪な別れ方をした経験はあるだろうか。

私は最近、友達だった人と、まさにそのような最悪な別れ方をした。
もう3か月以上前の出来事になるが、今だに私の胸には相手にされた言動がナイフのように突き刺さっているし、心は泣いている。

今回その出来事を書き記すことで、同じような思いをしている人や困っている人の参考に、少しでもなれば幸いである。

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友人だった相手は、高校の同級生で地元も一緒で、大学も一緒で、共通点が多く大学の入学式にも、地元の成人式にも一緒に出席した。
私の参加するイベントには来てくれたし、一緒にお祭りに行ったこともある。いっときは、一緒に住もうと話すほど、遊び相手と言ったら彼女と言えるくらい頻繁に遊びに誘う仲だった。

ただ、彼女は精神疾患を抱えていた。
そして私は、弱者を見過ごせないたちだった。
その組み合わせが最悪な歯車の狂わせ方をした原因なのだと、今ならわかる。

家庭の事情が複雑で、母親に虐待され、ヤングケアラーでもあった彼女は、幼少期から精神科に通院していて精神状態は頻繁に不安定になっていた。
情緒不安定な彼女は何度もSNSを消したり、逆に私のSNSの投稿全てにコメントしてきたり、距離感が0or100な極端な行動がみられていた。
夜、急に彼女から連絡が来て地元のファミレスに呼び出され、「さっきまで泣いてた」と愚痴を延々と聞かされたり、家族の相談に乗ったり、将来についてお互い励まし合うこともしばしばだった。正直かなり甘えられて頼られて、依存されていたのだと思う。

彼女には主観的で配慮に欠ける言動も多々見受けられ、一緒に時間を過ごすうちにだんだんと私の心にストレスが蓄積していき、正直距離を置きたいな…と思うことも増えていった。彼女の非常識で極端な行動に迷惑をかけられることも多々あった。

健全な精神性の人であれば、この時点で相手の誘いを断ることを増やしたり、丁寧な返事をやめたりなど、少しずつ相手と距離を置いて、自分を大事にする選択肢を取ると思う。
ところが、私は妙に義理人情に厚いところがあり、弱っている人を見過ごせないたちだった。この、私のウェットさが災いしたと、今になって思う。どれだけ彼女に迷惑をかけられても、泣いて弱っている彼女を見るとかわいそうに思ってしまい、見捨てることができなかった。

素人の私に対応できることには限度があるし、ある程度頼られだした時点で早々に彼女と自分の間に線引きして、彼女が離れた時点で深追いせずにいれば、最後ここまで傷が深まる終わり方を迎えることはなかったのではないかと思う。

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学生時代が終わりお互いの就職を迎え、連絡を取らなくなっていた時期のある日、ふと彼女のLINEが消えていることに気づいた。

元々不安定な彼女なので当時は少し驚いた程度だったが、その後、LINE以外のすべてのSNSがブロックされていることに気づいた。
ここまですべてを拒絶されたのは初めてだったので、私はショックを受けた。共通の友人を介して彼女に連絡を取ってもらうと、己の精神衛生が悪く私を拒絶していたこと、共通の友人経由で連絡が来たことで私が気にかけていることが伝わったこと、それによりこれまで励まし合っていたことを「思い出した」と彼女は言っていた。そして謝罪と感謝をされた。
このとき、共通の友人経由でわざわざ連絡して本当に良かった…と、私は思った。ここまでは良かったのだ。ここまでは。

おそらく、この時点で彼女の精神疾患はこれまでよりさらに一歩悪化していたのだと思う。
(そもそも二人で仲良く過ごしていた思い出が吹き飛んでいる時点で、おかしかったのだ。)

その後もしばらく連絡を取らない時期が続き、2年以上疎遠になっていたある日のこと。
突然私のMessengerに、私に謝罪を求める内容の、攻撃的で支離滅裂な長文の文章が届いた。
その時は土曜日の昼下がりで、私は友達とカフェで楽しく歓談していたのだが、ついメッセージを開いてしまい、思わずショックで手が震えてしまった。(一緒にいた友達が一緒に文面を確認してくれ、敢えて茶化してくれたことが救いになった。)私が友達と楽しい時間を過ごしている時に、彼女はネガティブなことに頭を支配されてしまうくらいひとり孤独な時間を過ごしていたのだろうかと、落差に思いを馳せたりもした。
メッセージの内容から、彼女の精神状態がまともではないことは察知したものの、「自分にも非があるなら言ってほしい」と誠実な対話を彼女が求める文体だったため、あくまで彼女にまともな対話が通じるていで、その時に感じたこと、思っていたことを数日熟考の末、私は長文で送り返した。それが自分なりの誠意の表明だった。
そして、メッセージで私の心は大打撃を受けてしまったことから、今後このようなやり取りは耐えられない、今後は遠くから見守る、お大事に、と告げて私は彼女をブロックしたのだった。

すると暫くした後、彼女のアカウントが消えていた。
一旦、これで一件落着かと思われた。

しかし、地獄はまだ続いたのだ。


なんとその数か月後に、わざわざアカウントを作り直した彼女から再びMessengerでメッセージが来ていた。

私は普段Facebookを見ないため、気づくのに数か月かかったが、まさか、まだ来るなんて。あれほど誠実に丁寧に返したのに、それでもまだ粘着してくる執着心は何なのだろう。と、恐怖心すら感じた。彼女の中で、なぜか私がとんでもない悪者として認識されているようだった。メッセージは開かなかったが、通知で見える一文目から強烈な人格否定の罵詈雑言が書き綴られており、ショックで3時間ほど私の手は震え続けた。
本来彼女の母親に向けるべき怒りが、言いやすい相手である私にすり替えられているとしか思えなかった。

あまりの辛さに、私はカウンセリングを頼った。一度のカウンセリングでは心の傷が癒えきらず、何度もカウンセリングでこの件を相談するたびに、カウンセラーに「辛くて当然、無理もない」「相手の発言は病が言わせたこと、あなたが受け止めなくていい」「あなたは悪くない」「きっとあなた以外の他の人にもやっているだろう」などと肯定的な言葉をかけられて、その度に救われた。傷口を温かなガーゼで拭ってもらうかのような感覚だった。

また、精神疾患に理解のある友人にも相談し、彼女の言動が統合失調症とよく似た状態であるとも教わった。なんにせよ、素人の一個人にできることはなく、なるべく関わらないようにして専門家に任せるしかないとのことだった。専門家ですら救えないこともあるのだと。

この出来事に対する私の反省点は、本文で述べた以下の内容だ。

素人の私に対応できることには限度があるし、ある程度頼られだした時点で早々に彼女と自分の間に線引きして、彼女が離れた時点で深追いせずにいれば、最後ここまで傷が深まる終わり方を迎えることはなかったのではないかと思う。

要約すると下記2点となる。

・精神疾患の友人と、友達として関わることにストレスとがあるなら関わらない。情けで付き合わない。

・精神疾患の友人が距離を置いてきたときは、そのまま放置する。深追いすると甘えられる。

以上。
今回の私のこの出来事が、同じような境遇で悩んでいる人の参考に、少しでもなれば幸いである。
これ以上、恩を仇で返されて心がズタズタになる人が生まれませんように。


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