春の水
3月11日。あの日から今日で10年が経った。
どのような追悼の場が欲しいかという問いに
住民は、ただただ祈りの空間を求めた。
大きな大きな水盤には、水がなみなみと張られている。
海と共に生きているのだ。
目の前のさざ波を眺めながらそんなことを考えていた。
いつまでも忘れない。
ようやく凪いだ心の水面に零れ落ちたひとしずくから
波紋が静かに、閑かに広がっていった。
春の水(はるのみず)
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この施設に関する記事とイメージを元にしております。いつか訪れてみたい場所の一つです。
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