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KIGO
2021年5月11日 23:54
薪能(たきぎのう)の起源は、奈良興福寺の神事能と言われ、夕暮れから夜間に、野外で篝火を焚いて催されることから来ている。能は、歌舞を中心に発達した古典芸能「猿楽の能」の略で、面をつけ、謡や囃子に合わせて演じられる。室町時代、世阿弥によって大成された。世阿弥「風姿花伝」による名言、秘すれば花なり。秘せずは花なるべからず。秘する花を知ること。俳句で花と言えば桜と以前言ったが、さて、ここで
2021年5月10日 23:56
白牡丹といふといへども紅ほのか高浜虚子「花の王」とも呼ばれる牡丹。立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花。美女を形容したと言われているが、漢方とその効能を意味している説もあるそうで面白い。そのスキボタンは、私を癒してくれる?白牡丹(はくぼたん)
2021年5月8日 12:11
平安時代以降の詩歌の中で、「花」と言えば「桜の花」のことを指す。「余花」とは、山間部や北国で見られる遅咲きの桜のことで、「若葉の花」と同様に夏の季語になるのだ。こんな時期に、こんなところで再び会えるとは。余花に逢ふ再び逢ひし人のごと高浜虚子余花(よか)******立夏前、四月の写真になるのですが、桜リバイバル。こちら岐阜の飛騨の方に出かけましたら、富山よりも1、2週ばかり桜
2021年5月4日 23:33
東京や菖蒲葺いたる家古し正岡子規この菖蒲(しょうぶ)とは、豪華な花をイメージする「花菖蒲」ではなく、細長い剣形の葉が主となる多年草を指し、こちらは区別のために「葉菖蒲」とも呼ばれる。蒲のような黄色い花穂をつけ、菖蒲湯となるのも後者の「菖蒲」の方である。菖蒲葺く。瓦葺き、茅葺きという屋根材を示すのとは別に、「葺く」には軒端に草木などを差しかざすという意味がある。正岡子規が見た東京では、
2021年4月26日 23:38
花が咲き、小鳥は囀り、心はずむ季節なのに、何となく気持ちがふさいで、物思いにふける。それは憂鬱というほどではなく、訳もなくふと感じる憂愁の気分。春の物思いが「春愁(しゅんしゅう)」とすると、秋の物思いを表す季語は「秋思(しゅうし)」という。秋の憂いは、木々が落葉し草木が枯れる物悲しい季節感から来るとして、春の物思いは何だかつかみどころがないものである。春愁やくらりと海月(くらげ)くつ