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「ワークライフバランス」が何より大切!? 仕事に関する9つの嘘 その⑧

こんにちは。Kid.iAです。

毎回、情報を軸とした問いを立て、考えたことを書いている本note「Toi Box」ですが、「世界最重要のビジネス書」として話題の「仕事に関する9つの嘘」の内容をまとめてきた本シリーズもいよいよ9回目ということで、このままラストまで突っ走りたいと思います。

⬇️ シリーズの過去投稿はコチラ


今回の問いは、「9つの嘘」その⑧ということで「『ワークライフバランス』が何より大切!?」です。

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「ワークライフバランス」

近年、この言葉を聞かないで仕事をしているビジネスパーソン(特に人事担当者)はいないのではないかと思う程、世の中に定着しているワードですよね。

要するに、「働きすぎ(仕事中毒)にならず、仕事以外の生活(友人・家族関係、趣味など)にも時間をかけて、心身を健康に保ちましょう」ということです。

そう、仕事は大変です。そして、どうやら「やりがい」がある一方で、「自殺率」がその他の職業と比べ2倍になるというデータもある「医師」の場合は輪をかけて大変なようです。

当該書籍内に書かれているあるクリニックの研究によれば、医師の「52%」が「燃え尽き感(バーンアウト)」を報告している他、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の発生率が「15%」と、一般労働者の「4倍」にも上り、イラク・アフガニスタン帰還兵の平均発生率さえも「3ポイント」上回っているとのこと。

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「その人自身」だけの問題にとどまればまだいいのですが、最終的には仕事の「利害関係者(医師であれば患者など)」にも悪影響を与えます。医師の燃え尽き感が「1ポイント上昇」する毎に、患者の満足度が「20〜30%低下」するというデータもあります。

そんな大変な仕事に対しての「対応策」の一つが「ワークライフバランス」のはずなのですが、何故それが「嘘(ウソ)」になるのでしょうか?

いつもより長い前置きになってしまいましたが、今回も「問い」に対する結論から見ていきましょう。

結論

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結論は「『ワークライフバランス』より、『仕事愛』が何より大切である。」ということです。

その意図するところは何かを以下3点から説明し、私なりにまとめたいと思っています。

1.全ての元凶は「バランス」という概念

「ワークライフバランス」という言葉の意味をそのまま受け取ると、

『ワーク』と『ライフ』を『バランス』させること

と言えます。

それではこの意味に、先程の「仕事の大変さ」という事実を掛け合わせると、人はどのように考えてしまうでしょうか。

恐らくこのように考えてしまうでしょう。

「『仕事(ワーク)は悪影響の出るもの』なので、その予防策として「何か仕事とは別の良いもの」つまり「私生活(ライフ)でバランスをとろう」と。

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そう考えると企業の従業員に対する様々な特典の背景にあるであろう善意はともかくとして、全ての問題の元凶は「バランス」という概念にあると言えます。


2.「病人嫌い」なのに仕事を満喫する医師

当該書籍にはマイルズという名の「麻酔医」が登場します。(名前は仮ですが実際にいた医師です)

なんとこのマイルズという医師は「病人が好きではない」みたいなのです。もう少し具体的にいうと、自らの一番のストレスが「患者の回復を見届けること」だと言っている医師なのです。

そんな彼に著者がインタビューで「仕事の楽しい部分は?」と聞くと、以下のような回答がきました。

「僕がたまらなく好きなのは、患者に生死を彷徨わせることなんです。」
「麻酔を覚ますのを怖がる医師もいるけど、それは僕を覚醒させ、生きているという実感を与えてくれます。」
「他に好きな部分は、麻酔医は『体全体』を理解する必要があり、責任が大きいゆえ手術室の全員が僕を頼りにしてくれることです。」

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一般論として、医師の仕事は「かなり大変」である、つまり人が仕事について「こう感じる」という理論的モデルが存在すると思いますが現実はどうもそれとは異なるみたいです。

そして、このマイルズへのインタビューから何がわかるのかというと、彼は医師や麻酔医という「職種」そのものが好きなのではなく、患者に生死をさまよわせるといった仕事を通しての「作業」が好きということです。

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マイルズはこうも言っています。

「(自分の仕事は)素晴らしいですよ。毎日が本当に楽しくて。」


3.今の仕事に「愛」を見つける

では、どうすればマイルズのように毎日楽しく働けるようになるのか。

マイルズの仕事内容があの大変な「医師」という仕事であることを考えてみても、その答えは「ワークライフバランス」ではなさそうです(彼は実際に医師として成功していて相当に忙しい)。

ヒントとなるのがマイルズのように仕事の中にある「好きな作業」を見つけてあげること、つまり「今の仕事に『愛』を見つけること」です。

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そしてそれは「あなた自身」にしかできないことです。

以下、以前の投稿でも書いたことがある通り「会社」というものは「共同主観的現実」という名の「虚構」であり、従業員が「仕事のどの部分を愛しているか」を理解できるほど実体的でも人間的でもありません。

⬇️ 「会社(文化)」という見えない現実

組織に頼ってはいけないということです。

では、具体的にどう見つければいいのか?それを以下にまとめてみました。

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愛を見つけるためにはその「兆候」を見逃さずに感じとる必要があります。その「兆候」を見逃さないために、日々自分が仕事で感じた「大好きなこと」と「大嫌いなこと」をノートに書いていくのです。

ではその「大好きなこと」は他の作業とどう区別して書いていけばいいのか?

私の過去noteを読んできて頂いた方ならもうわかると思いますが、例の「好きなことを見つけるコツ」を使えばいいんです。

詳しい説明は過去noteを読んで頂きたいのですが、自分の行う仕事(作業)の「事前・最中・事後」に「ワクワク・夢中・充実」の3つを見出すことができれば、それがその人の「好きなこと(作業)」だと言えます。

また、愛せるところは閾値として「20%」以上あればいいということも研究でわかっているみたいです。

その一本の「赤い糸」ともいうべき「愛」を見つけられれば、あとはその糸を「他の仕事」にも「意図をもって織り込んでいけば」マイルズのように自らの仕事を楽しみながら続けられる可能性が増すということです。


まとめ

再度、結論を書きます。

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今回取り扱った章は書籍を読んでいて特に共感が強かった章でしたので、意図せず他の投稿と比べて長い文章になってしまいました。

ただ、仕事をしていく中で個人的に凄く大切な内容だと思いますし、大切だけれども気づいてなかったりつい忘れがちになっている部分だと言えます。

もしここまで読んで頂けた方がいれば、是非一度ご自身の仕事における「好きな作業=赤い糸」とは何なのかを考えてみてはいかがでしょうか。

何か今まで無かったようなことが見つかるかもしれません。

もし記事に少しでも共感頂けたなら「スキ」や「フォロー」をしていただけると嬉しいです‼️

今後の創作の活力になります。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

(追記)以下、シリーズ全編をまとめています。


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