米海兵隊に学ぶ「情報処理」の方法とは? -The Information Hierarchy-
こんにちは。Kid.iAです。
3連休の最終日、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
私は前回投稿で紹介した本が本日手元に届き早く読みたくてワクワクしています。
⬇️ 前回note:世界一の絵本作家に学ぶ「絵本」の読み方とは?
毎回情報を軸とした問いを立て考えたことを書いている本note「Toi Box」ですが、今回の問いは「米海兵隊に学ぶ『情報処理』の方法とは?」です。
何年か前、私が敬愛する会計士・田中靖浩さんのOODAをテーマにした書籍内で、航空自衛官の伊藤大輔さんが「アジャイル・デザイン」について論じられていました。
「知識とは何か」
「情報をどのようの制するか」
上記2つを主なテーマとして書かれたその内容に私は大変感銘を受けたのですが、中でも印象に残ったのが「The Information Hierarchy(インフォメーション・ヒエラルキー)」という言葉でした。
不確実かつ複雑に状況が変化する軍事の世界において、正しい状況認識を獲得するための「情報処理の方法」を指す言葉です。
米海兵隊ドクトリン文書に基づいて解説されたその内容は文章のままでも大変分かりやすく興味深いものだったのですが、自らの理解・勉強のために私なりに図示化しまとめようと試みたものが今回のnoteの内容です。
今回はその説明を以下2点に分けて、私なりにまとめていきます。
1.語源からみる「データ」と「情報」の違い
「The Information Hierarchy」の内容を見ていく前に、まずはその内容の主な要素である「データ」と「情報」について、その意味の違いをパッと話せる人はどのくらいいるのでしょうか。
私も当時気になり、解説文とは別にそれぞれの言葉の「語源」を調べることでその意味の違いを理解しようと試みました。
以下がそれぞれの語源です。
似ているようでどこか違うような、そんな気がします。(私も初見はそんな感じの印象でした。)
ただこの語源の違いが以下の「The Information Hierarchy」の内容を見ていくにつれて「完全に違うもの」だと理解できるようになります。
2.「状況認識」獲得までの3ステップ
STEP1
まずはじめに、米海兵隊は「生のデータ(raw data)」を「理解できる形」に処理をします。
よくビジネスでも「生データ」を扱う場面が多く出てくると思いますが、大概がエクセルなどに大量の数字情報が入っているような状態だと思います。
それをパッと見ただけで一体それに何の意味があるのか、そこから何を得られるのかが分かる人はまずいないでしょう。
一方で「処理されたデータ(processed data)」は人間が「理解できるもの」であり、それこそが「インフォメーション(information)」と呼ばれるものです。
つまり「生データ」というものはその使い手が理解できない以上「情報とは呼べない」ということです。
STEP2
次に、これを評価・統合・分析し、意味付けされたものが「知識 (knowledge)」 です。
「軍事的インテリジェンス (military intelligence)」とも呼ばれるそうです。
知識は「信頼性・関連性・重要性・意味」についての「評価*」を経たデータであり、軍事状況の全体像を描き出す手がかりとなるように統合され解釈されたものです。(※この「評価」については次回のnoteで別途まとめようと思います。)
まさにビジネスでいえば「Business Intelligence(ビジネス・インテリジェンス)」にあたる部分であり、「経営状況の全体像を描き出す手がかり」になる知識を指していいます。
個人的に思うこととして、一般的に企業内で「ビジネス・インテリジェンス」と呼ばれているものはこのレベルまで到達していないものが多いのではないかと思っています。
STEP3
最後に、特定の状況(軍事分野なら軍事状況)において根本的な状況認識を獲得するために統合化及び視覚化されたものが「理解(understanding)」です。
これは「状況認識(Situation awareness)」とも呼ばれ、上述の2ステップを経てやっと到達できるものです。
軍隊であれば指揮官が、ビジネスであれば経営者が、それぞれ不確実性の高い世界で「迅速かつ適切な判断」をする必要があります。
そのためには理解できない状態の「データ」や部分的な「情報」に留まらず、正しい「状況認識」が必要になるのです。
そしてそれはこの「The Information Hierarchy」による情報処理の方法によって「後天的に」学ぶことができるというわけです。
まとめ
ここまで書いてきたをまとめると以下です。
現実の世界では、労力をかけず短期間で「正しい状況認識」まで至ることは不可能に近いと思っています。
それゆえにこの「情報処理の方法」をどう現実で活かすのかを考えた際に一つ挙げられるのが「共通言語」として活用することです。
・今自分はどのレベルの話をしているのか?
・自分の(または相手の)話している内容は「情報」レベルではないのか?
・それを「知識」レベルに昇華するためにはチームで一度話してみるのはどうか?
そのようなことを問いながらチームで「情報についての摺り合わせ」を行うことができれば、「情報処理」やそこからの「アウトプットの質」も上がる可能性があるのではないでしょうか。
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今後の創作の活力になります。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
(追記)以下、今回の記事の続編です。
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