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授業研究と「みるトコロ カード」

こんにちは。前回の授業研究についてのブレストをもとにしながら、今日も授業研究について作戦を練っていきます。今回は、他の先生に「見てください」とお願いする時に書いてもらう「みるトコロ カード」(仮称)のアイデアを整理します。

(前回の記事はこちら)


研究授業が「ふわっと」したまま、意味をなさない理由

そもそも、なぜわざわざ見てもらうポイントを明示する記録シートを作ろうと思ったのかというと、今までの研究授業があまり意味をなさない理由の一つが「見て欲しいトコロを見てもらえない」という点にあると考えたからです。

声が大きくてわかりやすいね。黒板の文字が丁寧で良い。この言葉の意味は間違っているからこういう表現を使うと良いよ。ペアワークは新鮮でとても良いね!メモを書いている生徒が多くて、どう指導しているの?・・・

研究授業をすると、いろんな先生からいろんな講評をもらいます。例えば、上に例を挙げたようなものなどなど…。褒めてもらったり、自分が気づかなかった点を指摘してもらえることもある!のですが…、正直言って「そこじゃないんだよなあ」という指摘の方が多いんです。試しに「この点はどうですか?」と聞いてみるものの、「そこは見ていなかった」「そこは気にならなかった」という意見がほとんどなのです。

つまり、人によってその瞬間に気になるポイントや見ている点が違うので、授業担当者が気になっていることをその場で見ていることの方が少なかったりするというわけです。

もちろん、見ているトコロが違うからこそ、担当者が気づかない点を指摘してもらえるというメリットがあります。しかし、それはそれとして、担当者のこだわり、これから育てていきたいアイデアについて一緒に研究していくためには、そのアイデアや思考の過程を共有しておく必要があるのではないでしょうか。

それを可能にするために、「みるトコロ カード」と題した、授業の意図が可視化されたリアクションペーパーを作成しようと考えたわけです。

「みるトコロ カード」のアイデアを整理

1. 指導案よりもラフすぎる指導案

通常、授業研究に欠かせないのに指導案というものがあります。毎度あれを書くたびに、これって読まれてるのかなあと思いながらしぶしぶ書いている感じ。だって、授業の面白いところ、見てほしいところが、なんだかモノクロで伝わらないんです。授業の進め方発問など詳細全てを書いているので、こちらが強調したいポイントが分かりにくい。

そこで、今回のカードには以下の点だけをフランクに書いていってはどうかと考えました。

・このクラスの生徒の雰囲気、学力の様相。

・どんな単元で、何を学ばせたいか。

2. ここは見てほしいリスト

次に、授業担当者がここは見てほしいというポイントを何個かあげたリストをつくります。ここには、そのポイントに対応した形で、隣の列にコメントを書き入れてもらいます。そうすれば、それぞれのポイントでの気づきに焦点が行きやすいからです。

3. わたしが気づいたところリスト

さらに、担当者が見てほしいと思ってなかったけれども気づいた点、伝えたい点を書くリストをつくります。担当者が気づかなかった点もとても大切なフィードバックです。

4. 次回以降何を変えるか、作戦会議の欄

ここが重要。ブレストできるように空白は大きくして、とにかく自由に発想します。

これを踏まえて担当者は次の授業案を考えます。何か一つ変えるだけでもいいと思うので、とにかくアップデートしていく。

5. 形式はとにかくシンプルに、余白を大切に。

そして1番大切なのは、形式を完璧にしようとしないこと。完璧主義はわたしの癖ですが、それをやって伝わったという感覚を持てたことはあまりありません。時間もかかるのにそれに見合ったものが得られない。

目的を思い出すと、このカードはコミニュケーションツールに過ぎないのです。

パパッと作って、濃密なフィードバックにします。


次回に続きます。





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