岸由二名誉教授と柳瀬博一教授と行く「三浦半島・小網代の森」超絶贅沢ツアー!【ノギタ教授】

おおおお!大好きな岸由ニさん、柳瀬博一さん、ノギタ教授の3人が一緒に三浦半島小網代の森へ!
行きたかったなぁ。

流域思考によって守られた奇跡の自然=小網代の森の全容が簡潔にまとまっていて、小網代を散策している臨場感もあって素晴らしい動画です。

後半では私も10年以上保全の末席に加わっているハマカンゾウのお話が出てきます!これ、昨今生物多様性COPで言われ始めたネイチャーポジティブへの企業貢献の先進事例だと自負しています。

冒頭ではノギタ教授が気候変動対策の本来の順序についてこれまた見事に紹介されています。CO2削減(=緩和策)よりも防災・減災(=適応策)が優先なのです。【適応一番、緩和は二番、惨事の回避が優先だー】


以下、YouTubeの概要より。

【オンライン授業-51】岸由二名誉教授と柳瀬博一教授と行く「三浦半島・小網代の森」超絶贅沢ツアー!

岸由二(著), 柳瀬博一(著)「「奇跡の自然」の守りかた 三浦半島・小網代の谷から」
https://amzn.to/46YCaem

の著者、慶應義塾大学名誉教授の岸由二先生と東京工業大学教授の柳瀬博一先生がツアーガイドとなっていただき、11月3日の文化の日、晴れの特異日に、なんとも贅沢な小網代の森の探索をしてきました!その様子を(もちろん両先生のご許可を頂いて)ユーチューブ動画で公開することにしました!

「小網代の森」は世界的に珍しく、学術的な意味でも希少な、源流から海までの生態系が自然のまま残された「流域」です。

今年の4月に一度訪れて、その様子をユーチューブ動画にして、言論プラットフォームアゴラでも動画を紹介してくださっていますので、詳しくはその動画記事をご覧ください。

奇跡の谷「小網代の森」を電撃訪問!『小網代干潟の生きものたち』
https://agora-web.jp/archives/2305030...

その中でも言及しているのですが、気候変動で将来人類が被る被害を最小にして人類の発展を考える場合、(1)温暖化要因気体であるCO2やメタンなどの放出量を削減して、それらを出さないようにする「緩和」と、(2)気候変動起因の自然災害、例えば海面上昇や異常高温、旱魃や洪水から人類を守る「適応」、の二つのことにお金をかける必要があります。

どちらによりお金をかけるべきかの判断は、ノーベル経済学賞受賞のウイリアム・ノードハウス教授の「グリーン経済学」に詳しく議論されていて、より多くのお金を(2)の「適応」に掛けるのがコスパが良いということで、経済学者の間ではコンセンサスを得ているらしいです。

ウィリアム・ノードハウス(原著), 江口泰子(翻訳)「グリーン経済学 つながってるけど、混み合いすぎで、対立ばかりの世界を解決する環境思考」
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その書評も言論プラットフォームアゴラで紹介していただいています。
「モア・フロム・レス」vs.「グリーン経済学」
https://agora-web.jp/archives/2304120...

経済的ではなく、科学的にどちらにお金をかければ良いか?に関しては、世界トップレベルの気候関係の物理学者、ステーブン・クーニン教授も「気候変動の真実」の中で、メディアで言われている「「伝言ゲーム」に似た気候変動への警鐘」に警鐘を鳴らしています。そして、やはり「適応」こそが重要だと主張されています。

そして、これまたその書評動画も言論プラットフォームアゴラで紹介していただいています。
「気候変動の真実 科学は何を語り、何を語っていないか?」スティーブン・E・クーニン(著)
https://agora-web.jp/archives/2055742...

ということで、気候変動対策には(1)の「緩和」よりも(2)の「適応」が重要なことは理解できます。
そして科学者や技術者としては、スパコンの演算速度を上げてシミュレーション(例えば、台風の進路のより正確な予測)や、堤防や灌漑などの建設技術、食糧の生産技術などの向上に努めることは明らかです。しかし、一般の生活者は、どうすればいいのかがあまり提案されていません。

そこで登場するのが、「流域思考」なのです。実際に住んでいるその場所を「流域思考」で理解して、災害に対して「適応」していくことが、結局は自分自身の命を守る具体的な気候変動対策なのです。

それは、岸由二先生の著作

岸由二(著)「生きのびるための流域思考」
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に詳しく書かれていて、僕も感銘を受けて、ユーチューブ動画にしています。

【研究者の書評-29】岸由二(きし ゆうじ) (著)「生きのびるための流域思考」。地球温暖化に伴う局所豪雨や海面上昇に「適応(adaptation)」する防災の「地に着いた」サバイバル読本

• 【研究者の書評-29】岸由二(きし ゆうじ)...

その「流域思考」を体験して理解できる場所が、源流から海までの生態系が自然のまま残された「流域」である、「小網代の森」なのです!

ツアーでは、至る所で、先日書評動画を作った絶滅動物小説(?)「ドードー鳥と孤独鳥」で出てくるエピソードがたっぷりと鏤められていました。

川端裕人(著)「ドードー鳥と孤独鳥」
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書評動画は、言論プラットフォームアゴラで紹介していただきました。
物語の面白さに釘付け!:川端裕人「ドードー鳥と孤独鳥」
https://agora-web.jp/archives/2310030...

今回のツアーは、特定非営利活動法人 小網代 野外活動調整会議の皆様、
https://www.facebook.com/koajiro/?loc...

そして、素敵なランチをいただいた雑貨カフェ式部、見学させていただいた小網代陶房に感謝いたします。みなさん、ありがとうございました!

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