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ESG投資ファンドの二枚舌

アゴラに寄稿しました。
米国や豪州ではESG投資がグリーンウォッシュではないかと疑われ始めています。金融庁が動きつつありますが日本ではまだあまり話題になっていないお話かなと思ってまとめました。
2分で読めますのでぜひご笑覧ください!

記事には書かなかったことをもう少し突っ込んで言うと、SDGsが流行っているのは日本だけで世界的にはESGだ、日本企業はESGにもっと本気で取り組め、という議論もありますが、中身はSDGsと同じで張りぼてです。ESG投資商品と従来の投資商品の構成銘柄はほぼ同じであり、運用成績についてはアウトパフォーム/アンダーパフォーム、両方の報告が乱立しています。中身が同じなので、期間や対象商品などの条件設定によって分析結果が良くも悪くもなるのは当たり前です。加えて、一部ではESG投資の方がインデックス投資よりもCO2排出量が多いといった笑えない話もあるくらいです。運用成績はともかく、環境パフォーマンスに関してはどう恣意的に切り取ってもチェリーピッキングできないことが求められるはずなのですが。

グリーンウォッシュを疑われるので今後はどんどん規制や基準が厳しくなりますが、ESGもSDGsも投資家・企業にとって何ら付加価値がありません。つまり取り組むほどに生産性が下がる一方となります。世の中の流れだから・流行っているから・なんとなくお付き合いで、などの理由で適当にやっていたらそれこそグリーンウォッシュと非難されかねません。

ESG・SDGsの看板を下ろせば済む話ですが、一旦上げてしまった旗を降ろす判断をするのは大企業・大組織になるほど難儀になります。そしてESG・SDGsを教えることで潤うコンサル等は必死になってありもしないリスクを煽ったり、厳しい規制や基準に対応しましょうと言ってくることになります。何度も言いますが、その結果としてのメリットや付加価値は何もありません。

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