記事一覧
kaaki (習作)
新しい朝
新しい夜
剝がれ落ちる
鱗
両生類
不器用に水を掻く
血が滴る
果汁
憧れ
三十三度の音
熱の重さ
体感零度
共鳴共振
ステップ
湿り気
染みになった名前
777366022.
ふと
目をそらしただけの、
そのつもりだったのだ。永いあいだ。
雨が降っても、稲妻が光ろうとも。
まなこを開いたまま、
みていたもの。
見つめたくなかったもの。
色を温度を音階を風をもつもの
わたしを見つめるもの
それから目をそらして、
永いあいだ、永いあいだ、永いあいだ
見つめ返したい
皮膚で音色で言葉で
わたしの水中から、
目をそらさずに。
僕の手を握り返すはずの君に明日をもうひとつあげる
そうして、今夜はもう眠って
愉快だったはずの日々はもうしまって
気持ちよかったはずの日々はもうしまって
それは最初からここにあったから何も心配しなくていい
別のくちづけに別のささやき
君はもうどこにも行けない