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あれこれ書いて生きていきていきたい

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これらすべての祈りにわたしを捧げよ

    • OFFとONの狭間のDOORにトモル洋燈だいたい君もわたしも薄々と理解し始めていたこと春のつめたさの如き慕情その現時点の温度

      • ゆらゆらの君、渇く海、永遠の星、堕ちる夢、遥の国の羊、空を融かす夜、狼と無花果、終わりのラララ

        • 左の薬指を時々解放してみる。解放という単語が適切な気がする。自身の望み通り、わたしはここにぴたりと収まった。わたしは左の薬指にいる。解放されたわたしは、どこまでもどこまでも自由だし、東京タワーのてっぺんからも飛び降りられる。きっとそうできる。

        これらすべての祈りにわたしを捧げよ

        • OFFとONの狭間のDOORにトモル洋燈だいたい君もわたしも薄々と理解し始めていたこと春のつめたさの如き慕情その現時点の温度

        • ゆらゆらの君、渇く海、永遠の星、堕ちる夢、遥の国の羊、空を融かす夜、狼と無花果、終わりのラララ

        • 左の薬指を時々解放してみる。解放という単語が適切な気がする。自身の望み通り、わたしはここにぴたりと収まった。わたしは左の薬指にいる。解放されたわたしは、どこまでもどこまでも自由だし、東京タワーのてっぺんからも飛び降りられる。きっとそうできる。

          肉塊

          大きな檻の中で私は迷い子である 偶然にも檻の外の獅子が君である 檻は 何か特別な物質で構成されていて 獅子の君だけがその組成の秘密を知る 漣のような獅子の背 穏やかな黄金の四肢 檻の中にいながらにして 迷う私は君の餌にすらなれぬ ああ、肉塊に、 赤い肉塊に生まれたかった 真っ赤な血の滴る柔らかな塊に 温度のある塊に 君が檻を破る禁忌を犯す程の赤さの 君の爪を牙を真紅に染める程の赤さの ただの肉塊に

          kaaki (習作)

          新しい朝 新しい夜 剝がれ落ちる 鱗 両生類 不器用に水を掻く 血が滴る 果汁 憧れ 三十三度の音 熱の重さ 体感零度 共鳴共振 ステップ 湿り気 染みになった名前

          kaaki (習作)

          《散文》脱皮

          7月の終わりの日、出がけに蝉のぬけがらを見つけた。今住んでいるアパートの植え込みの前。 蝉のぬけがらは、わたしにとって好ましい。好き、というよりは興味ぶかいという方向に。 ぬけがらには命はない。 命は脱け出ててしまっている。 ただの殻。 命である当の本人にとってはもう、なんの役にも立たないもの。まったく別のもの。 ーわたしが蝉ならば、脱皮の前はどんなにか怖く、心細い気持ちになるだろうか。 (ここからは想像、空想、妄想) 長い間土の中で眠り、時がくれば地上へ這い出て木に

          《散文》脱皮

          emi

          抜群の淋しさを鼻先に漂わせ 滑らかに進行する 光は槍として街を刺す 沈黙に漂流するのは言葉をもたないから 遠く遠くへ この記憶を誰か代わりに忘れてくれよ 言葉のないうちに忘れて 永遠の朝焼けをお礼に贈るよ

          ブルー

          何もしなくてもいいよ てんとう虫はいっぴき 幸せにしてあげられるかな 春じゃなくてもいいかな 窒息しそうな緑も 失明しそうな光りも どっちも地獄で売ってあるかな

          ブルー

          黙り込んでも雨は雨 なんの不平か? なんの不満か? 死人とお前を比べるなよ、 既に時のないものと そうやって今まなこすら閉じられぬお前を 呼吸するお前を誰も見送りなどしない どれほど美しかろうと どれほど美しかろうと

          黙り込んでも雨は雨 なんの不平か? なんの不満か? 死人とお前を比べるなよ、 既に時のないものと そうやって今まなこすら閉じられぬお前を 呼吸するお前を誰も見送りなどしない どれほど美しかろうと どれほど美しかろうと

          うつくしいもの 程、 あなたに似ている。 その匂いも、足音も、服の皺も、 あらゆるすべてあなたに従っていて 経過する1秒すら等しく あなたに似て。 その、指さきが持つ、カップに収まる珈琲の、揺れる、表面の、波紋に、わたしは、く、ら、く、ら、し、て

          うつくしいもの 程、 あなたに似ている。 その匂いも、足音も、服の皺も、 あらゆるすべてあなたに従っていて 経過する1秒すら等しく あなたに似て。 その、指さきが持つ、カップに収まる珈琲の、揺れる、表面の、波紋に、わたしは、く、ら、く、ら、し、て

          ヱンドレスサマア

          きみになら、 求愛行動よりも余程、 そのくらいまなこで蔑視を食らった方がいくらかましだった 街燈が明るいだけの夜、 抱き合うことをぼくらはしない 蝉が鳴きやまぬ夜、 抱き合うことをぼくらはしない 白くないきみの肌 黒くないきみの髪 触れ合うことをぼくらはゆるされない 残すのは二言だ、 糞ったれの夜、 終わっちまえよ夏

          ヱンドレスサマア

          777366022.

          ふと 目をそらしただけの、 そのつもりだったのだ。永いあいだ。 雨が降っても、稲妻が光ろうとも。 まなこを開いたまま、 みていたもの。 見つめたくなかったもの。 色を温度を音階を風をもつもの わたしを見つめるもの それから目をそらして、 永いあいだ、永いあいだ、永いあいだ 見つめ返したい 皮膚で音色で言葉で わたしの水中から、 目をそらさずに。

          777366022.

          僕の手を握り返すはずの君に明日をもうひとつあげる そうして、今夜はもう眠って 愉快だったはずの日々はもうしまって 気持ちよかったはずの日々はもうしまって それは最初からここにあったから何も心配しなくていい 別のくちづけに別のささやき 君はもうどこにも行けない

          僕の手を握り返すはずの君に明日をもうひとつあげる そうして、今夜はもう眠って 愉快だったはずの日々はもうしまって 気持ちよかったはずの日々はもうしまって それは最初からここにあったから何も心配しなくていい 別のくちづけに別のささやき 君はもうどこにも行けない

          映写室にて 糸を紡ぐ 回転する星座 静かな夢 3月9日の魚、その眠りの中 まだ誰もいない もう誰もいない 対岸の蠍は糸を紡いでいる あるはずのない糸を紡いでいる

          映写室にて 糸を紡ぐ 回転する星座 静かな夢 3月9日の魚、その眠りの中 まだ誰もいない もう誰もいない 対岸の蠍は糸を紡いでいる あるはずのない糸を紡いでいる

          もう忘れてしまったよ これは誰から奪った呼吸だったのか あなたの唱える普通・普通・普通がわたしの蝸牛管の中を這いずり回る (桂皮の香りのする休日) あなたがそれで満ちるのなら わたしはそれをおまじないと名づけよう 普通・普通・普通・普通・ 普つうふ・通普つ・うふ・つ・ う・

          もう忘れてしまったよ これは誰から奪った呼吸だったのか あなたの唱える普通・普通・普通がわたしの蝸牛管の中を這いずり回る (桂皮の香りのする休日) あなたがそれで満ちるのなら わたしはそれをおまじないと名づけよう 普通・普通・普通・普通・ 普つうふ・通普つ・うふ・つ・ う・