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ユルスナール「アレクシス あるいは虚しい戦いについて」レビュー

ユルスナールをある程度揃えたので、処女小説である「アレクシス」から読むことに。

1929年発表、ユルスナール26歳のときの作品。

短い作品ですが、うーん……絶妙につまんなかったです。
まだユルスナールがユルスナールになる前の習作、といった印象。
ユルスナール独特の警句や言い回しもやや軽くて浅い。
主題は同性愛ということで取り上げるのはかなり早いものの、物語の奥に隠れていて伝わり辛い。
得意の一人称もまだまだ研ぎ澄まされておらず、これから、という感じ。
ユルスナールを通読したいという人か、フランス文学なら何でも読みたいというマニア以外全くおすすめしません。

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