#283_こころが波立たないように、揺さぶられないように、じっと動かずに静かに長い時間を過ごして、安心したまま、自分がなくなること
「いまを生きるとか、無になるって、よくわかんないんですけど、どうしたらいいですか?」
「周りにだれもいなくて、自分のことを認識してくれる人がゼロの日が続くと、自分がだれだかわからなくなるでしょ?」
「たぶん」
「それって、ふつうにさびしくてツラいことに思えるんだけど、それがさびしくてツラい理由は、そのままにしておくと自分がなくなっちゃうかもっていう不安があるからだと思わない?」
「はあ」
「だとすれば、さびしくてツラい出来ごとっていうのは、自分がなくなることではなくて、不安に押し流されそうになることなんだよ」
「不安なひとは、わざわざ不安材料を探し出して不安になってるって聞いたことが」
「こころが波立たないように、揺さぶられないように、じっと動かずに静かに長い時間を過ごして、安心したまま自分がなくなることって出来そうじゃない?」
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