海外での情報収集について考えてみる
どうやら、今大きな台風が日本列島を縦断しそうな勢いだそうです。僕は日本にはいないため、台風の被害を受けることはないけれど、とても気になる話題です。
日本周辺は太平洋の沿岸を流れる暖流の影響で、台風のような巨大な熱帯低気圧が発生しやすい地域です。歴史を辿ると日本列島は自然災害が非常に多く、台風以外にも地震や土砂崩れ、津波などにより常に生活が脅かされています。
僕は3年前、大型台風19号ファクサイが上陸した千葉県千葉市に住んでいました。最大風速45m毎秒の巨大な台風は、千葉県の内房地域に甚大な被害をもたらしました。
幸い自宅は無傷だったものの、歩いて数分の同じ中央区内では停電の地域があったり、特に君津や館山といった地域では停電や断水を始め、土砂災害が相次いで起きていました。
僕はその1週間後、災害ボランティアとして被害のあった館山で土砂の運び出しを手伝いました。
瓦が落ちてブルーシートのかかった家々、損壊したビニールハウス、そして道路にまたがる土砂や倒木など被害の現状を目の当たりにして、悲痛な思いを感じたし、被害にあった人たちのために少しでも力になりたいという気持ちが強くなりました。
テレビやインターネットでも情報を集めていたけれど、現地に行って実際に見た情報こそがとても大切だと強く感じました。
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海外に来ると、日本の今の情報は全てインターネットを経由したものになります。日本に台風が来ていることも、SNSやニュースサイトを見て知りました。
だから逆にいうと、インターネットを開かなければ日本の情報は全く手に入りません。
毎日身近に触れているものは情報を追いやすいけれど、自ら情報を集めにいかなければならないような情報は少し離れると収集は難しくなります。
たとえば先日行われた参議院選挙の話題。選挙当日と開票結果のニュースだけ見ていても、なかなか状況は掴めません。
事前に各政党や立候補者のことを調べ、その時に置かれている世相について理解することや、事後にその事前情報がどのように反映されて、結局どのような状況になったかを理解する必要があります。
これらのプロセスがないと、一連の参議院選挙の話題にはついていけません。
また、政治のようなセンシティブな話題はなかなか人と話す際の話題にもしづらいため、結局インターネットで情報を追いかけるしかないのが現状です。
僕はnoteを投稿するためにも毎日インターネットがつながる環境にいますが、それでも全ての情報は追いかけられないため、結局理解できていないこともたくさんあります。
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情報収集の方法は日本語だけではありません。英語でもいろんな情報が手に入ります。
まだまだ英語を勉強中の自分としては、英語の情報を完全に理解して、それを毎日継続させることは難しいと感じています。
情報収集のためにニューヨーク・タイムズやBBCのニュースマガジンを購読し、毎日確認していますが、結局文章を読まずに画像と見出しだけ拾って理解してしまうことは多くあります。
日本語の情報の方が理解できるスピードは何倍も速く、もっと英語の情報を効率的に吸収できるようになりたいと思っています。
それは「英語をもっと使えるようになりたい」という意味も含みますが、それ以上に「今いる場所の情報を正確に理解するために必要なことだから」という意味合いが大きくあります。
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僕は東欧の国ジョージアに来て2ヶ月半が経ちました。
この国は、頻繁にデモが起きるような政治的には不安定な国で、とりわけロシアとの関係性については常にジレンマを抱えています。
2008年のロシア軍の南オセチア侵攻を発端として、今年のウクライナ戦争など、ジョージアは旧ソ連国という歴史を否定するようにロシアに対して批判の立場を強めています。
しかし、国内には数多くのロシア人が滞在しており、僕が今滞在している黒海の沿岸のバトゥミは、ロシア人にとってのリゾート地として街が成立していることから、街中ではジョージアというよりロシアに来た感覚になります。
だから国としては、この曖昧な今の状況をキープしておくしかないのが現状にあります。
これらの情報は、僕がインターネットで調べたことを元に、現地の人たちとの会話や実際に訪れたことによって得たものです。英語での情報収集も限界があるため、もしもっと入手できていたら、もっといろんなことを得られたと思っています。
とはいえ、現地に行くことでインターネットだけでは得られない情報をたくさん得られます。
僕が日本のことをインターネットでしか得られないように、日本にいる人もジョージアのことをインターネットでしか得られません。
だからこそ、僕はインターネット上で発信をしているのかもしれない、とふと思いました。発信と言っても、実際に起こっている情報だけでなく、海外に出ている一人の日本人の感情をも含めた情報の発信です。
僕はこれまでインターネットで多くのことを知り、学んできました。このnoteへの毎日の投稿をもって、僕がインターネットに恩返ししていると思うと、これからも楽しく書けそうな気がします。
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サムネイルの撮影場所はバトゥミ・ブルバード内の日本庭園(バトゥミ)
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