トルコの富裕層事情を知る
イスタンブールでは、ありがたいことに予定がいくつか入りました。
それまでの旅はゆっくり街を歩くだけだったものが、急にアポ取りみたいなことをして、違った趣を感じています。
昨日は、ちょっとした縁で知り合った日本の方とイスタンブール市内で会うことになりました。
その人は、日系企業の現地法人で管理職として働いている駐在員。家族ともどもトルコに移住しています。
キャリアの半分以上を海外で過ごしており、転職経験もあることから、そのあたりのことを詳しく聞いてみました。
そういったプライベートな話に加え、トルコ、特にイスタンブールにおける富裕層事情についても聞くことができました。
今回はその辺りのことを、言える範囲内だけで書いてみようと思います。
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イスタンブールはボスポラス海峡を挟み、アジア側とヨーロッパ側に分かれています。
海峡を越えるには、電車、バス、タクシーなどさまざまな手段がありますが、どれも少し手間がかかります。
いわゆるイスタンブールと聞いてみんなが訪れるようなブルーモスク、アヤソフィア、ガラタ橋、そしてイスタンブール国際空港などはすべてヨーロッパ側に位置しています。
そのため、観光客でもアジア側に行く人はあまり多くなく、みんなヨーロッパ側だけで済ませてしまうことがあります。
昨日、向かったのはそんなアジア側にあるとあるショッピングモール。とても広く、ドバイモールを思い出すような吹き抜けの開放感あるつくりでした。
そんなモールに売られている商品はどれも海外のブランド品。宝飾品やアパレルからスポーツウェアやガジェット系まであります。
そして、それらの商品のほぼ全てが日本よりも高額。
ただ、決してわざと値上げしているわけではなく、トルコ国内の相場として販売しているものです。
たとえば、iPhoneの現在販売されている最高の端末であるiPhone 14 Pro Max(128GB)。
日本で買うと、だいたい20万円ほど。それが、トルコで買うと4万6000リラ、つまり31万9000円。
日本で買うよりも1.5倍ほどの値段がついています。当然それらは貧しい人たちは購入できないため、こういったモールでしか販売されていません。
トルコには日本で買うよりも高額な商品がたくさんあります。
なぜなのでしょう。
その答えは関税。
日本では二国間協定で関税が安くなっている国も多くありますが、トルコの場合は決してそうではなく、多くの輸入品に高い関税が敷かれています。
加えて、政治汚職も多いお国柄、そういったところで利益を稼ごうとする国の策略もあるそうです。
トルコの街並みを歩くと、ケバブが30リラ(210円)など、安くて美味しい料理がたくさんあります。観光客にもそういったイメージを抱いている人は多いかと思います。
しかし、実際に住むとなると、むしろ割高感を感じてしまうことも多いそうです。
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先ほどのモールは、そんな高額商品ばかりではあるものの、とても賑わっていました。
この国は富裕層もたくさんおり、このモール周辺はいわゆる高級コンドミニアムのあるエリアです。
たとえば3LDKのような70㎡の住居の場合、一般的な住居ではおよそ1万リラ(7万円)ほど。しかし、この地域では4万リラ(28万円)から6万リラ(42万円)ほどだそうです。
どうやら現在、入居率は90%越え。
ロシアやウクライナからの難民も多くいるものの、大半はトルコ人だそうです。
つまり、トルコ人の富裕層がいかに多くいるかを物語っています。
彼らはどのようにして稼いでいるのか。
はっきりしたことはわからないものの、どうやら土建業の社員が多くおり、国から受注した案件を豊富に抱えているそうです。つまり、国から流れてきたお金で生活している可能性が高そうです。
トルコは他国からの移民が決して多いわけではなく、富裕層は海外ではなく、敢えて国内に生活しています。そういった事情から、この国の裏事情が読めてきます。
確証が持てていないため、あくまで憶測にすぎないものの、実際成金は多く、見ているだけでもそれはよく伝わってきました。
振り返れば、フィリピンにいた時も、そういった話をよく聞いていたため、急速に発展している新興国とはどこも同じ事情を持っているのだと理解しました。
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トルコリラはこの2年間で価値が大幅に下がったり、国内でインフレが起きたり、慌ただしい時を迎えています。
そんな事情から、銀行に現金を預けることがかえってマイナスになるという事情を抱えています。
金や宝飾品、そして車など、一般人の間でも値減りしない資産を持っている人が多くいるといいます。
改めて、お金持ちとはどういう人なのか、お金をどう管理すべきか、そういったことを考えさせられました。
これもまだまだトルコの一部。
ピンからキリまでいろんな人たちがいるトルコという国で、残り短い期間、いろいろと学んでいけたらいいなと思います。
日本も明日は我が身という状況です。
まだまだ旅は続きます。
旅の様子はこちらにまとめています。
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それでは、また明日お会いしましょう!
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