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「MTGだらけのカレンダー」と「大量のTODOリスト」と「自分の人生」

生産性を高めたからといって、いちばん大事な仕事をしていることにはならない。
たんに他人の優先事項にすばやく対応しているだけなのだと。

『時間術大全――人生が本当に変わる「87の時間ワザ」』より

けんすうさんがオススメしていたのと、ぼく自身が「時間のうまい使い方ってどうしたらいいんだろうなあ」と考えていたのもあって、『時間術大全――人生が本当に変わる「87の時間ワザ」』という本を読みました。

元Googleの人たちが書いた本で、「GmailやYouTubeに時間を奪われすぎるな」という、ちょっと皮肉な見方をすればちょっとブーメラン感もある構図になっています。

ただ逆に言えば、(Googleの)中の人たちはこういうことを考えながらサービスを設計しているのかというのが垣間見える内容にもなっているので、そういう意味ではとても説得力のある本であるとも言えます。

それで、この本では「時間のうまい使い方」に関する87のテクニックが掲載されているのですが、個人的にはその根っこにある考え方のところが、読み終えたいま一番印象に残っているので、きょうのnoteではその部分に焦点を当てて書いていきます。

細かいやり方のところに興味を持った方は、ぜひ本を読んでください!

ぼくが印象に残っている考え方について、もうここで言ってしまうと、「多忙中毒」と「無限の泉」に気をつけようという考え方です。

「多忙中毒」とは、具体的にはミーティングでビッシリ埋まったスケジュール表や、溢れんばかりのTODOリストのこと。

「無限の泉」は、SNSやメールボックスなど、どれだけ処理しても永遠に終わらないものを指します。

これらに時間を割いていると、あっという間に1日は終わるし、なんとなくの「仕事している感」はめっちゃ出るのですが、ふと振り返ったときに、「自分はきょう何を生み出したんだっけ?」となってしまう危険性をはらみます。

これらが「何を生み出したんだっけ?」の沼に陥りやすいのは、結局、ミーティングに呼ばれることも、メールを素早く返すことも、「自分」ではなくて「他人」の優先事項に対応しているにすぎないからなんですね。

仕事は1人では完結しないし、逆に言えば他人と協力してやるからこそできる仕事もたくさんあるのですが、「自分」が生み出したいものにエネルギーを割くためには、「自分」と「他人」のバランスを考える必要があります。

生産性を高めたからといって、いちばん大事な仕事をしていることにはならない。
たんに他人の優先事項にすばやく対応しているだけなのだと。

『時間術大全――人生が本当に変わる「87の時間ワザ」』より

そこで本書では、「ハイライト」という単語を使って、「その日1日で、自分のやりたいことや充実感のために、絶対にやること」を決めることを勧めます。

そして、その絶対にやることの時間を「60~90分確保する」。

2時間や3時間を確保するってなると難しいし、その60分や90分で絶対に完結できるのかって言われるとそうでないです。

ただ、60~90分集中してその「きょう絶対にやりたいこと」に向き合えば、なんらかの一定の進捗は必ずあるはずです。

1つの目安として、60分から90分程度でできることを選ぶといい。
60分未満だと「ゾーン」に入らないまま終わってしまうかもしれないし、90分以上集中すると休憩が必要になる。

60~90分が、最高の成果を得られるスイートスポットだ。
それだけあれば意味のあることができるし、それくらいの時間なら無理なく予定に入れられるだろう。

『時間術大全――人生が本当に変わる「87の時間ワザ」』より

その日1日で終えることは難しくても、その「ハイライト」を意識していけば、3日や5日、1週間経ったタイミングで、なんらかの形では一旦アウトプットすることができます。


という、「多忙中毒」と「無限の泉」、そして「ハイライト」という考え方が、ぼくがこの本での最大の発見です。

正直まだ、「ハイライト」を毎日遂行できているかと言われればできていないし、「自分の時間」と「他人の時間」のバランスとその見極めは試行錯誤の日々なのですが、その観点を持てただけでも、まずは前進だなと思っています。

「めっちゃ忙しいのに、なぜか仕事が前に進んでいないな?」と感じた経験のある人には特に、このnoteと本の紹介がなんらかの参考になったらうれしいです!

「自分の人生」を生きていきましょう。


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