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【勝利と成長のダブルゴール】スポーツは勝てなければ楽しくないのか #1161
おはようございます。
軽い気持ちで近所のホームセンターでやってたカブトムシのクジを引いたところ、大当たりが出て羽化までに3年半かかる幼虫(♂♀ペア)を貰って戸惑っている森下です。
#アクティオンゾウカブトムシってやつ
スポーツは勝てなければ楽しくないのか議論。何やっても勝てないのはもちろん楽しくないと思うし、勝つだけがスポーツの醍醐味じゃないのもそう。成長の先に勝利がある。勝利を目指すから成長する。というこっちゃで。というお話です。
<スポーツを楽しむ>
こないだXをなんとなく眺めていたら、「勝たせなければ選手たちは楽しめないだろう」みたいな議論をしてるのを見かけました。
僕もずっとスポーツに携わってきていますので、勝ちたい気持ちも勝ってほしいと考える気持ちもとってもわかります。
ただスポーツ心理学を専門としている立場からすると、そう断定してしまうのは少しもったいないなぁと思うところもありまして、
結局のところ「スポーツをどう楽しむか」は人それぞれだと思うんです。
スポーツを取り組むモチベーションも違えば、能力だって人それぞれ。一人ひとり違うのにみんな同じじゃないとアカン!ズレてるみたいなのはとてもよくない。
「その考えは間違ってる!」という議論をしてしまう時点で自分の価値観を押し付けてしまってるわけで、違って当然なのに、違うことを拒絶しちゃってることになってしまってます。
例えば、指導者が「勝てなければ楽しくないっしょ」という考えのもと熱血指導をしていたとして、選手は純粋に仲間とその競技を楽しめれば良いと思っていたとしたらお互いにとってよろしくない。
そもそも「スポーツを楽しむ」ってどういうことなんでしょ。ここの解釈が人それぞれだし答えがないからこそ議論になってしまうわけです。
なので、まずはチームの方針や指導者のコーチング哲学を明確にハッキリさせておくことが大事だと思います。
そしてそれを選手たちは理解した上で参加すればいい。もしチームの方針と自分(選手)のモチベーションが違うのであれば、別のチームでやる選択肢だって出てきます。
極端な例だけど、全国優勝を目指しているチームに入ったけど、「おれは仲間とワイワイ出来れば良いだけだからキツイ練習はしたくないんや」と言っていたら、「それは別のチームでお願いします」となりますよね。
スポーツをすることで心が苦しくなってしまうのを少しでも無くしていくためには、自分の方向性とチームの方向性を確認していく必要があります。
<負けても楽しい>
「勝てなければ楽しめない」と思ってしまう人たちは、いわゆる「結果至上主義」で、勝つことが全てで、負けることはダメなことだと考えがちです。
特に結果を求められるようなプロの世界や、結果を出してきている強豪校にあるパターンです。
何度も言うようですが、勝ちを目指すことはスポーツの楽しみの醍醐味だと僕は考えます。
ですが「勝てば良し」「負けるはダメ」という二極の考え方では、スポーツを楽しみ続けることは不可能です。だって勝ち続ける、結果を出し続けるのはどんなに有能なチーム、選手にも不可能だからです。
さらには「勝ちこそ正義じゃ」という間違った思考に陥り、ドーピングしたり後ろからタックルしたりとスポーツマンシップというより、人間的にどうなの?という行為にも繋がる恐れが出てきます。
勝利を目指していく上で、大切なのは「負けても楽しい」と感じられること。ただし、勘違いしないでいただきたいのが、それを言い訳にしたり逃げにしないでほしいということ。
「負けたけど楽しめたからいいよね!」だとその先の成長には繋がりません。
大切のは、勝ちを目指して最大限努力して準備をすること。それが結果に出れば嬉しいし、結果に繋がらなければ悔しい。
でも悔しいと思えるということは、本気で取り組んでいる証拠なわけで、本気で取り組んでいるということは、きっと試行錯誤しながら、踏ん張りながら日々の練習を行ってるんだと思います。
思うように結果が出なくて、悔しいと感じる時点でその競技を楽しんでいるのではないでしょうか。
結果が出るから楽しいわけではなくて、結果を出す過程(プロセス)が楽しいんです。
ただのエンジョイやレクリエーションで、うまくいかなくても悔しさが少ないのは本気じゃないからです。
負けるのは悔しい。でも次は絶対勝つ、成長してやる。そのための努力を楽しんでいけるなら、勝利も楽しさもどちらも目指していけるかもしれません。
<手の届きそうな目標を>
勝敗が全てになってしまうと、勝てなければ楽しくなくなってしまうし、ずっと負け続けていてもつまらなくなってしまうのは当然のことです。
ただ、スポーツは確率論のゲームではないから、相手との能力差によって勝敗が左右されることは大きい。
当然、格上の相手と対戦するとしたら負ける可能性は高くなるのは必然です。
だとすると、勝ち続けるためにはレベルの低い相手と勝負するか、そもそも勝負をしないかのどちらしかありません。
確かにそれなら負けないかもしれないけど、それで楽しいと言えるのでしょうか?
スポーツに限らず、子どもの頃にハマってやっていたテレビゲームとか、めちゃくちゃ流行っているマンガとかもおんなじ。
例えば、ドラクエでスライムしか出てこなかったらめちゃくちゃつまんないだろうし、ドラゴンボールでめちゃくちゃ強くなってるのに相手が栽培マンしか出てこなかったらあそこまで流行ってないはずです。
壁にぶつかっては乗り越えて、また壁にぶつかっては乗り越えて、ピンチになりながら、時にはやられながらも、成長していくからこそハマっていったんだと思います。
逆に最初からラスボス級の敵が出てきて、どうやっても勝ち目がないのもめちゃくちゃつまんないですよね。
スポーツで言ったら、毎試合ボコカスにやられている状態に近いと思います。
つまりは、簡単すぎてもつまんないし、難しすぎてもつまんないので、越えるべき壁の高さはちょっと頑張れば越えられるくらいなのが大事なんです。
「ちょっと頑張れば」の高さは人それぞれなので、周りの人と比べる必要はないし、「これならいけるかも」と思える高さでいいんです。
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↑の図(フロー理論)にもある通り、目標が高すぎても低すぎてもモチベーションの質は高まりません。
自分の成長と共に目標を設定していけばよいわけで、最初から1番上の目標だけを目指さなずに目の前の目標を手の届きそうなところに置いておくことがポイントです。
今現在、能力や知識や経験が足りなくて勝てなかったとしても、自分の成長や進化にフォーカスをしたり、小さなチャレンジを目標に置くことで楽しさは感じられるようになるわけです。
<まとめ>
① 「スポーツをどう楽しむか」は人それぞれ。チームの方針や指導者のコーチング哲学を明確にハッキリさせておくことが大切。
② 成長するための努力を楽しんでいけるなら、勝利も楽しさもどちらも目指していける。
③ 今現在、能力や知識や経験が足りなくて勝てなかったとしても、自分の成長や進化にフォーカスをしたり、小さなチャレンジを目標に置くことで楽しさは感じられる。
自分の成長を突き詰めれば必然的に結果もついてくるし、楽しみも増していきますよね!そう思えるものに出会えている人は幸せだと思います。
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森下健(もりしたけん)
1986/10/31 埼玉県三郷市出身。
学生時代は水泳に没頭。専門種目はバタフライ。現在はトライアスロンにハマっている。青春真っ只中。
奥様と息子(7歳)と娘(3歳)の4人家族。横浜在住。
メンタルトレーニングの情報を中心に書きたいと思います。
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