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総合型地域スポーツクラブ研究所

総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポーツクラブの魅力や運営ノウハウ、そして埼… もっと読む
総合型地域スポーツクラブや筆者の挑戦のリアルな実態を曝け出しています。自ら体を張って行ってきた挑戦… もっと詳しく
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2020年12月の記事一覧

コントロールできないものとは、付き合うしかない。

 総合型地域スポーツクラブ マネジャーの上杉健太(@kenta_u2)です。この記事の更新が2020年12月31日なので、私が一般社団法人たかぎスポーツクラブのマネジャーを名乗れる最後の日となります。明日からは、たかぎスポーツクラブにとって私は『クラブアドバイザー』です。まだ埼玉県富士見市でクラブを立ち上げられていない状況なので、いったん私はクラブマネジャーとは名乗れないということになろうかと思います。でも心はいつでもクラブをマネジメントする人なので、クラブマネジャーを名乗っ

総合型地域スポーツクラブにおける『意味化』のやり方

 総合型地域スポーツクラブ マネジャーの上杉健太(@kenta_u2)です。今日は、少し前からどうやらビジネス本などで流行っている『意味化』について考えてみたいと思います。どんな結論が出るか未知なまま書きます。結論なんて出ない可能性もあります。一緒に学ぶスタンスで読んでください(笑) 意味化とは選択的に知覚した刺激を、意味あるものとして解釈する心の傾向を「知覚の意味化」という。 〜『消費者心理のわかる本 マーケティングの成功原則55』(梅澤伸嘉)より〜  例えば目の前に三

総合型地域スポーツクラブで抑制される行動

 総合型地域スポーツクラブ マネジャーの上杉健太(@kenta_u2)です。今日は、『抑制される行動』というテーマでお話したいと思います。  人の持つ強いニーズは行動に現れます。空腹という強いニーズは、食事という行動に現れます。しかし、時にニーズが強くても行動に現れないことがあります。行動の手段がない(目の前に食べ物がない)場合、ニーズがあることを認めたくない(3日間食べなければ100万円もらえる約束がある)場合、そして他人の目に抑制される(あいつダイエットするって言ってたの

総合型地域スポーツクラブにおける必然。

 総合型地域スポーツクラブ マネジャーの上杉健太(@kenta_u2)です。今日は、『必然』をテーマにお話したいと思います。  総合型地域スポーツクラブは、生涯スポーツ社会の実現というのが大きな理念で、つまり、経営スタンスとしては『持続すること』がとても大切です。ある一定期間グワッと盛り上げて、すぐにシュッと畳むみたいなやり方ではないということですね。(タピオカ屋さんになってはいけないということ)  持続可能なクラブにする為には、以下の条件をクリアすることが必須だと思っていま

『ニーズ』の罠

 総合型地域スポーツクラブ マネジャーの上杉健太(@kenta_u2)です。今日は、『ニーズ』をテーマにお話したいと思います。  総合型地域スポーツクラブのマネジャーに求められることとして、『地域住民のニーズを把握する』があります。 クラブマネージャーの役割 会員が充実したクラブライフを送ることができるよう、会員の多様なニーズに的確に応えていくために、会員とのコミュニケーションを図り、常に会員のニーズの把握に努めるとともに、会員のニーズにあったプログラムを運営委員やスポー

自分の『好き』に全集中!

 総合型地域スポーツクラブ マネジャーの上杉健太(@kenta_u2)です。私が地域スポーツの世界に飛び込んだのは、そこが一番自分の力を発揮できると思ったからです。自分を最大化できると思ったからです。それなりのスキルと経験を積んで、「このスキルを一番発揮できるのはどのジャンルだ?」と考えた時に、「好きなこと」が一番と思って、その時に生きがいとなっていた地域スポーツクラブ(学校とか会社とは別の空間、地域でやるスポーツクラブ)を仕事にしようと決めました。ということで今日は、『自分

総合型地域スポーツクラブは、『飽き』にどう対処するのか。

 総合型地域スポーツクラブ マネジャーの上杉健太(@kenta_u2)です。今日は、『飽き』をテーマにお話したいと思います。  何でもそうですが、同じことをやっていたらほとんどの場合、いつか『飽き』は来ますよね。その時に、私達はその『飽きたもの』を、続けるかやめるかの選択を迫られます。総合型地域スポーツクラブでも、きっとたくさんの『飽き』が生まれているはずです。対処法は大きく2つあると思っています。総合型地域スポーツクラブは会員が継続することでしか成り立たないので、とても大切

総合型地域スポーツクラブの成長シナリオ~喬木モデル~

 総合型地域スポーツクラブ マネジャーの上杉健太(@kenta_u2)です。昨日は、6年9か月勤めた一般社団法人たかぎスポーツクラブの最終出勤日でした。実に色々なことがありました。最後の一週間は、指導をしている各クラスの子ども達や保護者の皆さま、かつて指導をしていた子ども達や大人の会員、職場の皆さん、たくさんの方から餞別をいただきました。  これだけのかたから直接的に感謝していただけるなんて、たぶん指導業務をこれだけやって来なかったらなかったと思うので、頑張ってきてよかった

スポーツ嫌いを好きにすると凄い

 総合型地域スポーツクラブ マネジャーの上杉健太(@kenta_u2)です。これを書いているの今日は、7年弱もの間クラブマネジャーを務めた一般社団法人たかぎスポーツクラブの最終出勤日です。この一週間は、指導を担当するクラスで連日お別れを繰り返してきました。その時に、「おかげでスポーツが好きになりました」と言われることがあり、これが本当に嬉しかったです。スポーツが好きな子がスポーツをやるのって、まぁ普通じゃないですか。でも、スポーツが嫌いな子がスポーツをやるって、たぶん最初は“

『俺は聞いてない問題』について

 総合型地域スポーツクラブ マネジャーの上杉健太(@kenta_u2)です。今日は、『俺は聞いてない問題について』というテーマでお話したいと思います。この問題、きっとどんな仕事にもあるのだと思いますが、総合型地域スポーツクラブのマネジャーもこの問題とずっと付き合い続けないといけない運命にある気がするので、伝えておきたいと思います。 「俺は聞いてない」はなぜ起きるのか そもそも『俺は聞いてない問題』とは何か簡単に説明すると、何かを報告した時に、その相手が「俺は聞いてない!」と

足りないのはプレーヤー。

 総合型地域スポーツクラブ マネジャーの上杉健太(@kenta_u2)です。今日は、『足りないのはプレーヤー』というテーマでお話したいと思います。これは人口6000人の喬木村に移住して挑戦をして思い至ったことで、もしかしたら多くの地域が同じ状態かもしれないなと思っています。9月に青森で一緒に講演させていただいた株式会社あわえ 代表取締役の吉田 基晴さんも同じようなことを仰っていたので、間違いないと思います!(他人の力を利用する上杉) 活用し切れていない資源『ハコモノ行政』と

たかぎスポーツクラブへの愛を語る

 総合型地域スポーツクラブ マネジャーの上杉健太(@kenta_u2)です。いつもは、なるべく全国の総合型地域スポーツクラブの関係者の皆さまや、これから地域スポーツクラブを仕事としてやっていこうとしている人の為になるように、当マガジンを執筆しています。(微力過ぎて申し訳ないのですが・・・) そうすると、現職のたかぎスポーツクラブを、少し引いた目線で見て書くことになるので、少し愛情に欠けるような見え方がすると思います。「なんかその誤解嫌だな・・・クラブのことを一番愛しているのは

上がると下がる?会費額と会員数の関係。

 総合型地域スポーツクラブ マネジャーの上杉健太(@kenta_u2)です。いよいよ現職の一般社団法人たかぎスポーツクラブの最終出勤日まで”あと4日”となりました。毎日毎日、クラブの子どもたちとお別れをしていくことになります。大袈裟な別れ方はしないで、「またね」くらいの感じでいくことは決めているのですが、それでも変な緊張感があります。そんな状況にもかかわらず、今日は『上がると下がる?会費額と会員数の関係』というテーマでお話したいと思います。クラブマネジャーは目の前の情緒的な出

総合型地域スポーツクラブにおけるレッスン形式の限界

 総合型地域スポーツクラブ マネジャーの上杉健太(@kenta_u2)です。現職の一般社団法人たかぎスポーツクラブでは、設立3年目くらいまで、『教室事業』を展開していました。指導者が一人いて、そこに会員という名の生徒を集めて事業を行う形ですね。その呼び方を、『定期活動』という風に変えたのは、より会員が主体的に活動する風土にしていきたかったからです。今日は、『総合型地域スポーツクラブにおけるレッスン形式の限界』という突っ込んだテーマでお話したいと思います。結論を先に言うと、「よ