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総合型地域スポーツクラブにおける必然。

 総合型地域スポーツクラブ マネジャーの上杉健太(@kenta_u2)です。今日は、『必然』をテーマにお話したいと思います。
 総合型地域スポーツクラブは、生涯スポーツ社会の実現というのが大きな理念で、つまり、経営スタンスとしては『持続すること』がとても大切です。ある一定期間グワッと盛り上げて、すぐにシュッと畳むみたいなやり方ではないということですね。(タピオカ屋さんになってはいけないということ)
 持続可能なクラブにする為には、以下の条件をクリアすることが必須だと思っています。

・雇用を創出し、維持する
・安定的な利益を出し続ける(黒字経営)

今日はこれらについて、『必然』という視点でお話したいと思います。

 ちなみに必然性とは、

必ずそうなること。それよりほかになりようのないこと。また、そのさま。
goo国語辞書より~

らしいです(笑)

必然①:クラブを持続させる必然

 クラブは職員を雇用し、運営するべきだと思っています。

 地域スポーツ界隈では、指導者や事務局をボランティアでやっている団体も多いかと思います。それで長年続いているクラブがあることも承知しているし、それは凄くリスペクトしています。ただし、それはボランティア精神が旺盛で、しかもボランティア(無報酬の奉仕活動)を続けていけるだけの経済的・時間的な余裕がある人に依存している状態で、基本的には”危うい状態”だと思っています。もっというと、その人の代わりがいない状態。「ボランティアであんなに献身的に動けていて凄い」と思われちゃったら、「あれはあの人にしかできない」となって、次の人が現れにくい。どうしても、ボランティアは、いつ終わっても仕方がないという側面を抱えてしまうと思います。ボランティアはそもそも強制もお願いもできませんし。

 もちろん、それはどんな組織についても言えます。中心的な人のリタイヤは、どんな組織においてもピンチだと思います。しかし、そこに『お金』という誰にとっても一定の価値を持つものが絡んでいると、それを仕事としてやりたいという人が現れる可能性は高まります。お金(給料)がもらえるからその会社にいるという人は多いでしょう。

 なので、総合型地域スポーツクラブの持続可能性を高める為には、お金(給料)を出して人を雇用する必要があるんです。お金によって、クラブの為に働きたいという人が現れやすくする

 さらにお金が絡むと、雇用された人にとってクラブは、『なくなると困るもの』になります。自分が雇われている組織がなくなったら(倒産したら)、給料がもらえなくなります。すると生活ができなくなりますから、困りますよね。するとクラブ職員からすると、そうならないようにクラブの経営を安定させようとしますよね。給料が出せないかもしれないような不安定な状態にしたり、倒産させたりするような状態にはしないに決まっている。つまり、クラブを持続可能な状態にする必然が生まれるということです。

 ボランティア運営もいいのですが、必然性という点でいえば、雇用した人間の方が持続可能性が高い。(個々の素質とかを持ち出せば、スーパーボランティアさんの方が持続可能性が高い場合だってもちろんあります。あくまで一般論の話です)
だから多くの税金も投入されている総合型地域スポーツクラブは、持続可能性を高める為に、雇用を創出し、それを維持した方がいいのだと思っています。

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総合型地域スポーツクラブや筆者の挑戦のリアルな実態を曝け出しています。自ら体を張って行ってきた挑戦のプロセスや結果です! 総合型地域スポーツクラブをはじめ、地域スポーツクラブの運営や指導をしているかた、これからクラブを設立しようとしているかた、特に、スポーツをより多くの人に楽しんでもらいたいと思っているかたにぜひお読みいただきたいです!

総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…

総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5