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宮崎のかっこいい大人と中高大生をつなげる体験型学習プログラム「宮崎100人100話(ストーリー)」第4弾を開催しました(実施レポート)

10/28(土)、宮崎のかっこいい大人と中高大生をつなげる体験型学習プログラム「宮崎100人100話(ストーリー)」を開催しました。宮崎の中高大生が、楽しくチャレンジしている地域の大人と出会い、創作と対話を通して、自身の将来やキャリアを考えたり、大人になるのって楽しいかもと思ってくれたら嬉しいなぁと思い、今年5月から実施しています。

第4回目となる今回のテーマは「言葉」です。相手に届く言葉を紡ぎ出す体験は、言葉と向き合うことがより好きになったり、文章表現の幅が広がったりと、書くこと全般に通じるヒントがあると考え、今回のプログラムを実施してみました。

プログラムを実施するにあたり、参加してくれた高校生の皆さん、ゲストの古田将規(まさき)さん(コピーライター)、告知にご協力いただいた丸山大器さん(個別学習塾 やまなみコーチング学園 代表)に、この場をお借りしてお礼をお伝えさせてください。本当にありがとうございました。


言葉のプロと一緒に「相手に伝わるキャッチコピーを作ってみる」体験型学習プログラム

今回は宮崎市から3名、都城市から2名の高校生が参加してくれましたー。
参加してくれてありがとうございました🙌

\第4回 体験型学習プログラム 開催概要/
▪️タイトル:中高大生の体験型学習プログラム『宮崎100人100話(ストーリー)- 言葉のプロから学ぶ「相手に伝わるキャッチコピー」-  』
▪️ゲスト:古田 将規さん / コピーライター
▪️日程:2023年10月28日(土)14:00-16:00
▪️場所:蔦屋書店 宮崎高千穂通り 2階イベントスペース(宮崎市橘通東4-8-1)
▪️主催:株式会社テントテン
▪️協力:やまなみコーチング学園

事前に参加理由をお聞きしてみました。大きく分けて「チャレンジしている大人の話を聞いてみたい」と
「言葉について考えてみたい」の2つの理由で参加してくれたようです。
ゲストの古田将規さんのプロフィールです。昨年から宮崎に移住されて、リモートワークでお仕事をされながら、キャンプやロッククライミング(宮崎には、登り甲斐がある岩がいくつかあるとのこと)などアウトドアも楽しまれていらっしゃいます。
前回に引き続き、蔦屋書店 宮崎高千穂通り店さんの2階イベントスペースをお借りしました。
本に囲まれる環境でのワークショップは、非日常感が味わえてとっても楽しいです。
当日2時間のスケジュールをご紹介します。
前半は、古田さんのライフストーリーやどんなお仕事をされていらっしゃるのかお聞きするトークセッション。後半は、実際に「相手に伝わる」キャッチコピーを作ってみるワークショップの2部構成です。前回から大きな構成は変更していませんが、過去3回とも時間超過してしまったため、前半部分をコンパクトにしてみました。
トークセッション開始前に、参加者、ゲスト、スタッフ全員で、自己紹介を兼ねたチェックインです。
(今回は朝起きた時間が早い順に)参加者ひとりひとりから(呼ばれたい)名前と今の気持ち
などをシェアしてもらいました。
イラストを描くのが好きで、イラストの横に何かキャッチコピーのような言葉を書いてみたい、
受験生で一息つきたい気持ちもあってなど、それぞれの参加理由も興味深かったです。

第1部トークセッション:古田さんのガッツポーズ・地団駄ストーリーを聞いてみよう

チェックインでどんな人が参加しているのかを少し知った上で、第1部トークセッションの始まりですー。
今年5月に初めてお会いしてから、本番までに何度もお打合せさせていただいた古田さん。
当日も、参加した高校生とフラットに接していただき、素敵な対応に感謝です。お仕事や大事なライフイベントもある中、今回の体験型学習プログラムにご協力いただき本当にありがとうございました。
事前にいくつか質問を用意して、古田さんのライフストーリーを深掘りしてみました。
進学した大学では、英語学科の学生がほとんど帰国子女で、人生で初めて挫折を味わったとのこと。高校生時代の大学受験対策で、志望校の過去問を20年分やって自信をつけたこと、もう一度中高生に戻れるとしたら理系を選択するかもなど、ご自身のリアルな体験談や考えをざっくばらんにご披露いただきました。
社会人になってコピーを書き始めた当初、先輩から「お前のコピーは、熟語が多いし、対象の説明になっていて、魅力が伝わってこない」と指摘を受けたとのこと。それからと言うもの、キャッチコピーをいくつもいくつも観るようになったと、当時の苦労話もお話しいただきました。
古田さんが担当された案件もいくつかご紹介いただきました。
採用活動を支援されたローソンの就職説明会。前年よりも多くの大学生が足を運んでくれたことが、とっても嬉しかったとのこと。尖ったコピーも用意したが、残念ながらボツになった裏話もお聞かせいただき面白かったです。

第2部ワークショップ:相手に伝わるキャッチコピーを作ってみよう

休憩を挟んで、第2部のワークショップへ。
練習問題をやってみてから、本番問題にチャレンジしてみる約1時間のワークショップです。
今回、参加者にキャッチコピーを作ってもらうにあたり、古田さんにわかりやすい説明用スライドをご用意いただきましたー。古田さん、ありがとうございます。
まずは、「キャッチコピー」の定義を、古田さんの言葉で説明してもらいます。
イメージしやすく図解していただきましたー。
「ターゲットのニーズ」と「広告対象の魅力」が重なる箇所を探してみます。
キャッチコピーを作るプロセス。これを元に、まずは練習問題をやってみます。
練習問題のお題は、古田さんが社会人1年目の時にやってみたものをご用意いただきました。
先程の図に当てはめて、「ターゲット(80歳のおばあちゃん)のニーズ」と
「広告対象(iPhone)の魅力」の重なり部分を探ってみます。
5分間でいろいろ書き出してみます。
中には、「うちのおじいちゃん、Apple Watchとか買うから、
買わない人の気持ちが分からないんですよね」という参加者も(笑)
自分の家族を思い出したり、スマホの特徴を思い返したりと、もくもくタイムが続きます〜
みんなが書いてくれたメモとキャッチコピーをシェアして、古田さんからフィードバックをいただきました。「iPhoneで健康が買える時代です」、「分からないことは孫に問い合わせよう」、「思い出を高画質で残そう」、「誰でも使える固定電話より便利なスマートフォン」など、参加者それぞれの視点からキャッチコピーを考えてくれていました。なかなか筆が進まなかった参加者には、まずはターゲットのニーズと商品の魅力を書けるだけ書き出してみようとお伝えして、本番へ。
いざ本番タイムです。
6つのお題のうち、参加者が書いてみたいと思うものを選択してもらいました。
練習問題で慣れたこともあり、複数のお題にチャレンジする参加者も多くいました。
それでは、お題ごとに、参加者が作ったキャッチコピーをご紹介していきます。
1つ目のお題は「部活動」。

(参加者が考えたコピー)
「演劇部」
・演じるという事は、憧れに近づくということ。
・「裏方」だって「演劇」だ。
・表舞台の憧れを今ここで。
「バドミントン部」
・得られるのは体力だけじゃない。バド部はモテるよ。

2つ目のお題は、地元「宮崎県」について。

(参加者が考えたコピー)
・Come on ! Japanese  Hawaii.
・日本一おいしいチキン南蛮食べに来ない?
・食べ物、環境、美しい自然 なんでも揃う宮崎県。

続いて3つ目は「お小遣い」。

(参加者が考えたコピー)
・親コウコウには、子のコウコウもいるんです。
・甘やかせば甘やかす程返ってくる。これぞハイリスクハイリターン。
・反抗期がすぐに終わる魔法。
・ただいまからお小遣いプレゼンを始めます。

4つ目は「推し」についてです。

(参加者が考えたコピー)
・「古参」は今しか取れないクンショウだ。
・「好き」があるって世界はキレイだ。
・沼って、結構いい場所ですよ。
・特別な色を探すロマンの旅へ(ポケモン推し)

最後の5つ目は、この「体験型学習プログラム」について。

(参加者が考えたコピー)
・こんな田舎に「あの人」が来ると!?
・高校生(いま)だから得られる話がある。
・進路に悩むなら、とりあえず対話しよう
・「学校」では聞けない裏話、バクロしちゃいます。
・2時間であなたの世界を3m広げます。
・人生という経験を2時間で。
・自分の将来広がるよ。

参加者同士でお互いのコピーを眺めた後は、古田さんからフードバックのお時間です。
コピーに辿り着いたプロセスを参加者ひとりひとりからヒアリングいただいた上で、
丁寧にフィードバックいただきました。
フィードバックを受ける前に、最後まで粘る参加者も。その気持ち、めっちゃ分かります!
古田さんからは、ひとりひとりのコピーをご覧いただきながら「僕だったら、こんな表現をするかなぁ」とコピー案もシェアいただきました。あえて数字を入れて強調したり、真反対のワードを繋ぎ合わせるなど、コピーを作る上でよく使われる手法もご紹介いただき、ありがとうございました。

言葉の力はやっぱり強い / 相手に伝えたいこと表現するのは難しいけど楽しかった(参加者の声)

最後に、今回の2時間をみんなで振り返ります。
印象に残ったことや新たな発見・気づきなどをひとりずつシェアしてみました。

\参加者の感想・コメントをご紹介します/
・伝えたいことを簡単に伝えることが、意外と難しいことを改めて知れて良かった。
・写真のタイトルを付けるみたいにキャッチコピーを考えるのは楽しかった。
・言葉をいかに効果的に操るか。その点について、深く考える術を学べましたし、コピーライティングに対する印象も大きく変わりました。今までポスター制作などでコピーを書く機会が多く、自分の中でコピーライティングというものが確立していたからこそ、いい意味で裏切られ、とても印象的なものとなりました。
・今回のお話を聞いて、言葉の力というのは、やはり強いなと感じました。初めて詳しく知るお仕事だったので、すごく興味を惹かれました。
・結構難しいかなと思っていたけど、やり始めたら楽しくて沢山コピーが浮かんだから面白かったです。
・言葉のプロでいらっしゃる古田さんの思想というものを知ることができました。どれも魅力的なものばかりで、人を惹きつけるものでした。今回学んだ術を上手く利用し、効果的でありつつ、ありのままの状態を維持するようなものを作りたいと励まされました。

古田さん「今回一番伝えたかったことは、相手を想像することなんだよねぇ」。
「相手に伝える」ことの楽しさ、参加してくれた高校生に少しでも伝わっていると嬉しいですね。

僕が開催する体験型学習プログラムでは、参加者自身が自分で「創る」ことを大切にしています。高校生までの段階で「キャッチコピー」を作る経験はなかなかないと思いますが、自分で作ったことがあると、身の回りで目にするいろんな言葉の見え方が変わってくると思っています。お菓子の商品名や、漫画・ゲームのタイトル、チラシのコピーなど、「これを考えた人は、どんな人を思い描いて、どんな行動を取って欲しいと思ったんだろうか」と想像することで、今までよりもいろんなところにアンテナが張ったり、言葉と触れ合うことが楽しいと感じてもらえると、とても嬉しいです。

最後にみんなでパチリ。みんながいい表情している集合写真は、嬉しいものですねー。

最後に、今回の体験型学習プログラムの時間を一緒に創っていただいた古田さん、高校生の皆さん、本当にありがとうございました😊

Special thanks:
古田 将規さん / コピーライター
青木 直也さん / 蔦屋書店 宮崎高千穂通り 店長
丸山 大器さん / 個別学習塾 やまなみコーチング学園 代表

※画像の無断転用はお控えください。

(追)よろしければ、今まで開催した体験型学習プログラム「宮崎100人100話(ストーリー)」の記事もご覧ください。


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